俺の高校生活に平和な日常を
第6章 #38「不思議なイーリスちゃん」
---「あそこか!」
数分後、俺と梓はイーリスちゃんがいるであろう銅像のところまで近づいていた。
「…アレ?」
しかし近づくにつれ俺は変な違和感を感じていた。
「銅像が…壊れてない!」
イーリスちゃんはたしかあの銅像をなんとかすると言っていた。そして俺達が山に向かった後、激しい爆発音が幾度も聞こえてきた。銅像を壊しているのかと思っていたが、俺の勘違いだったのか? だとしたらあの爆発音はなんだったのだろうか?
「あっ! お兄ちゃん、あそこにいるのイーリスちゃんじゃない?!」
「ッ!? ホントだ。行ってみよう!」
すると梓がイーリスちゃんを発見した。イーリスちゃんは銅像から少し離れた場所で立ち尽くしていた。イーリスちゃんの周りにはさっきまで山の方で見張りをしていた人達が手足を縛られた状態でその辺に放置されていて、岬の地下牢に捕まっていた男達も一緒に居た。まだ全員気を失っているようだ。その様子を上空から見ていた俺はなんなとなく察しがついた。
それにしてもあそこで何をしてるのだろうか? 立ち尽くしたままジッと銅像を見つめているように見えるが。
「イーリスちゃーん! 大丈夫ー!?」
そんな中、梓はイーリスちゃんの少し後ろの方のところに降り立った。イーリスちゃんはチラッと振り返ったが、その表情が若干不機嫌そうだった。
「どうかしたのイーリスちゃん?」
「……」
梓が問いかけてもイーリスちゃんは不機嫌そうにしたまま何も答えようとしない。ひょっとしてイラついてる?
「…せない」
「えっ?」
しかし少し間を開けてからボソリとなにか呟いた。だが2人とも聞き取れず梓が聞き返した。
「あの銅像、壊せない。爆発魔法を何発か撃ったけど、傷1つついてない」
「えっ? アレ? ホントだ。魔法の痕跡がちょっと残ってる。それに煙くさい」
俺はイーリスちゃんと梓に言われて俺は銅像の方をよく見てみた。魔法の痕跡はわからないが、たしかに爆発が起こったような痕跡があちこちに残っている。若干煙が立ち上ってるしな。
しかし銅像は微動だにしていないし傷1つついてない。
「あの銅像、何かの力で守られてるのかしら?」
「それは神の御業によるものですよ!」
「ッ!?」
イーリスちゃんが疑問を口にすると突然、誰かが俺達の後ろから話しかけてきた。
「…相田さん!」
俺達が振り返るとそこには相田さんが笑顔を浮かべながら立っていた。その笑顔が由佳さんみたいに不敵に見えてきて俺は背筋をゾクっとさせられた。
数分後、俺と梓はイーリスちゃんがいるであろう銅像のところまで近づいていた。
「…アレ?」
しかし近づくにつれ俺は変な違和感を感じていた。
「銅像が…壊れてない!」
イーリスちゃんはたしかあの銅像をなんとかすると言っていた。そして俺達が山に向かった後、激しい爆発音が幾度も聞こえてきた。銅像を壊しているのかと思っていたが、俺の勘違いだったのか? だとしたらあの爆発音はなんだったのだろうか?
「あっ! お兄ちゃん、あそこにいるのイーリスちゃんじゃない?!」
「ッ!? ホントだ。行ってみよう!」
すると梓がイーリスちゃんを発見した。イーリスちゃんは銅像から少し離れた場所で立ち尽くしていた。イーリスちゃんの周りにはさっきまで山の方で見張りをしていた人達が手足を縛られた状態でその辺に放置されていて、岬の地下牢に捕まっていた男達も一緒に居た。まだ全員気を失っているようだ。その様子を上空から見ていた俺はなんなとなく察しがついた。
それにしてもあそこで何をしてるのだろうか? 立ち尽くしたままジッと銅像を見つめているように見えるが。
「イーリスちゃーん! 大丈夫ー!?」
そんな中、梓はイーリスちゃんの少し後ろの方のところに降り立った。イーリスちゃんはチラッと振り返ったが、その表情が若干不機嫌そうだった。
「どうかしたのイーリスちゃん?」
「……」
梓が問いかけてもイーリスちゃんは不機嫌そうにしたまま何も答えようとしない。ひょっとしてイラついてる?
「…せない」
「えっ?」
しかし少し間を開けてからボソリとなにか呟いた。だが2人とも聞き取れず梓が聞き返した。
「あの銅像、壊せない。爆発魔法を何発か撃ったけど、傷1つついてない」
「えっ? アレ? ホントだ。魔法の痕跡がちょっと残ってる。それに煙くさい」
俺はイーリスちゃんと梓に言われて俺は銅像の方をよく見てみた。魔法の痕跡はわからないが、たしかに爆発が起こったような痕跡があちこちに残っている。若干煙が立ち上ってるしな。
しかし銅像は微動だにしていないし傷1つついてない。
「あの銅像、何かの力で守られてるのかしら?」
「それは神の御業によるものですよ!」
「ッ!?」
イーリスちゃんが疑問を口にすると突然、誰かが俺達の後ろから話しかけてきた。
「…相田さん!」
俺達が振り返るとそこには相田さんが笑顔を浮かべながら立っていた。その笑顔が由佳さんみたいに不敵に見えてきて俺は背筋をゾクっとさせられた。
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