日本円でダンジョン運営

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結論

「では、これはどうだ!」

 アンライバルトが飛び、空からジョセフィーヌに襲いかかる。

「ワフッ!」

 私は全く目で追えないが、凄まじい速さでジョセフィーヌに飛びかかったアンライバルトが地面に叩きつけられていた。よく見ると、影のような蠢くなにかがアンライバルトの全身に絡み付いている。

「このようなこともできるのか。しかし、この程度」

「ワオンッ!」

 ジョセフィーヌの一声で、もはや見慣れた光の鎖が現れる。光の鎖は、影の束縛から逃れようともがいていたアンライバルトを地面に結びつけた。

「ぐぬぬぬ、まさか、これほどとは。わかった、余の負けだ」

「ワンッ」

 そしてあっさりとアンライバルトが解放された。同時に空のオーロラも消え去り、元の曇天が戻ってきた。

「ふぅ。従者よ、なかなかやるではないか。ダンジョンの魔力で全快した守護者たる余を倒すとは。世界の敵となれば創造神にしか止められぬな」

「アオンッ」

 ジョセフィーヌが当然と言っている。流石ジョセフィーヌ。そのぐらいはできて当たり前か。

「して、ダンジョンマスターよ。お主の目的はなんだ?」

「あ、ただの挨拶回りです。あと多分ここまで来れないと思いますけど、人が来たら対処お願いします。それでは」

「なんだ、それだけか。またいつでも来ると良い。従者もまた戦おうぞ。さらばだ」

「ワンッ!」

 結論、アンライバルトはジョセフィーヌの運動相手になりそうだ。

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