老舗MMO(人生)が終わって俺の人生がはじまった件
46話 ファス村よ、私は、帰って・・・・・・ここどこ?
「凄い引き止め攻勢でしたね」
レンとユキムラは馬の操手のところでのんびり話しながら馬車を走らせている。
「いやー、ちょっと張り切ってこの1週間ぐらいでいろいろやったからねー」
「スキル開発はやめとけばよかったですね……」
「そうかもね、これから噂を聞いた人がわんさか集まってきちゃうかも……」
はぁ、とため息をつく二人。
スキル開発自体は実際にやる姿を見せれば素質のある人間は勝手に開花していくが、何にせよ一つの街に住む人となると膨大な人間の数になる。
二人で手分けしてやったものの、一日の半分はその作業に使われてしまった。
それ以外もアイデアを形にしたり、街を整備したり、日課の採取したり。
大変に充実した日々になってしまった。
「まぁ、サイレンさんも喜んでたし。
クエストこなしてその過程でJobレベルも上がったからいいんだよ」
「師匠は呑気だなぁ、サイレンさんとか最後の方ユキムラ様ーって目が怖かったですよ」
「家までくれたしねー、それにしても道路班は頑張ってくれたね。
結構スピード出しても安定感が違うね」
「なんか綺麗な道路を敷く極意が見え始めたとか言って取り憑かれたように作業してますよね、あの人達も目が怖いです……」
生活の基盤となる道路の開発速度や練度が上がることは非常に嬉しかった。
働きすぎないようにしてもらわないんとなーとユキムラは呑気に考えていたが、オーバーテクノロジーに近い道路作成能力を持つ舞台へと進化を遂げていた。
さらにこの後原油を発見し、アスファルト作成ができるようになってからその速度は加速する。
「ん? なんか見えてきたけど、あれ塩採掘場だよね?」
「あ、はい。って……え?」
二人が絶句するのも無理はない、岩塩採掘場の手前に、村ができていた。
誇張ではない、村だ。
「これはユキムラ様!」
村の入口の衛兵がユキムラ達の馬車に気が付き駆け寄ってくる。
「お勤めご苦労様、す、凄いことになってるね……」
「はい! 塩の産出は一大事業ですから、採掘可能な人員の一部はここに駐在しております。
さらに商いの拠点を置く商人なども、また村と街の行き来する人間も増えましたので宿なども、そして人が住めば衣食住が必要になり。と言った具合でこうなりました」
岩塩を取る岩場地帯の手前に木柵で囲まれた、最初のファス村よりも大きい村落が作られている。
村の中も整備されており街灯や道などもしっかり整備されている。
たぶん立ち並ぶ家の中もファス村基準で作られているんだろう。
  岩塩地帯もきちんと囲い整備されている。
これなら採掘へ行くのも楽だし安全性も高い。
そういえばジュナーの街の外街部で一部スラム化した場所の住人も多くファス村へ移住したと聞いた。
人的な確保が可能になると1週間程度で村落を作るなんて離れ業も出来るんだな、変なところにユキムラは感心していた。
「なんにせよ、俺たちも村へ戻る、此処の住人にも無理せず安全面だけは徹底しておくように伝えてね」
「はい!」
青年の衛兵は敬礼をしてユキムラたちを送り出す。
「これ、村の方も凄いことになってそうだよね……」
「たぶん驚かれると思いますよ」
「レンは知ってるの?」
「村長から定期的に連絡は入っています。師匠に判断が必要なときだけ伺うようにしてますが、師匠はいつでも、まかせるー。それでいいよー。としか言いませんから、聞いてませんね?」
「はははは」
まいったなって感じで頭をかく。
改造とか制作とか研究とかしてると基本的に周りの声は聞こえないタイプの人間だ。
美しい草原に綺麗に舗装された道が続き、街灯も周囲との調和を考えてデザインされており、ユキムラは馬車の上からその景色をみて満足していた。
そして、それは現れる。
石レンガで作られた物見塔が二本視界に入り込んでくる。
緑の草原にも生える美しい白色の塔、そしてその塔に挟まれるように巨大な、もうすでに城壁と城門と呼ぶべき建築物が見えてくる。
「ま、まさか、あれって……」
「あれが第一外郭の正門です」
「第一?」
「第一です」
「外郭?」
「はい、外郭です」
予想以上の変革にオウム返ししてしまうユキムラ、しかし、コレでは終わらない。
「一度説明しているのですが、その様子だと全く計画を見てもいないようなので説明しますね師匠?」
レンの冷たい目線が突き刺さる。
確かにレンはファス村の開発計画をまとめた書類をユキムラに説明しようとしたら……
「そこ置いといてー」からの「この間の計画についてなんですが……」「ああ、いいよ進めてー」
と、いうやり取りをしていた。
レンにとっては当然の抗議だ。
「ははは……、ごめんなさい」
素直にあやまるユキムラであった。
レンの説明はこうだ。
現在ファス村、もう村って規模ではないのだが、は第一外郭と内郭の間に居住エリア、商業エリア、
産業エリアが存在し、第一内郭と第2外郭の間に農業・畜産エリアがあり、第二外郭内に住居エリア、商業エリア、産業エリア、行政エリアが作られている。
中央行政エリアから4方向に大通りを設けており、4方向に城門が作られている。
何と言っても資材は無限にあり、ユキムラ考案の城門開閉装置など様々な研究成果を用いて、総構えのような作りで壮大な再開発構想の元で計画が実行されている。
もちろんまだ未完成部位も多いが、確実に巨大城塞都市が形成されているのであった。
ファス村はどこへ向かっていくのか、ユキムラにもわかっていなかった。
