気分屋文庫

有賀尋

Tag in the middle of the night

真夜中になると動き出す2つの影。
その影は静まり返った高層ビルを飛び、ひとつの地点に合流する。

「上手く撒いた、優陽ひなた?」
「もちろん、抜かりないよ叶多かなた

下を見ると赤い回転灯が道路をうろついているのが見える。

「はは、マヌケね」
「そんなこと言ってると、また寝耳に水だよ?」
「大丈夫だって、あたし達には鷹の目がついてるのよ」

そう言うと、叶多は2つ先のビルの屋上を見つめた。
そこには千里せんりが待ち構えている。その隣には、千里の妹、茉莉まつりも一緒だ。

「千里、そっちはどう?」
『問題ない、計画通りだ』
「りょーかい」

無線で話し終えると千里達のいるビルへと飛ぶ。

「待った?」
「そんなに待ってないよ、せいぜい1時間だ」

構えをといて千里が答える。
後ろから茉莉が顔を出した。

「だいぶ待たせたみたいでごめんね、千里、茉莉」
「ううん、大丈夫だよ、叶ちゃんとひー君が無事でよかった」
「よし、じゃあさっさと片付けて帰りましょ、鬼ごっこは終わり」
『りょーかい』

全員の目が一気に変わる。それは覚醒の合図であり、獲物を狩る猫の目の如く光り輝く。

――――――さぁ、鬼ごっこパーティーの始まりだ。

颯爽とビルを蹴って進んでいく。そこには目にも止まらぬ早さに見える人もいる。

...............何と鬼ごっこしてるかって?

俺達は怪盗団Black Cat。

「......今宵、貴方の心をいただきにまいります」

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