俺の高校生活に平和な日常を
第4章番外編 #8「別れと悲しみと絶望と」
 「ふんっ!」
 「きゃあっ!?」
 私が一心不乱に突進していくとミシェーラは手を前に出し風の魔法を起こし私を軽々と吹き飛ばした。私は10メートル以上飛ばされた後、転がるように地面に倒れた。
 「くっ…」
 私が苦痛の表情を見せるとその光景を笑いながら見ているミシェーラ。
 「魔法使えんのに突進とかバカかよ!まあ今のお前じゃあ私より強い魔法なんて使えねーよなあ、ハッハハハー!!」
 ミシェーラは更に笑い出すが私は何も出来ず何も言い返せなかった。ミシェーラの言う通りだったからだ。私は全てにおいてミシェーラに劣っている自覚があったから言い返す自信がなかった。
 「な…何で…ママを…殺した…の…?」
 振り絞って出した言葉も反論ではなく疑問だった。なぜミシェーラがママを殺したのか?ミシェーラにとってママは憧れの存在だったはず。なら、一体どうして?
 「…なぜって?…ハア、やっぱ教えられねーよな。自分のしたことなんか…」
 するとさっきまでとは違い急に強張った表情になるミシェーラ。自分のしたこと?何の話をしているの?
 「呑気に生きてきたアンタに教えといてやるよ!アンタのママ、アイリス・ヴァンドレッドは同族の魔女を殺したんだよ!それでついた名が『魔女殺しのアイリス』、『最凶の魔女』なんて呼んでる奴もいたなあ」
 「あ…あんた…何…言ってるの?」
 今日のミシェーラの話はどれも信じ難い話ばかりだ。ママが同族である魔女を殺した?そんなことありえるわけがない!だってママはとっても優しい人なんだ!魔女どころか人だって殺したことなさそうなのに。
 「私、初めて見た時、ゾッとしたよ。同族殺しといてあんなにニコニコしてやがるんだから!気味がわりーよ!」
 ミシェーラは吐き捨てるようにママを愚弄する。まるで人が変わったように態度が悪くなっている。おそらく今のミシェーラが本性なのだろう。
 「だけど私は殺ったんだ!魔女達が恐れていたこのクソったれの魔女を!それもこれもあんたのお陰だよイーリス」
 「うう…」
 ミシェーラは勝ち誇ったような表情で空を見上げ高らかに笑い出した。しかし私は地面に突っ伏したままで哀情を催していた。
 親友だと思っていた人が実は私を利用する為に近づいてきていたなんて思いもしていなかった。
 利用され、裏切られ、挙句に大事な家族を殺された私に最早立ち上がる気力も言い返す気力もない。私には絶望しかない。
 「さてっと、目的も達成出来たし私、帰るわ。あんたは充分役に立ってくれたから今回は見逃してやるよ。まあ次会った時はあんたを殺しに来るかもしれないけど」
 ミシェーラは突っ伏している私にそう言い残し私の前から消え去っていった。その場に残った私とママの遺体は暫くの間、激しい雨に打たれ続けていた。
 「…う、うわあああああーーーーー!!」
 そしてその場には雨音と私の泣き叫ぶ声だけが響いているのだった。
 「きゃあっ!?」
 私が一心不乱に突進していくとミシェーラは手を前に出し風の魔法を起こし私を軽々と吹き飛ばした。私は10メートル以上飛ばされた後、転がるように地面に倒れた。
 「くっ…」
 私が苦痛の表情を見せるとその光景を笑いながら見ているミシェーラ。
 「魔法使えんのに突進とかバカかよ!まあ今のお前じゃあ私より強い魔法なんて使えねーよなあ、ハッハハハー!!」
 ミシェーラは更に笑い出すが私は何も出来ず何も言い返せなかった。ミシェーラの言う通りだったからだ。私は全てにおいてミシェーラに劣っている自覚があったから言い返す自信がなかった。
 「な…何で…ママを…殺した…の…?」
 振り絞って出した言葉も反論ではなく疑問だった。なぜミシェーラがママを殺したのか?ミシェーラにとってママは憧れの存在だったはず。なら、一体どうして?
 「…なぜって?…ハア、やっぱ教えられねーよな。自分のしたことなんか…」
 するとさっきまでとは違い急に強張った表情になるミシェーラ。自分のしたこと?何の話をしているの?
 「呑気に生きてきたアンタに教えといてやるよ!アンタのママ、アイリス・ヴァンドレッドは同族の魔女を殺したんだよ!それでついた名が『魔女殺しのアイリス』、『最凶の魔女』なんて呼んでる奴もいたなあ」
 「あ…あんた…何…言ってるの?」
 今日のミシェーラの話はどれも信じ難い話ばかりだ。ママが同族である魔女を殺した?そんなことありえるわけがない!だってママはとっても優しい人なんだ!魔女どころか人だって殺したことなさそうなのに。
 「私、初めて見た時、ゾッとしたよ。同族殺しといてあんなにニコニコしてやがるんだから!気味がわりーよ!」
 ミシェーラは吐き捨てるようにママを愚弄する。まるで人が変わったように態度が悪くなっている。おそらく今のミシェーラが本性なのだろう。
 「だけど私は殺ったんだ!魔女達が恐れていたこのクソったれの魔女を!それもこれもあんたのお陰だよイーリス」
 「うう…」
 ミシェーラは勝ち誇ったような表情で空を見上げ高らかに笑い出した。しかし私は地面に突っ伏したままで哀情を催していた。
 親友だと思っていた人が実は私を利用する為に近づいてきていたなんて思いもしていなかった。
 利用され、裏切られ、挙句に大事な家族を殺された私に最早立ち上がる気力も言い返す気力もない。私には絶望しかない。
 「さてっと、目的も達成出来たし私、帰るわ。あんたは充分役に立ってくれたから今回は見逃してやるよ。まあ次会った時はあんたを殺しに来るかもしれないけど」
 ミシェーラは突っ伏している私にそう言い残し私の前から消え去っていった。その場に残った私とママの遺体は暫くの間、激しい雨に打たれ続けていた。
 「…う、うわあああああーーーーー!!」
 そしてその場には雨音と私の泣き叫ぶ声だけが響いているのだった。
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