[休止]The#迷走のディフォンヌ

芒菫

第十一走 「始まりの花」

「いつまで走り続けるんだよ!?」

 「しかたないでしょ!上層と下層の門が閉まるまで間に合わないんだから!!」

 「おっと、礼司!コブ爺の事考えて走れよ!」

 俺達は走り続けていた。どうやら、上層と下層を繋ぐ唯一の門が閉められてしまうかららしい。
コブ爺に負担を掛けない為に走っている俺達だが、このままで間に合うのか・・・

「ってか待てよ。上層と下層ってなんゾ」

セシュレが、石に引っかかって転びかけた。

 「え···そんなことも知らなかったの!?それってちょっと···まぁ分かったわ。私が説明するわ」

 「んな!?その落ちは完全に俺が悪設定になってない!?」

そんなことはお構い無く、セシュレは説明を始める。

 「この国には、上層と下層があるの。その別け方ってのは、能力の能力値で決まっているの」

 能力。セシュレの場合は水氷系の水流系魔法使いだ。

 「あぁ、魔法系の話か」

 善蔵が能力値は魔法系の能力値だと話す。しかし、セシュレは否定した。
どうやら、その能力というのは

「いいえ。この国に能力ってのは2つあるの。1つ目は、貴方達もさっき見た魔法。そしてもう一つ。それが、科学能力って言ったら信じられるかしら?」

 「科学能力····ニュータイプか!!」

 「それは絶対関係ないわぃ」

 善蔵が横からツッコミを入れる。セシュレは科学能力について説明し始めた。

 「そうね、科学で作られた物の能力が受け継がれるとかそんな感じ?」

 何故かは不明だが、完全にデレているセシュレん。瞳が輝いていた。
このタイミングで携帯を開いた俺は馬鹿だったのかも知れない。
 時間は2:57分。それを2人に伝えると、顔が鬼になった。
その威圧を感じたのか、セシュレんにおんぶされていたエレミーが目を覚ます。

 「ん~眠いぞぉ・・・あれ、まだ朝じゃないのか?」

 「エレミー丁度良かった!!早速だけど仕事よ!!上層と下層を繋ぐ門の係に、エリア様の関係者がお通りになりますのでそのまま門を閉めずにしておいてくださいって言ってきて貰えるかしら!?貴方の俊足と盗賊魂ならなんとかなるわ!!早く!!」

 状況のよめないエレミーを、セシュレは思いっきり北へ投げた。

 「えぇ!!?セシュレまってくれぇ!!」

 「さぁて、話の続きといこうかしら。」

セシュレがニッコリ微笑んでいた。まだ夜なのに、明るさを感じさせるセシュレん。
 俺の太陽になr・・・

「ってかセシュレ。何餓鬼を投げてんだ!?」

 「そして、上層にいる人の条件はある程度のお金持ち、そして能力値が中能力者以上。結局、下層は貧民街になってしまうってこと。でも大丈夫。今回の王選挙でエリア様が女王になれば、その問題もかいけつ・・・」

その出来事はいきなりであった。セシュレが体勢を始める。俺と善蔵は急いでコブ爺を下に降ろし、セシュレに掛け合った。

 「大丈夫か!?セシュレん!!」

 「もう・・・駄目・・かも」

 「いきなりだな。どうした?具合が悪いのか?」

 冷静に対応する善蔵。頭を触ってみると、凄い熱が出ていた。
 善蔵もそれに気づいたのか、コブ爺を持ち始める。てかなんだよ!?彼奴一人でコブ爺持てたんか。

 「礼司はセシュレを抱いてやってくれ。俺しかコブ爺を持てんだろ。早く急げ。俺は先に行ってるぞ」

だ、抱いてやれ!?そんな簡単に言われても・・心の準備が・・
 そう思っていると、善蔵は走りだし、エレミーが投げられた方向へ向かう。
 俺は観念して、彼女を抱きいて急いで走る。時間がない。

 一輪の花が、一枚落ちたような気がした・・・

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