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ルールとくじ引き

 しばらくして、ようやく議論が終わったようだ。

 力比べの詳細だが、トーナメント形式で行うらしい。場所はここ、100階層だそうだ。まあ、大ボス全員が集まれる場所がここしかないから仕方ない。

 そして、3位決定戦や5位決定戦などもして1位から9位までが決められる。その順位の通りに階層を並べ直すらしい。階層の並べ替えにも一応金はかかるけど、まあ端金だからよしとしよう。

 さらに、1位にはダンジョンマスター、つまり私から報酬が与えられるらしい。議論の合間にも聞こえてきたが、私の意思が全く反映されてないな。ちなみに報酬は各自の自由だそうだ。なんとまあ、勝手な。

 それで力比べトーナメントのやり方は、まずくじ引きをするらしい。くじにはそれぞれ、AからIまでの九つのアルファベットが当てられている。A対B、C対Dといったように、一回戦目の相手が決められる。ちなみにIはシード枠で、G対Hの勝者と戦うそうだ。

 戦闘の進め方は、まず両者それぞれに1日の準備期間が与えられる。準備期間中に、100階層の太陽側と月側に分かれそれぞれの陣地を設営するそうだ。太陽側と月側は環境が違うので、どちらにするかは相談で決められる。
 相手の陣地を完全破壊するか、相手を倒せば勝利ということらしい。配下のモンスターを使ってもよいそうだ。なお、陣地を作らない場合は、配下のモンスターを使えない代わりに自分が倒されない限り負けないそうだ。

 戦闘期間は決着がつくまで。戦闘中の陣地外からの補給はしてはならない。月側と太陽側の中間地点にあるコアルームのログハウスを審判室とする。

 このように、随分と許可なく決められたことが多い。お陰でログハウスを改装する羽目になった。

 ちなみにジョセフィーヌは不参加だ。まあ、強すぎるからな。

 そして、一番重要なくじ引きの結果は……

A アンライバルト
B フレイムイフリート
C マルムルーナ
D ワールドイーター
E イヴィルゴッドスライム
F サントソル
G カースキング
H オレイトスタナトス
I カオスゴッド

 となった。ちなみにカオスゴッドは初めて見たのだが、人の形に宇宙を凝縮したような外見だ。なんというか、幻想的である。

「ほほう、余の相手はお主だな?」
「我を侮るでないぞ?世界の守護者よ」

「ボクの相手はお前か?ま、よろしくね」
「そや。おめさんは神やろ?あっしの力がどこまで通じるか、楽しみやで」

 ――シュアアァァ
「ええと、よろしく、なのじゃ?」

「ふむ、我の相手はあなたですか。相手にとって、不足はありませんね」
「コォオォォ」

「……」

 さて、力比べの初戦はアンライバルトとフレイムイフリートだ。この二人の戦いは激戦になるような気がするな。

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