[休止]The#迷走のディフォンヌ

芒菫

第二十一走 「正論はない!」

・・・・ひと段落ついた後だ。今、俺達は客間にいた。

「さっきはごめんなさい。ふふ。まさかとんだ英雄さんだったとは思いもしなかったわ。」

「まさか、龍韮の者達まで動いていたとは・・・考えもしませんでした。」

と、先に話した人はエリア・ローズ。俺達がいる屋敷の主であり、実に100年ぶりの女王と言われる大女帝であり、それは大勢の国衆にも厚い信頼を寄せられている大天才。
2人目に話していたのが、ローズ家代々の一門でありながら家事軍事貿易経済、あらゆる面で全ての必要物や製品などを制作、調達、調理、用意している屋敷の大防衛主、ユリカ・ガルビス。

「とはいっても、遠くからの長旅はご苦労でありました。どうぞ、宿が無ければこの屋敷に2,3日程お泊りになるのは?」

と、ユリカは話した。確かに、宿も無く食事も無くこちらでの所持金も無い俺らにとってはこんなにうれしい事はないし、善蔵も乗り気なので頭を下げてお願いした。それは30°なんてもんじゃない。90°やぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

「しかし、ふぅん。龍韮を相手に良く逃げて来れた事ね。セシュレはそれほどの力を持っていなかったはずなのだけれど・・・・」

と、数十秒沈黙が続いたが・・・善蔵も自分がやった、とも言いださないのでとにかく話題が変わるのをじっとこらえ続けた。

「あ、そう言えば」

と、話題を変えようとし始めたのが・・・

「この世界を照らすもの、あれは何というので?」

俺だった・・・とは流石に思えなかった。自分もいつの間にか話題を作っていたのだ。

「あぁ、あれね。あれは光る鉱物が沢山集まって作られている光なのよ。」

と、答えたのはエリアだ。

「大昔、この世界には星々を照らすものがなく、皆寒さに耐えて生きていく、というのが精一杯でした。ですが、突然空を覆うものが消え、明るくなったと言い伝えられています。」

「なんとも言えないくらい曖昧よねぇ~。でも、知っての通りこの世界にはそれを発見するような技術なんてものは無いのよ。貴方達もこんな世界で生きていきたくないでしょうに」

とは言われても、俺達の世界には空を飛ぶ乗り物だったり宇宙までいけるロケットや、戦争を起こす武器だって大量にある。やはり・・・これが文明の進み方と現実が重なったことによる、というのか。これが現実かァァァ・・。

「だから、私はこの世界を変えるために自分の財産や立場なんて気にしないで女王になってやる訳よ。これでも私だって、ちゃんと将来を見据えてるのよ?やっぱり、そうは見えないかしら?まぁ、それでも良いわ。言っている事はどうせ分からないだろうし。」

い、いや・・・言っていることはズバズバと胸に刺さって来るのだがそれに関してはどう意見して反論されなければいけないのだろうか・・・

「確かに、エリア様の追い求める未来なんざ俺は知ったこっちゃない。でも、まず正論という言葉は生きていくうえで誰にも似合わないと思う。エリア様にだって、自分の考えがある。俺だってあるさ。皆と平和に暮らして結婚して嫁さんがもし子供を授かっても、子供たちの将来がちゃんと選べるように俺だってかんばりたい。」

と、善蔵が言うのでとっさの判断に俺も何か語って見たくなったので、話してみる。

「そうだな。人によって物の見方や考え方。まずあてにならない。そうさ、俺にだって生きたい人生があるさ。自分だけの道を。だから、エリアの考えは全く可笑しくないと思う。正論なんて言葉、それにだって見方は沢山あるからね」

「ふふ。貴方、礼司って言ったわね。貴方・・・」

エリアは立ち上がると、俺の目の前に立ち・・・・・・・・・

「言い度胸ね。私は、エリア・ローズ。王都の女王候補なのよ~?」

「いででででで!!痛い!痛いですから止めてくださいすいません!!!!」

「ふふ。必死になっちゃって。可愛いんだから~!」


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