俺の高校生活に平和な日常を
第9章 #13「みのりVS風見先輩」
その表情は笑顔でいるにもかかわらず、心なしか怒っているようにも感じられた。ひょっとして、自分の話を遮られたからか?
「失礼ですけど、彼等の行為は不純性交友とは思えないんですけど」
「…えっ?」
しかしみのりは俺の考えとは裏腹に全く違うことを言い出した。思わず俺はきょとんとしてしまった。
「恋人同士なら別に手を繋いでもなんの問題もないと思いますけど」
「なっ!?」
しかしみのりの正当な意見に風見先輩は言葉を詰まらせた。みのりの言う通り、恋人同士なら別に手を繋ぐぐらい普通のことだと思う。腹ただしいけど。
「そ、そんなことないわよ! 公共の場で手を繋ぐなんて不純性交友以外のなにものでもないわ!」
しかし風見先輩はめちゃくちゃな言い分でみのりに反論してくる。はたしてこの人の中での不純性交友の基準ってなんなのだろうか?
「じゃあ言わせてもらいますけど、幼稚園生のとき、お散歩行くときは手を繋いで歩いていませんでしたか? それは不純性交友なんですか? それってつまり、幼稚園の先生が子供達にハレンチなことを教えてるってことですよね?」
「ゔっ!? そ、それは…」
だがみのりは負けじと言い返してきた。たしかに幼稚園の頃、散歩行くときは男女関係なく必ず手を繋いで歩いていたっけ? 俺も女の子と手を繋いで歩いていた気がする。
あまりの正論に風見先輩は思わず後ずさりしていた。完全にみのりに言い負かされてるな。
「もっと言わせてもらえば、お父さんと娘さんが手を繋いでいたら、それも不純性交友になるってことなんですよね? あっ、お母さんと息子さんでもそうなりますよね?」
「…ぅっ、ぅぅ…」
するとみのりは後ずさりする風見先輩を追い詰めながら歩み寄ってくる。それに対して風見先輩はか細い声を漏らしながらさらに後ずさりしていく。だんだん風見先輩が涙目になってきている。
「風紀委員長さん、あなた、普段からそういう人達を見て不純性交友だハレンチだなんて思ってるんですか?」
「ち、ちが…」
「普通の人から見たら普通のことをしてるように見えるのに、風紀委員長さんにはそう見えるんですか。それって、風紀委員長さんがいつもそういうこと考えてるからなんじゃないんですか?」
「ッ!?」
言い負かされ涙目になる風見先輩とそれでも容赦なく追い詰めていくみのり。その光景を登校中の生徒達が次々と見物している。
なんか、その光景を1番近くで見ている俺の方が恥ずかしくなってきた。モンスターペアレントな親を持つ子供って、こんな気持ちなんだろうか?
「風紀委員長さんって実は、ものすごいスケベなんですね!」
「ッッ!? ち、違う。わ、私、私…」
そしてみのりはトドメの一撃をさしてくると、完全に泣き出した風見先輩。なんだか風見先輩がかわいそうに見えてきた。みのり、もう許してあげて。
「私、エッチな子なんかじゃないもーん!?」
すると風見先輩は泣き叫びながら校内に走り去って行くのだった。
そしてのちに『風紀委員長が後輩に泣かされた』という話が広まったのは言うまでもない。
「失礼ですけど、彼等の行為は不純性交友とは思えないんですけど」
「…えっ?」
しかしみのりは俺の考えとは裏腹に全く違うことを言い出した。思わず俺はきょとんとしてしまった。
「恋人同士なら別に手を繋いでもなんの問題もないと思いますけど」
「なっ!?」
しかしみのりの正当な意見に風見先輩は言葉を詰まらせた。みのりの言う通り、恋人同士なら別に手を繋ぐぐらい普通のことだと思う。腹ただしいけど。
「そ、そんなことないわよ! 公共の場で手を繋ぐなんて不純性交友以外のなにものでもないわ!」
しかし風見先輩はめちゃくちゃな言い分でみのりに反論してくる。はたしてこの人の中での不純性交友の基準ってなんなのだろうか?
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あまりの正論に風見先輩は思わず後ずさりしていた。完全にみのりに言い負かされてるな。
「もっと言わせてもらえば、お父さんと娘さんが手を繋いでいたら、それも不純性交友になるってことなんですよね? あっ、お母さんと息子さんでもそうなりますよね?」
「…ぅっ、ぅぅ…」
するとみのりは後ずさりする風見先輩を追い詰めながら歩み寄ってくる。それに対して風見先輩はか細い声を漏らしながらさらに後ずさりしていく。だんだん風見先輩が涙目になってきている。
「風紀委員長さん、あなた、普段からそういう人達を見て不純性交友だハレンチだなんて思ってるんですか?」
「ち、ちが…」
「普通の人から見たら普通のことをしてるように見えるのに、風紀委員長さんにはそう見えるんですか。それって、風紀委員長さんがいつもそういうこと考えてるからなんじゃないんですか?」
「ッ!?」
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なんか、その光景を1番近くで見ている俺の方が恥ずかしくなってきた。モンスターペアレントな親を持つ子供って、こんな気持ちなんだろうか?
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