俺の高校生活に平和な日常を
第9章 #18「淫らな風紀委員長?」
「か、風見先輩が、サキュバス!?」
みのりの発言に俺は驚愕させられた。風見先輩がサキュバス? そんなバカな。
「彼女の体臭は淫魔特有の匂いがしました。和彦君も嗅いだことあるんじゃないんですか?」
そんなことを思っている中、みのりは再び俺に問いかけてきた。みのりにそう言われて俺はふと思い返してみることにした。
言われてみるとたしかに、嗅いだことのある匂いがした。妙に甘ったるい匂い。その匂いはたしか、由佳さんと同じような匂いだ。
「淫魔の体臭は異性を誘惑する力があります。おそらく、それで和彦君は興奮状態になってしまったんでしょう」
「えっ!? なんでそれを?!」
どうやらみのりは俺が興奮状態になっていたことを知っているようだ。なんでそんなことを知っているのだろうか? いちおう、だれも来ていないのを確認したはずなんだが。
「…ファーちゃんに見張らせておいて正解でしたね」
「えっ? 今、なんか言った?」
「い、いえ、なんでもありません!?」
そう思った矢先、みのりがボソリとなにか呟いたが、全く聞き取れず、聞き返してみても苦笑いを浮かべながらはぐらかされてしまった。はぐらかされるとすっんごい気になるんだけど。
「あ、あなた達!」
「ッ!?」
そんな中、俺とみのりの話を遮るように風見先輩が声を上げた。その声を聞いて俺とみのりはほぼ同時に風見先輩の方に視線を移した。
「ど、どうして私がさ、サキュバスだなんてわかったの? あ、あなた達、一体何者なの?!」
すると風見先輩は俺達に向かってそう問いかけてきた。どうやら俺達が1度、サキュバスに遭遇した話はまだしていないようだ。
「この前の腹上死事件のことはご存知ですよね? 和彦君はその事件の被害者の1人なんです」
「ッ!? なんですって!?」
みのりが例の事件のことを口に出すと風見先輩は驚愕していた。事件のこと自体は知っているようだ。さすがにその事件に俺達が関わっていたことは知らなかったようだが。
「やっぱり知ってたんですね。テレビとかでは報道とかされてないはずなんですけど」
「ッ!?」
驚愕する風見先輩を見てみのりはそう言い返した。どうやら確信を得るために、あえてその話をしたようだ。
墓穴を掘った風見先輩は『しまった!』と言いそうなぐらい動揺していた。
あの事件の後、少し調べてみたが、なぜかその事件についての情報はなにも載っていなかった。それほどサキュバス達の隠蔽工作が完璧だという証拠だ。
「けど、おかしいですね」
「ん? なにがおかしいんだ?」
しかしみのりはなぜか腑に落ちない様子だった。なにがおかしいのだろうか?
