デイズ

鬼怒川 ますず

好きだもん

次の日から僕はいじめを受けるようになった。

理由としては超能力も使えるクラスメイトを貶したからだろう。そんなもの、僕も持っているのにと思ったが、見せたらそこでおしまいだと思い黙った。

僕は耐えた。
そして諸悪の原因である君を心底恨んだ。

1週間後には誰も僕に話しかける者がいなくなっていた。
君を除いて。

「今日は一緒に帰ろうよ」

君は、あんなキツイ態度を見せた僕に対してまだ、いや変わらず毎日一緒に帰ろうといってくる。
その姿にクラスメイト達から。

「あんなやつに構うことないよ」

「いつも1人なんだし好きにさせようよ」

「それより一緒に遊ぼうよ」


それぞれが口にするその言葉に若干のイラつきが出そうになるが、君はそんな彼らに向かって言った。

「だって好きだもん」

その言葉に、クラスの全員が唖然とする。
もちろん僕もだが。

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