俺の高校生活に平和な日常を

ノベルバユーザー177222

第3章 #5「GW初日」

2016/4/29

 俺はトイレで目が覚めた。気がつくとタオルケットが掛けられていた。どうやら梓が倒れている俺に気をつかって掛けてくれたようだ。出来れば起こして欲しかったのだが…今の俺は飲み会から帰ってきた親父のような有様だ。

 とりあえずトイレから出た俺はリビングに向かった。

 「っ痛!あちこち痛ーな!」

 変な態勢で倒れていたから身体の節々が痛みを訴えていた。特に顎が…ってそれはアッパー喰らったからか。

 「お兄ちゃん、おはよう!」

 梓は既に起きて朝ご飯の支度したくをしていた。朝は目玉焼きか。

 「おはよう!」

 俺は早速テーブルに着いてテレビを点けた。時間は8時を回っていた。そういえば有紗はまだ居るのだろうか?

 「有紗ちゃんならもう行っちゃたよ!」

 「あ、ああ、そうなんだ」

 見透かされたように梓が答えてくれた。もう行ったのか?なんか複雑な気分になった。まさかこんな形で別れることになるとは。

 「はい、お兄ちゃん!」

 梓は俺の前に目玉焼きの乗った皿を置いた。

 「ありがとう!そんじゃ、いただきます!」

 「どうぞ!」

 俺は合掌してから食事を始めた。梓も自分の分を取り合掌して食事を取り始めた。

 「そういえば今日、丸岡さんとこに遊びに行くんでしょ?」

 「うん、そうだけど?」

 「お昼どうする?」

 「ん〜、適当に済ましとくよ」

 「うん、分かった!」

 しまった!俺丸岡、じゃなくてみのりと遊ぶ予定入れてるんだった。アッパーの影響で記憶が飛び欠けていた。

 食事を終えると時間はまだ8時半しか経っていなかった。約束の時間は10時ぐらいなので風呂でも入ってゆっくりしてから行くか。一応念入りに身体の隅々まで洗った。別に変なことを期待している訳ではないのだが…

 女の子の家に行くのだからちょっと綺麗にしていかないとな。風呂から上がり自室に戻ろうとした時、梓は出かける準備をしていた。

 「あれ?どっか行くのか?」

 「うん!今日お友達と出かける予定入れたから夕方までには帰って来るよ!」

 「そっか。なら俺が鍵閉めておくよ」

 「うん、お願いします!」

 そう言うと梓は家を出た。俺はまだ時間があるから自室に戻り貯め撮りしたアニメでも見ることにした。

 ---それから1時間程、アニメを見て俺は家を出てみのりの家に向かって行ったのだった。

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