気分屋文庫
The human story that got rid of feelings
『あなたが生きるのを保証する代わり、私にあなたの感情を全てください』
そう言った。
生きていたくもないがまぁ命がある限りならと、感情をなくした。
そうするとこの世界はなんだかつまらないものに見えた。
いつも忙しくしている人、その箱に何に夢中になることがあるのか。あぁ、この世界はつまらない。
つまらないと思うのも感情か。
でもこれは俺の生きる対価として、あいつに支払われる。
生きるためなら、ただの人形でもいいか。
その方がいっそ楽だろう。
抗う事もせずただただ感情を対価として生きていくだけ。これにどんな価値があるのかは知らないが、価値があるのならば。
悲しいと思う事も、涙を流すことも笑うことも何も無い。
あぁ、なんて楽なんだ。
「その他」の人気作品
書籍化作品
-
-
23252
-
-
221
-
-
549
-
-
89
-
-
2813
-
-
55
-
-
4112
-
-
0
-
-
4
コメント