俺の高校生活に平和な日常を
第7章番外編 #7「…ないわね」
「…ふー」
不快な気分になりながらも解除を終えた私はしばらくこいつの顔を眺めていた。こいつのにやけた寝顔を見ると余計不快に感じる。1発殴ってやりたい気分だわ。
そんなことを思いながらも様子を伺っていると、こいつの唇に着いた私のリップ跡が徐々に溶け込んでいくのが見えた。魔法のリップが馴染んできている証拠みたいね。
そして、数分もすると跡は完全に消えてなくなっていた。とりあえずこれであらぬ誤解を招くような証拠はなくなっただろう。こいつがひっそりと起きていなければ、だけどね。仮に起きていたとしてもその時は無論、記憶を抹消するまでの話よ。そのついでに1発殴るのも悪くないかもね。
「あとは、こいつが気づくかどうかだけど…」
跡が消えたのを確認した私はこいつの憎たらしい顔から離れ1人でぶつぶつと呟いていた。
これで私のすべきことは全部終わった。あとはこいつがタイムループしてるということに気づくかどうかにかかっている。
手ごたえは、正直に言うと微妙なところだ。リップの効果は確実に効いてはいるだろうが、解除魔法の効果が効いているかどうかはまた別の話である。
「……」
私はふと自分の唇を触った。まさか私の初めてがこんなやつに奪われるなんて。出来ることなら今すぐにでも記憶の片隅の片隅に置いておきたかった。
「けど…」
けど、ほんの、ほんのちょっとだけ、悪くないかも…
「…いや、ありえないわね、絶対」
しれないというのはきっと気のせいね。うん。やっぱり不愉快だわ。出来ることなら今すぐこの記憶を消してしまいたい。いっそのこと自分に記憶消去の魔法でも使ってしまいたいところだ。けど、今はそういうわけにもいかなかった。
「…んっ、そろそろ帰ろうかしら」
そんなことを思っていると、急に眠気に襲われた。時間を確認すると夜中の3時を過ぎていた。こんなに遅くまで起きたのは初めてかもしれない。いつもなら日付が変わる前には寝ているはずなんだけども。
眠気に襲われた私はさっさと家に帰ろうと空間魔法を出した。こんなところで寝てしまったら、せっかくバレずにやってきた私の努力が無駄になってしまう。
---「ふわぁぁ」
家に着くとさらに眠気に襲われた。お風呂に入るのを忘れていたけど、今はとにかく寝たくて寝たくて仕方がなかった。
私は寝室に着くや否やベッドに倒れ込むようにダイブした。すると、睡魔に勝てず私はものの数秒で眠りについた。
---そして気がつけば3度目の8月31日の朝を迎えていた。
不快な気分になりながらも解除を終えた私はしばらくこいつの顔を眺めていた。こいつのにやけた寝顔を見ると余計不快に感じる。1発殴ってやりたい気分だわ。
そんなことを思いながらも様子を伺っていると、こいつの唇に着いた私のリップ跡が徐々に溶け込んでいくのが見えた。魔法のリップが馴染んできている証拠みたいね。
そして、数分もすると跡は完全に消えてなくなっていた。とりあえずこれであらぬ誤解を招くような証拠はなくなっただろう。こいつがひっそりと起きていなければ、だけどね。仮に起きていたとしてもその時は無論、記憶を抹消するまでの話よ。そのついでに1発殴るのも悪くないかもね。
「あとは、こいつが気づくかどうかだけど…」
跡が消えたのを確認した私はこいつの憎たらしい顔から離れ1人でぶつぶつと呟いていた。
これで私のすべきことは全部終わった。あとはこいつがタイムループしてるということに気づくかどうかにかかっている。
手ごたえは、正直に言うと微妙なところだ。リップの効果は確実に効いてはいるだろうが、解除魔法の効果が効いているかどうかはまた別の話である。
「……」
私はふと自分の唇を触った。まさか私の初めてがこんなやつに奪われるなんて。出来ることなら今すぐにでも記憶の片隅の片隅に置いておきたかった。
「けど…」
けど、ほんの、ほんのちょっとだけ、悪くないかも…
「…いや、ありえないわね、絶対」
しれないというのはきっと気のせいね。うん。やっぱり不愉快だわ。出来ることなら今すぐこの記憶を消してしまいたい。いっそのこと自分に記憶消去の魔法でも使ってしまいたいところだ。けど、今はそういうわけにもいかなかった。
「…んっ、そろそろ帰ろうかしら」
そんなことを思っていると、急に眠気に襲われた。時間を確認すると夜中の3時を過ぎていた。こんなに遅くまで起きたのは初めてかもしれない。いつもなら日付が変わる前には寝ているはずなんだけども。
眠気に襲われた私はさっさと家に帰ろうと空間魔法を出した。こんなところで寝てしまったら、せっかくバレずにやってきた私の努力が無駄になってしまう。
---「ふわぁぁ」
家に着くとさらに眠気に襲われた。お風呂に入るのを忘れていたけど、今はとにかく寝たくて寝たくて仕方がなかった。
私は寝室に着くや否やベッドに倒れ込むようにダイブした。すると、睡魔に勝てず私はものの数秒で眠りについた。
---そして気がつけば3度目の8月31日の朝を迎えていた。
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