俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第11章 #13「アルディーン国の危機?」

 「ッ!? 国王! 頭をお上げください!?」

 床に拳と額を付ける国王の様を見て、シルヴィアさんは慌てて国王の元に駆け寄って行った。

 「あの、この国を救って欲しいって、どういうことですか?」

 そんななか、みのりは国王達に向かって問いかけていた。みのりの言う通り、いきなりそんなことを言われてもどう返事していいかわからん。

 「それについては私が説明しよう」

 すると、シルヴィアさんは土下座する国王を立たせながら、みのりの問いかけに答えてくれた。

 「この国にはリサという占い師がいる。彼女はアルディーン国設立当初から生きていられるらしいが、300年ほど経った今でも存命しているお方だ」

 「ええっ?! それって300歳超えてるってことですか?!」

 「ああ。今もピンピンされていらっしゃるよ」

 シルヴィアさんが話始めると早速驚愕する話を聞かされた。300年以上生きてる人がいるなんてな。

 「そのお方は未来を見ることが出来るらしい。なんでも初代アルディーン国国王に国を設立を進言したのはリサ様がその未来を見たからだそうだ」

 話を聞く限り、そのリサっていう占い師はとにかくすごい人らしい。300年以上生きてるというのもすごいけど、この国を創ったのもその人のおかげだとは。それが本当の話なら、かなり偉い人物になる。ひょっとしたら国王より偉いのでは?

 「それだけではない。流行り病が蔓延したときもリサ様の未来のお告げのおかげで死者が出ることはなかったし、アルディーン国が先進国と呼ばれるようになったのもリサ様がこの国の未来を見てくださったおかげなんだ」

 「ちなみに我々ウォーケット家に転移装置を作るように進言したのも、リサ様なんですよ」

 シルヴィアさんが自慢気にリサという人の話をしている最中、マルクスさんがついでに付け足してきた。この国の人達にとって、リサという占い師は絶対的存命なんだということが十二分に理解できる。改めて思うが、リサっていう人、すげーな。そこまで信頼されてるなんて。

 「リサ様のお告げはこの国の未来と言っても過言ではない。しかし、数十年ほど前、リサ様が奇妙な未来を見てしまったと仰ったのだ」

 「奇妙な未来、ですか?」

 しかし、先程まで誇らしげに話していたシルヴィアさんだったが、途端に声のトーンが下がり始めた。表情も『こっからが本題だ』とでも言いそうな顔になっている。

 「リサ様はこう仰ったのだ。『この国、アルディーン国が悪しき者の手によって滅ぼされる』と」

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