俺の高校生活に平和な日常を
第8章 #3「不二宮姉弟」
---「不二宮さん。前はどこの学校だったの?」
「綴でいいですよ。前は矢代南の高校に通ってて」
「矢代南って、随分遠いところから来たんだ!?」
「綴さん! ラ◯ン交換しない?」
「ごめんなさい。携帯は持ってなくて」
「綴ちゃんはなんか趣味とかはないんですか?」
「趣味、ですか? そうてすね。趣味といえば本を読むこと、ですかね。あとは将棋とか囲碁を少々たしなむ程度ですかね」
「へー。多趣味なんですね」
朝のSHRが終わると、みんな、もといリア充達はすぐさま転入生2人を取り囲み、質問ぜめをしてきた。まあ転入生あるあるだよな。
しかし不二宮さんは嫌な顔ひとつせずまじめに質問に答えていた。
「司君のその髪型、自分でセットしてるの?」
「そうスッよ! けっこう気に入ってるんスよ、この髪型」
「へー。たしかにけっこう似合ってるかも!」
「ホントっスか!?」
司君の方も楽しそうな笑顔を浮かべながら質問に答えてくれているようだった。
それに対して2人の前の席にいるはずの俺はその輪には加わらず、机に突っ伏して寝たふりをしながら聞き耳を立てていた。非リア充の俺はどうしたらあの輪の中に入ればいいのかわからず、こうするしかなかったのだ。
一方でみのりの方はその輪の中に普通に加わっていた。最近、仲良くしてたからすっかり忘れていたが、みのりはリア充達の中心にいるような存在だ。そんなみのりを見ていると改めてリア充と非リア充の違いの差を感じさせられたような気がする。
「ねー。せっかくだし今日の放課後、綴さんと司君の歓迎会やらない?!」
「おお、いいねー! どうする? カラオケでも行く?」
「気が早いって。まず綴さん達に確認してみないと。どうかな、綴さんと司君?」
「構いませんよ。場所はみなさんにお任せします」
「姉ちゃんがいいならオイラも大丈夫っスよ!」
「ホント!? やったー!」
「よっし! 決まりだな!」
「あとはどこ行くかだな」
どうやら話は2人の歓迎会の話になりさらに盛り上がっていた。別にうらやましいとか思ってないんだからね。
---そして今日の放課後、不二宮さん達を含めた数名が和気藹々としながら帰って行った。きっとこれからカラオケでも行くのだろう。その数名の中にみのりの姿もあった。流石クラス委員長だな。
いちおう俺もみのりに誘われたが、あのリア充達の輪に加わったところで気を遣ってしまいそうなので遠慮しておくことにした。別にみんなの輪の中に加わるのが気まずかったわけじゃないんだからね。
「綴でいいですよ。前は矢代南の高校に通ってて」
「矢代南って、随分遠いところから来たんだ!?」
「綴さん! ラ◯ン交換しない?」
「ごめんなさい。携帯は持ってなくて」
「綴ちゃんはなんか趣味とかはないんですか?」
「趣味、ですか? そうてすね。趣味といえば本を読むこと、ですかね。あとは将棋とか囲碁を少々たしなむ程度ですかね」
「へー。多趣味なんですね」
朝のSHRが終わると、みんな、もといリア充達はすぐさま転入生2人を取り囲み、質問ぜめをしてきた。まあ転入生あるあるだよな。
しかし不二宮さんは嫌な顔ひとつせずまじめに質問に答えていた。
「司君のその髪型、自分でセットしてるの?」
「そうスッよ! けっこう気に入ってるんスよ、この髪型」
「へー。たしかにけっこう似合ってるかも!」
「ホントっスか!?」
司君の方も楽しそうな笑顔を浮かべながら質問に答えてくれているようだった。
それに対して2人の前の席にいるはずの俺はその輪には加わらず、机に突っ伏して寝たふりをしながら聞き耳を立てていた。非リア充の俺はどうしたらあの輪の中に入ればいいのかわからず、こうするしかなかったのだ。
一方でみのりの方はその輪の中に普通に加わっていた。最近、仲良くしてたからすっかり忘れていたが、みのりはリア充達の中心にいるような存在だ。そんなみのりを見ていると改めてリア充と非リア充の違いの差を感じさせられたような気がする。
「ねー。せっかくだし今日の放課後、綴さんと司君の歓迎会やらない?!」
「おお、いいねー! どうする? カラオケでも行く?」
「気が早いって。まず綴さん達に確認してみないと。どうかな、綴さんと司君?」
「構いませんよ。場所はみなさんにお任せします」
「姉ちゃんがいいならオイラも大丈夫っスよ!」
「ホント!? やったー!」
「よっし! 決まりだな!」
「あとはどこ行くかだな」
どうやら話は2人の歓迎会の話になりさらに盛り上がっていた。別にうらやましいとか思ってないんだからね。
---そして今日の放課後、不二宮さん達を含めた数名が和気藹々としながら帰って行った。きっとこれからカラオケでも行くのだろう。その数名の中にみのりの姿もあった。流石クラス委員長だな。
いちおう俺もみのりに誘われたが、あのリア充達の輪に加わったところで気を遣ってしまいそうなので遠慮しておくことにした。別にみんなの輪の中に加わるのが気まずかったわけじゃないんだからね。
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