レンとユキムラは馬の操手のところでのんびり話しながら馬車を走らせている。
「いやー、ちょっと張り切ってこの1週間ぐらいでいろいろやったからねー」
「スキル開発はやめとけばよかったですね……」
「そうかもね、これから噂を聞いた人がわんさか集まってきちゃうかも……」
はぁ、とため息をつく二人。
スキル開発自体は実際にやる姿を見せれば素質のある人間は勝手に開花していくが、何にせよ一つの街に住む人となると膨大な人間の数になる。
二人で手分けしてやったものの、一日の半分はその作業に使われてしまった。
それ以外もアイデアを形にしたり、街を整備したり、日課の採取したり。
大変に充実した日々になってしまった。
「まぁ、サイレンさんも喜んでたし。
クエストこなしてその過程でJobレベルも上がったからいいんだよ」
「師匠は呑気だなぁ、サイレンさんとか最後の方ユキムラ様ーって目が怖かったですよ」
「家までくれたしねー、それにしても道路班は頑張ってくれたね。
結構スピード出しても安定感が違うね」
「なんか綺麗な道路を敷く極意が見え始めたとか言って取り憑かれたように作業してますよね、あの人達も目が怖いです……」
生活の基盤となる道路の開発速度や練度が上がることは非常に嬉しかった。
働きすぎないようにしてもらわないんとなーとユキムラは呑気に考えていたが、オーバーテクノロジーに近い道路作成能力を持つ舞台へと進化を遂げていた。
さらにこの後原油を発見し、アスファルト作成ができるようになってからその速度は加速する。
「ん? なんか見えてきたけど、あれ塩採掘場だよね?」
「あ、はい。って……え?」
二人が絶句するのも無理はない、岩塩採掘場の手前に、村ができていた。
誇張ではない、村だ。
「これはユキムラ様!」
村の入口の衛兵がユキムラ達の馬車に気が付き駆け寄ってくる。
「お勤めご苦労様、す、凄いことになってるね……」
「はい! 塩の産出は一大事業ですから、採掘可能な人員の一部はここに駐在しております。
さらに商いの拠点を置く商人なども、また村と街の行き来する人間も増えましたので宿なども、そして人が住めば衣食住が必要になり。と言った具合でこうなりました」
岩塩を取る岩場地帯の手前に木柵で囲まれた、最初のファス村よりも大きい村落が作られている。
村の中も整備されており街灯や道などもしっかり整備されている。
たぶん立ち並ぶ家の中もファス村基準で作られているんだろう。
  岩塩地帯もきちんと囲い整備されている。
これなら採掘へ行くのも楽だし安全性も高い。
そういえばジュナーの街の外街部で一部スラム化した場所の住人も多くファス村へ移住したと聞いた。
人的な確保が可能になると1週間程度で村落を作るなんて離れ業も出来るんだな、変なところにユキムラは感心していた。
「なんにせよ、俺たちも村へ戻る、此処の住人にも無理せず安全面だけは徹底しておくように伝えてね」
「はい!」
青年の衛兵は敬礼をしてユキムラたちを送り出す。
「これ、村の方も凄いことになってそうだよね……」
「たぶん驚かれると思いますよ」
「レンは知ってるの?」
「村長から定期的に連絡は入っています。師匠に判断が必要なときだけ伺うようにしてますが、師匠はいつでも、まかせるー。それでいいよー。としか言いませんから、聞いてませんね?」
「はははは」
まいったなって感じで頭をかく。
改造とか制作とか研究とかしてると基本的に周りの声は聞こえないタイプの人間だ。
美しい草原に綺麗に舗装された道が続き、街灯も周囲との調和を考えてデザインされており、ユキムラは馬車の上からその景色をみて満足していた。
そして、それは現れる。
石レンガで作られた物見塔が二本視界に入り込んでくる。
緑の草原にも生える美しい白色の塔、そしてその塔に挟まれるように巨大な、もうすでに城壁と城門と呼ぶべき建築物が見えてくる。
「ま、まさか、あれって……」
「あれが第一外郭の正門です」
「第一?」
「第一です」
「外郭?」
「はい、外郭です」
予想以上の変革にオウム返ししてしまうユキムラ、しかし、コレでは終わらない。
「一度説明しているのですが、その様子だと全く計画を見てもいないようなので説明しますね師匠?」
レンの冷たい目線が突き刺さる。
確かにレンはファス村の開発計画をまとめた書類をユキムラに説明しようとしたら……
「そこ置いといてー」からの「この間の計画についてなんですが……」「ああ、いいよ進めてー」
と、いうやり取りをしていた。
レンにとっては当然の抗議だ。
「ははは……、ごめんなさい」
素直にあやまるユキムラであった。
レンの説明はこうだ。
現在ファス村、もう村って規模ではないのだが、は第一外郭と内郭の間に居住エリア、商業エリア、
産業エリアが存在し、第一内郭と第2外郭の間に農業・畜産エリアがあり、第二外郭内に住居エリア、商業エリア、産業エリア、行政エリアが作られている。
中央行政エリアから4方向に大通りを設けており、4方向に城門が作られている。
何と言っても資材は無限にあり、ユキムラ考案の城門開閉装置など様々な研究成果を用いて、総構えのような作りで壮大な再開発構想の元で計画が実行されている。
もちろんまだ未完成部位も多いが、確実に巨大城塞都市が形成されているのであった。
ファス村はどこへ向かっていくのか、ユキムラにもわかっていなかった。
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コメント
にせまんじゅう
なんかヤバいことになってんなwww