俺の高校生活に平和な日常を
第11章 #56「サキさんからの言葉」
---「へー、カズヒコさん達って向こうの世界でも色々経験されてらっしゃったんですね。私、ニホンは魔法も武器も使わない、他の種族もいない平和な国だって聞いたことあるんですが」
「…ほんとうはそれが正しい認識なはずなんですけどね」
俺とサキさんはサキさんの家に向かって歩いていた。歩きながらなにか会話しなければと思い、俺は自分がこの世界に来る前までに起きた出来事を思い出すように話した。
初めて知り合ったクラスメイトが殺し屋だった話とか、中学の同級生が吸血鬼だった話とか、実の妹が魔法少女になってて、その妹の友達が魔女っ子だった話とか、他にも話しきれないほどの体験をしてきた。今思い返してみると、その体験がかなり昔の話のように思えてくる。全部半年前の間の出来事なはずなのに。
俺達のいた世界ではこんな話作り話だろと言われバカにされてしまうだろうが、ここだと割と信じてもらえるから話してて気が楽だった。まあ本来ならサキさんの認識が正しいのだが。
「…カズヒコさんって、凄い人ですね」
「えっ?!」
俺の話を聞き終えたサキさんはいきなり俺に褒め言葉を送ってきた。今の話の流れでなにがすごかったのか全然わからないんですけど。
「そんな危険な状況に生身の身体1つで切り抜けちゃうんですから本当に凄いですよ!」
「ッ!? い、いえ、強運というか悪運というか、ただ運がよかっただけですよそれに俺みんなに助けてもらってばっかりですごいなんて言ってもらえるようなことしてないですよ」
褒めちぎるサキさんに対し、俺は謙遜気味に返す。まあ事実を言ってるだけだもんな。
今までピンチを乗り越えてこれたのはただただ運がよかっただけだ。いざとなったとき、有紗やみのり、梓にイーリスちゃんが助けに来てくれた。今回の件だってイブリートさん達が助けに来てくれなかったら正直どうなっていたか想像もしたくない。
とにかく俺は人に助けてもらってばかりでなにも褒められるようなことはしていない。どうやらサキさんは俺を少しばかり買い被っているような気がする。
「そんなことありませんよ。ミノリさんが言ってましたよ。傷を負ったアリサさんを庇いながらもモンスターに立ち向かおうとしたって」
「ア、アレはその、有紗が危なかったからとっさに…」
「自分の命を顧みず、他人を助けようとするのは中々出来る事ではありませんよ。きっと、カズヒコさんがとっても優しい人だから本能的に人を助けたくなっちゃうんですよ」
しかし、サキさんはそんな俺に優しい言葉をかけてくれる。そう言われるとそうなのかもしれないと思ってしまうほど説得力のある言葉だった。
「そういう人、私好きですよ♡」
「ッ!?」
そんなサキさんからの突然の告白に驚きを隠せない俺。そういうつもりで言ってはいないのだろうが、すごいドキドキしてしまう。
ザー
「アレ?」
俺がサキさんに胸をときめかせていたそのとき、突如雨が降り始めた。
「…ほんとうはそれが正しい認識なはずなんですけどね」
俺とサキさんはサキさんの家に向かって歩いていた。歩きながらなにか会話しなければと思い、俺は自分がこの世界に来る前までに起きた出来事を思い出すように話した。
初めて知り合ったクラスメイトが殺し屋だった話とか、中学の同級生が吸血鬼だった話とか、実の妹が魔法少女になってて、その妹の友達が魔女っ子だった話とか、他にも話しきれないほどの体験をしてきた。今思い返してみると、その体験がかなり昔の話のように思えてくる。全部半年前の間の出来事なはずなのに。
俺達のいた世界ではこんな話作り話だろと言われバカにされてしまうだろうが、ここだと割と信じてもらえるから話してて気が楽だった。まあ本来ならサキさんの認識が正しいのだが。
「…カズヒコさんって、凄い人ですね」
「えっ?!」
俺の話を聞き終えたサキさんはいきなり俺に褒め言葉を送ってきた。今の話の流れでなにがすごかったのか全然わからないんですけど。
「そんな危険な状況に生身の身体1つで切り抜けちゃうんですから本当に凄いですよ!」
「ッ!? い、いえ、強運というか悪運というか、ただ運がよかっただけですよそれに俺みんなに助けてもらってばっかりですごいなんて言ってもらえるようなことしてないですよ」
褒めちぎるサキさんに対し、俺は謙遜気味に返す。まあ事実を言ってるだけだもんな。
今までピンチを乗り越えてこれたのはただただ運がよかっただけだ。いざとなったとき、有紗やみのり、梓にイーリスちゃんが助けに来てくれた。今回の件だってイブリートさん達が助けに来てくれなかったら正直どうなっていたか想像もしたくない。
とにかく俺は人に助けてもらってばかりでなにも褒められるようなことはしていない。どうやらサキさんは俺を少しばかり買い被っているような気がする。
「そんなことありませんよ。ミノリさんが言ってましたよ。傷を負ったアリサさんを庇いながらもモンスターに立ち向かおうとしたって」
「ア、アレはその、有紗が危なかったからとっさに…」
「自分の命を顧みず、他人を助けようとするのは中々出来る事ではありませんよ。きっと、カズヒコさんがとっても優しい人だから本能的に人を助けたくなっちゃうんですよ」
しかし、サキさんはそんな俺に優しい言葉をかけてくれる。そう言われるとそうなのかもしれないと思ってしまうほど説得力のある言葉だった。
「そういう人、私好きですよ♡」
「ッ!?」
そんなサキさんからの突然の告白に驚きを隠せない俺。そういうつもりで言ってはいないのだろうが、すごいドキドキしてしまう。
ザー
「アレ?」
俺がサキさんに胸をときめかせていたそのとき、突如雨が降り始めた。
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