俺の高校生活に平和な日常を
第11章 #30「断じて違います!?」
とにかく、俺はこの状況から抜け出そうと試みた。
しかし、身体を動かそうとしてもびくともしない。有紗やみのりほどではないと思うが、かなり力が強い。寝ていても引き剥がせないぐらいだからな。
「まいったなぁ」
身体がびくとも動かないことを知り、思わずため息が溢れてしまった。身体が動かない以上、なにもできない。シルヴィアさんを起こそうと叫ぼうとしたが、下の階にまで聞こえたら何事かとだれかが上に上がってきてしまうかもしれない。そうなったらおしまいだ。
しかし、このままなにもせずに時間が進むのもマズいしいったいどうすれば…
「んー…」
「うおっ?!」
いいかと思ったそのとき、シルヴィアさんが寝返りをうとうとして俺ごとベッドから転げ落ちた。
「いっつつつ。シルヴィアさん、大丈夫…」
巻き添えをくらった俺は顔面を強打しながらもシルヴィアさんが大丈夫か声をかけてみた。けっこうデカい音がしたし、打ちどころが悪かったら大変だ。
そう思いながらシルヴィアさんに声をかけようとしたのだが、ある違和感に気づいた。右手に柔らかい感触があったのだ。
「……」
嫌な予感がした俺は自分の右手の方に視線を向けた。
すると、俺の右手はシルヴィアさんの胸を鷲掴みしていたのだ。
「んっ♡」
シルヴィアさんはまだ目を覚ましてはいないようだが、頬を赤く染めているのは酔っ払っているせいなのか、それとも感じているからなのか。変な声も出ちゃってるしな。
ガチャ
そんななか、間の悪いタイミングでドアが開いた。
「上でなにか倒れる音がしたから、気になって見に来たと思えば、なにしてんのよ、アンタは」
俺は恐る恐る顔を上げ、ドアの方に視線を移すと、そこには有紗達3人の姿があった。
仁王立ちし鬼の形相で俺を見る有紗、微笑みながらもものすごい殺意のオーラを放つみのり、2人の後ろで顔を赤くする梓。ああ、やっぱりこうなるのね。
「あ、あの、これはその…」
「黙れ、この変態!!」
「がばぁっ!?」
無論、弁解を試みるものの聞く耳を持たず、一瞬でなにかをされ、そこで意識が途切れていった。
---「…ゃん、おい、あんちゃん」
「…うぅっ…」
だんだん意識が戻ってきた頃、だれかが声をかけてるのが聞こえてきた。どれくらい経ったかわからないが、まだ若干顔に痛みがありながらも俺は目を開けた。
「おお。ようやく起きたか」
目を開けるとそこには店長さんが俺の様子を伺っているのが見えた。
「昨日はよく眠れたかい? あんちゃんのお連れさんが『一晩泊めておいてほしい』っていうもんだから承諾しちまったけど、っていうかあんちゃん、どうしたの?」
「えっ?」
店長さんは俺の様子を見てなにがあったのか問いかけてきた。たしかになんか違和感を感じているのだが、自分の状態を見ると、身体を縄で縛られ身動きが取れなくなっていた。どうりで身体が動かないわけだ。やったのはほぼ間違いなく有紗達だろうな。
ちなみにシルヴィアさんはベッドですやすやと眠っていた。抱き枕がないと眠れないんじゃなかったっけ?
「…あんちゃん、そういうプレイは他所で…」
「断じて違います!?」
しかし、なぜか店長さんは変な勘違いをしてしまい、思わず俺は食い気味に否定するのだった。
しかし、身体を動かそうとしてもびくともしない。有紗やみのりほどではないと思うが、かなり力が強い。寝ていても引き剥がせないぐらいだからな。
「まいったなぁ」
身体がびくとも動かないことを知り、思わずため息が溢れてしまった。身体が動かない以上、なにもできない。シルヴィアさんを起こそうと叫ぼうとしたが、下の階にまで聞こえたら何事かとだれかが上に上がってきてしまうかもしれない。そうなったらおしまいだ。
しかし、このままなにもせずに時間が進むのもマズいしいったいどうすれば…
「んー…」
「うおっ?!」
いいかと思ったそのとき、シルヴィアさんが寝返りをうとうとして俺ごとベッドから転げ落ちた。
「いっつつつ。シルヴィアさん、大丈夫…」
巻き添えをくらった俺は顔面を強打しながらもシルヴィアさんが大丈夫か声をかけてみた。けっこうデカい音がしたし、打ちどころが悪かったら大変だ。
そう思いながらシルヴィアさんに声をかけようとしたのだが、ある違和感に気づいた。右手に柔らかい感触があったのだ。
「……」
嫌な予感がした俺は自分の右手の方に視線を向けた。
すると、俺の右手はシルヴィアさんの胸を鷲掴みしていたのだ。
「んっ♡」
シルヴィアさんはまだ目を覚ましてはいないようだが、頬を赤く染めているのは酔っ払っているせいなのか、それとも感じているからなのか。変な声も出ちゃってるしな。
ガチャ
そんななか、間の悪いタイミングでドアが開いた。
「上でなにか倒れる音がしたから、気になって見に来たと思えば、なにしてんのよ、アンタは」
俺は恐る恐る顔を上げ、ドアの方に視線を移すと、そこには有紗達3人の姿があった。
仁王立ちし鬼の形相で俺を見る有紗、微笑みながらもものすごい殺意のオーラを放つみのり、2人の後ろで顔を赤くする梓。ああ、やっぱりこうなるのね。
「あ、あの、これはその…」
「黙れ、この変態!!」
「がばぁっ!?」
無論、弁解を試みるものの聞く耳を持たず、一瞬でなにかをされ、そこで意識が途切れていった。
---「…ゃん、おい、あんちゃん」
「…うぅっ…」
だんだん意識が戻ってきた頃、だれかが声をかけてるのが聞こえてきた。どれくらい経ったかわからないが、まだ若干顔に痛みがありながらも俺は目を開けた。
「おお。ようやく起きたか」
目を開けるとそこには店長さんが俺の様子を伺っているのが見えた。
「昨日はよく眠れたかい? あんちゃんのお連れさんが『一晩泊めておいてほしい』っていうもんだから承諾しちまったけど、っていうかあんちゃん、どうしたの?」
「えっ?」
店長さんは俺の様子を見てなにがあったのか問いかけてきた。たしかになんか違和感を感じているのだが、自分の状態を見ると、身体を縄で縛られ身動きが取れなくなっていた。どうりで身体が動かないわけだ。やったのはほぼ間違いなく有紗達だろうな。
ちなみにシルヴィアさんはベッドですやすやと眠っていた。抱き枕がないと眠れないんじゃなかったっけ?
「…あんちゃん、そういうプレイは他所で…」
「断じて違います!?」
しかし、なぜか店長さんは変な勘違いをしてしまい、思わず俺は食い気味に否定するのだった。
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