俺の高校生活に平和な日常を
第6章 #30「目的」
「汚される?! ちょっと言ってる意味がわかんないだけど?!」
梓が簡潔に説明しようとしてくれていたが、言葉の意味が理解出来なかった。
「…一から説明する必要があるわね」
するとイーリスちゃんが梓の代わりに一から説明してくれた。
---嫌な予感を感じたイーリスちゃんは梓を呼び止めた。しかし不確定要素が多過ぎて俺達を呼び止めず、距離を置いて様子を伺っていた。
案の定、嫌な予感は的中し、光りに包まれた後、その場にいた全員が気を失っていた。相田さんを除いては。
全員が気を失った後、相田さんは他の運営係を呼んでトラックに全員を詰め込んだ。その際、男と女を判別されそれぞれ別の場所に運送された。梓とイーリスちゃんは一度別々に別れ行方を追ったそうだ。
男は岬にある地下牢に運ばれたのだが、女はこの島唯一の山の奥へと運ばれたそうだ。
とりあえず居場所を確認した後、合流した2人はまずさきに岬にある地下牢へと向かった。
---「その時、地下牢を警備していたヤツに聞いたのよ。なぜ男女別々に分けたのかって。そしたら正直に話してくれたわ」
「……」
話しを聞いていて、なぜ警備の人が喋ったのかはすぐに想像がついた。俺は少しばかりその人に哀れみを感じていた。
「どうやらこの島ぐるみで若い女性を売春しているそうよ」
「ぶっ!? ば、売春?!」
俺はイーリスちゃんの発言を聞いて思わずむせてしまった。売春って、そんな単語、社会科の授業でしか聞いたことないが、今のご時世でもそんなことが行われていたのか?
「売春期限は1ヶ月。その期限を過ぎて売れ残った人は記憶を改ざんさせられて解放される。だけど期限中は調教期間になるから、どのみち身体は汚されるでしょうね」
「ッ!? 調教って、そんなこと…」
俺はイーリスちゃんの話しを聞いていくうちにだんだん、怒りが込み上がってきた。別にイーリスちゃんの言い方が悪かったとかそういうのでは決してない。この島でそんな不当な行為が行われているということに対して怒りを感じていたのだ。
俺はふと今日、海に行った時のことを思い出していた。皆んなでワイワイしたあの美しい海は俺にとって良い思い出の1つになっていた。
それだけじゃない。若干田舎クサさを感じる町並みも、相田さんが経営しているあの民宿も、色々修羅場を迎えたあの露天風呂も。昨日今日しか過ごしていない人間が言うのはおこがましいかもしれないが、俺はこの島を好きになっていた。
この島には色んな思い出が出来た。俺にとって思い出深い場所になったのだ。
それなのに、こんなことになってしまうとは。なんだか裏切られたような気持ちだった。
だからこそ、こんな馬鹿げたことを考えたヤツを俺は許せなかった。こんなに美しい島で悪事なんか働くんじゃねーよ!
「…で、一体だれがそんなこと考えたんだ?!」
その怒りが口調に現れていたのか、俺がイーリスちゃんに問いかけると、梓とイーリスちゃんが恐縮していた。ちょっと大人気なかったか。
「…薄々気づいているでしょ? アイツよ、アイツ」
すると少し遅れてイーリスちゃんがちょっと意味深な感じで返してきた。しかしその言葉の意味はすぐに理解できた。なんとなく想像していたけど、信じたくはなかった。まさかあの人が…
「相田さんか?!」
俺がそういうとイーリスちゃんは小さく頷いた。
梓が簡潔に説明しようとしてくれていたが、言葉の意味が理解出来なかった。
「…一から説明する必要があるわね」
するとイーリスちゃんが梓の代わりに一から説明してくれた。
---嫌な予感を感じたイーリスちゃんは梓を呼び止めた。しかし不確定要素が多過ぎて俺達を呼び止めず、距離を置いて様子を伺っていた。
案の定、嫌な予感は的中し、光りに包まれた後、その場にいた全員が気を失っていた。相田さんを除いては。
全員が気を失った後、相田さんは他の運営係を呼んでトラックに全員を詰め込んだ。その際、男と女を判別されそれぞれ別の場所に運送された。梓とイーリスちゃんは一度別々に別れ行方を追ったそうだ。
男は岬にある地下牢に運ばれたのだが、女はこの島唯一の山の奥へと運ばれたそうだ。
とりあえず居場所を確認した後、合流した2人はまずさきに岬にある地下牢へと向かった。
---「その時、地下牢を警備していたヤツに聞いたのよ。なぜ男女別々に分けたのかって。そしたら正直に話してくれたわ」
「……」
話しを聞いていて、なぜ警備の人が喋ったのかはすぐに想像がついた。俺は少しばかりその人に哀れみを感じていた。
「どうやらこの島ぐるみで若い女性を売春しているそうよ」
「ぶっ!? ば、売春?!」
俺はイーリスちゃんの発言を聞いて思わずむせてしまった。売春って、そんな単語、社会科の授業でしか聞いたことないが、今のご時世でもそんなことが行われていたのか?
「売春期限は1ヶ月。その期限を過ぎて売れ残った人は記憶を改ざんさせられて解放される。だけど期限中は調教期間になるから、どのみち身体は汚されるでしょうね」
「ッ!? 調教って、そんなこと…」
俺はイーリスちゃんの話しを聞いていくうちにだんだん、怒りが込み上がってきた。別にイーリスちゃんの言い方が悪かったとかそういうのでは決してない。この島でそんな不当な行為が行われているということに対して怒りを感じていたのだ。
俺はふと今日、海に行った時のことを思い出していた。皆んなでワイワイしたあの美しい海は俺にとって良い思い出の1つになっていた。
それだけじゃない。若干田舎クサさを感じる町並みも、相田さんが経営しているあの民宿も、色々修羅場を迎えたあの露天風呂も。昨日今日しか過ごしていない人間が言うのはおこがましいかもしれないが、俺はこの島を好きになっていた。
この島には色んな思い出が出来た。俺にとって思い出深い場所になったのだ。
それなのに、こんなことになってしまうとは。なんだか裏切られたような気持ちだった。
だからこそ、こんな馬鹿げたことを考えたヤツを俺は許せなかった。こんなに美しい島で悪事なんか働くんじゃねーよ!
「…で、一体だれがそんなこと考えたんだ?!」
その怒りが口調に現れていたのか、俺がイーリスちゃんに問いかけると、梓とイーリスちゃんが恐縮していた。ちょっと大人気なかったか。
「…薄々気づいているでしょ? アイツよ、アイツ」
すると少し遅れてイーリスちゃんがちょっと意味深な感じで返してきた。しかしその言葉の意味はすぐに理解できた。なんとなく想像していたけど、信じたくはなかった。まさかあの人が…
「相田さんか?!」
俺がそういうとイーリスちゃんは小さく頷いた。
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