「いえ、風紀委員長さんからする匂いが強すぎるんですよ。普通のサキュバスは人間の血も半分混ざっているんで、ここまで強い匂いはしないはずなんですよ。特殊な香水なんかを使っていれば話は別なんですけど、それだと別々の匂いがするはずなんです。けど、彼女からは1つしか匂いがしないんです」
「つまり、体臭がキツいってこと?」
「…ちょっと、誤解を招くような言い方しないでもらえる」
「…すいません」
するとみのりはなぜ腑に落ちないのかを説明してくれた。話を聞く限りだと、サキュバスの体臭は特殊ではあるが、そんなに匂いは強くないらしい。言われてみれば、由佳さんの匂いより強い気がする。どちらかというと由佳さんの部屋にあった変な煙を出していた壺の匂いに近いだろうか。
みのりの説明を聞いてなんとなく腑に落ちない点について理解したが、なぜ風見先輩の体臭がキツいのだろうかという話になってくる。言っとくが、そういう意味ではないぞ。風見先輩にも注意されたが。
「そりゃあそうよ」
そんな中、風見先輩はその疑問を晴らそうと口を開いた。
「私はインキュバスとサキュバスの間に産まれた、純血の淫魔だから」
風見先輩は一言、そう言った。
みのりの発言に俺は驚愕させられた。風見先輩がサキュバス? そんなバカな。
「彼女の体臭は淫魔特有の匂いがしました。和彦君も嗅いだことあるんじゃないんですか?」
そんなことを思っている中、みのりは再び俺に問いかけてきた。みのりにそう言われて俺はふと思い返してみることにした。
言われてみるとたしかに、嗅いだことのある匂いがした。妙に甘ったるい匂い。その匂いはたしか、由佳さんと同じような匂いだ。
「淫魔の体臭は異性を誘惑する力があります。おそらく、それで和彦君は興奮状態になってしまったんでしょう」
「えっ!? なんでそれを?!」
どうやらみのりは俺が興奮状態になっていたことを知っているようだ。なんでそんなことを知っているのだろうか? いちおう、だれも来ていないのを確認したはずなんだが。
「…ファーちゃんに見張らせておいて正解でしたね」
「えっ? 今、なんか言った?」
「い、いえ、なんでもありません!?」
そう思った矢先、みのりがボソリとなにか呟いたが、全く聞き取れず、聞き返してみても苦笑いを浮かべながらはぐらかされてしまった。はぐらかされるとすっんごい気になるんだけど。
「あ、あなた達!」
「ッ!?」
そんな中、俺とみのりの話を遮るように風見先輩が声を上げた。その声を聞いて俺とみのりはほぼ同時に風見先輩の方に視線を移した。
「ど、どうして私がさ、サキュバスだなんてわかったの? あ、あなた達、一体何者なの?!」
すると風見先輩は俺達に向かってそう問いかけてきた。どうやら俺達が1度、サキュバスに遭遇した話はまだしていないようだ。
「この前の腹上死事件のことはご存知ですよね? 和彦君はその事件の被害者の1人なんです」
「ッ!? なんですって!?」
みのりが例の事件のことを口に出すと風見先輩は驚愕していた。事件のこと自体は知っているようだ。さすがにその事件に俺達が関わっていたことは知らなかったようだが。
「やっぱり知ってたんですね。テレビとかでは報道とかされてないはずなんですけど」
「ッ!?」
驚愕する風見先輩を見てみのりはそう言い返した。どうやら確信を得るために、あえてその話をしたようだ。
墓穴を掘った風見先輩は『しまった!』と言いそうなぐらい動揺していた。
あの事件の後、少し調べてみたが、なぜかその事件についての情報はなにも載っていなかった。それほどサキュバス達の隠蔽工作が完璧だという証拠だ。
「けど、おかしいですね」
「ん? なにがおかしいんだ?」
しかしみのりはなぜか腑に落ちない様子だった。なにがおかしいのだろうか?
「いえ、風紀委員長さんからする匂いが強すぎるんですよ。普通のサキュバスは人間の血も半分混ざっているんで、ここまで強い匂いはしないはずなんですよ。特殊な香水なんかを使っていれば話は別なんですけど、それだと別々の匂いがするはずなんです。けど、彼女からは1つしか匂いがしないんです」
「つまり、体臭がキツいってこと?」
「…ちょっと、誤解を招くような言い方しないでもらえる」
「…すいません」
するとみのりはなぜ腑に落ちないのかを説明してくれた。話を聞く限りだと、サキュバスの体臭は特殊ではあるが、そんなに匂いは強くないらしい。言われてみれば、由佳さんの匂いより強い気がする。どちらかというと由佳さんの部屋にあった変な煙を出していた壺の匂いに近いだろうか。
みのりの説明を聞いてなんとなく腑に落ちない点について理解したが、なぜ風見先輩の体臭がキツいのだろうかという話になってくる。言っとくが、そういう意味ではないぞ。風見先輩にも注意されたが。
「そりゃあそうよ」
そんな中、風見先輩はその疑問を晴らそうと口を開いた。
「私はインキュバスとサキュバスの間に産まれた、純血の淫魔だから」
風見先輩は一言、そう言った。
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