俺の高校生活に平和な日常を
第8章 #8「綴さんの様子がおかしい」
---「もうそろそろで私の家が見えてきますよ」
「綴さん家って、ひょっとして一軒家?」
「えっ? ええ、そうですけど、よくわかりましたね?」
「この辺の住宅街、マンションとかアパートとかないからさ、ひょっとしてと思って」
「ああ。言われてみればたしかにそうですね」
さっき居た場所から少し歩くと、ちょっとした住宅街に入って行った俺達。その時点で俺は綴さん家が一軒家だということを理解した。まあこの辺は一軒家ばかりでマンションやアパートがないからすぐにわかったんだけどな。
綴さんは俺が一軒家だということを当てると少し驚いていたが、俺の説明を聞いてすぐに納得した。引っ越してばかりだから意外と気づかなかったんだろうな。
「あっ、いたっス! おーい、姉ちゃーん!?」
「ッ!?」
「あれ? この声って…」
そしてしばらく住宅街を歩いてときだった。後ろから聞き覚えのあるだれかの声が聞こえてきた。姉ちゃんって言ってたし、ひょっとして…
「あれー? 和彦じゃないっスか!?」
「やっぱ今の声、司君だったのか!?」
「……」
後ろを振り返ると、俺の予想通り、司君が俺達に向かって手を振りながら駆け寄ってきていた。
しかしなぜか綴さんの様子が急におかしくなった。冷たい目と怒りのこもった表情を浮かべていた。俺はそんな綴さんを見て背筋が凍った。なんで急に怒ってるんだ?
「司、あなたなんで家に居ないの!? 家に居ておいてって言ったでしょ!?」
「ッ!? つ、綴さん?!」
そして突然怒声を放ってきた。その怒声になぜか俺がビクッとさせられた。さっきまでのクールな綴さんからはとても想像がつかなかったのだ。
「ハア、だって、姉ちゃん、ハア、帰ってくるの、ハア、遅いから、オイラ、ハア、心配になって、ハア、学校に、探しに行って…うわっ!?」
「ッ!? 司!?」
「司君!?」
そんな綴さんに対して司君は息ぎれさせて駆け寄りながらもいいわけを述べていた。
そのときだった。司君は足を滑らせ、おもいっきり前のめりに倒れた。俺達はそれを見て慌てて司君のところに駆け寄った。
「司君、大丈夫?! ほら、手貸すよ」
「いててて、ありがとうっス」
司君に駆け寄った俺はすぐに司君に手を差し伸べた。今のはものすごく痛そうだったな。鼻血とか出てるんじゃないのか?
司君は手探りに俺の手を差し出してきたから、俺は自分から司君の手を掴んだ。
「今起こすよ? せーっの」
手を掴んだ俺は司君の上体を起こしてあげようと上に向かって引っ張った。ちょっと重いけど。
「…あれ?」
上体を起こしてあげたそのとき、俺は変な違和感を感じた。あれ? ちょっと軽くなった?
「司君、大丈…ッ!?」
変な違和感を感じた俺は司君の方を見ていた。
すると、奇妙な光景を目にしたのだった。
「綴さん家って、ひょっとして一軒家?」
「えっ? ええ、そうですけど、よくわかりましたね?」
「この辺の住宅街、マンションとかアパートとかないからさ、ひょっとしてと思って」
「ああ。言われてみればたしかにそうですね」
さっき居た場所から少し歩くと、ちょっとした住宅街に入って行った俺達。その時点で俺は綴さん家が一軒家だということを理解した。まあこの辺は一軒家ばかりでマンションやアパートがないからすぐにわかったんだけどな。
綴さんは俺が一軒家だということを当てると少し驚いていたが、俺の説明を聞いてすぐに納得した。引っ越してばかりだから意外と気づかなかったんだろうな。
「あっ、いたっス! おーい、姉ちゃーん!?」
「ッ!?」
「あれ? この声って…」
そしてしばらく住宅街を歩いてときだった。後ろから聞き覚えのあるだれかの声が聞こえてきた。姉ちゃんって言ってたし、ひょっとして…
「あれー? 和彦じゃないっスか!?」
「やっぱ今の声、司君だったのか!?」
「……」
後ろを振り返ると、俺の予想通り、司君が俺達に向かって手を振りながら駆け寄ってきていた。
しかしなぜか綴さんの様子が急におかしくなった。冷たい目と怒りのこもった表情を浮かべていた。俺はそんな綴さんを見て背筋が凍った。なんで急に怒ってるんだ?
「司、あなたなんで家に居ないの!? 家に居ておいてって言ったでしょ!?」
「ッ!? つ、綴さん?!」
そして突然怒声を放ってきた。その怒声になぜか俺がビクッとさせられた。さっきまでのクールな綴さんからはとても想像がつかなかったのだ。
「ハア、だって、姉ちゃん、ハア、帰ってくるの、ハア、遅いから、オイラ、ハア、心配になって、ハア、学校に、探しに行って…うわっ!?」
「ッ!? 司!?」
「司君!?」
そんな綴さんに対して司君は息ぎれさせて駆け寄りながらもいいわけを述べていた。
そのときだった。司君は足を滑らせ、おもいっきり前のめりに倒れた。俺達はそれを見て慌てて司君のところに駆け寄った。
「司君、大丈夫?! ほら、手貸すよ」
「いててて、ありがとうっス」
司君に駆け寄った俺はすぐに司君に手を差し伸べた。今のはものすごく痛そうだったな。鼻血とか出てるんじゃないのか?
司君は手探りに俺の手を差し出してきたから、俺は自分から司君の手を掴んだ。
「今起こすよ? せーっの」
手を掴んだ俺は司君の上体を起こしてあげようと上に向かって引っ張った。ちょっと重いけど。
「…あれ?」
上体を起こしてあげたそのとき、俺は変な違和感を感じた。あれ? ちょっと軽くなった?
「司君、大丈…ッ!?」
変な違和感を感じた俺は司君の方を見ていた。
すると、奇妙な光景を目にしたのだった。
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