[休止]The#迷走のディフォンヌ

芒菫

第四走 「分かち合える嬉しさ」

情報を得るため、街を歩き回り話を聞いた。
 知らぬ間に、太陽も沈みかけている時間になっていた。
 今、俺は上の街へ繋がっている階段を上っている。少し歩き疲れたので荷物を階段の段差に置き、同じく俺も座る。
とりあえず、今何が起こっているのか整理することにした。

・・・コンビニの帰りに公園でチンチキを食べようとした時、謎の光が俺を襲って違う次元にきてしまった。というのが正しいか。最も、本当にここが俺の元居た世界と次元が違うのかどうかは分からない。仮に「異世界」と呼ぶことにする。
この異世界にきてから、早速事件に巻き込まれて「刀使いの男」を見た。そいつは俺のいた世界と似た感じの服装をしていた。第一の目的はまず、その男を見つけること。0
次に、所持品をチェックしている所に金髪の豪傑男が話しかけてくれて、いろいろ教えてくれた。例えば、王暗殺未遂事件だろ?そして王選挙が行われるという事。
そして、問題なのが次。男の話を聞いているとすぐそこの通り道で、チンピラに美少女がナンパされていた。あと少しでチンピラが美少女に手を出しそうだったので俺が止めに入るが全く効かず、死にかけた所を、その美少女が助けてくれた。
なんと、魔法使いらしい。俺はその戦闘で切り傷を負ってしまうが、魔法で直してくれたのだ。またまた~惚れちゃう((

 結論:そして俺は生きている

結局、最初に建てた主人公補正という最強のフラグは散ったってことさ。
 人に力を借りて生きていく・・・ただそれしか出来ない人間なんて・・・

「さて、果たしてそんな人間は忘れ去られ、見捨てられ。挙句の果てには一人孤独に死んでいくのか?」

 階段の上から声がした。急いで上を向く。
すると、何処かで見たことのあるような服装の男がそこに、立っていた。

 「人に力を借りていく。そう、それこそが人間だ。何も最初から全て出来る人間なんてこの世に存在しないんだ。人間は人に力を借りていくことで、初めて前に進み出来るようになる」

そう、その男はあの「刀使いの男」だった。
しかし、可笑しい。俺はそんなこと一言も口にしていない。まさか、心が読めるとでもいうのか・・?
 男は、俺の座っている段に来る。そして右腰に付けていた刀を両手を支えるように、鞘の掛かっている刃の方を下に向けて座った。

 「ご名答。ほんの1,2分だが心は読める。しかし、君もよその世界から来たのか」

 「と、いうとやっぱりお前も別じ・・」

・・・心臓を絞り出すぐらい締め付けるような痛みが襲う。
 男は俺の方に手をやり、苦しんでいることを確認した。

 「どうやら、人の前で俺たちのいた世界の事を話そうとすると危ないみたいだな。大丈夫か?」

 痛みは数秒間だった為、気持ちが落ち着いた。

 「あぁ、なんとか・・・それより、お前の名前は?」

 「俺の名前は『筒井 善蔵』だ。まぁ、む・・」

その言葉を聞いて、誰が誰なのかやっとわかった。

 「あんた、あの有名な剣豪の筒井善蔵なのか!?」

 「あぁ、そんな呼ばれ方もしてたな。であんたの名前は?」

 俺は、立ち上がり夕日に手をかざして自分の名前を言った。

 「田中礼司」

 「へぇ、礼司。良い名前だな」

 「ありがとう。善蔵さん」

 「いや、俺の事は善蔵で良いんだ。勿論、タメ口でOKだぞ」

・・・・しばらく善蔵と話を続けた。
 彼も、今日の早朝にこの世界に来たそうで、情報と言っても王選挙の話くらいしか知らないらしい。
 俺は、今日一日でどんな出来事があったか話した。
チンピラに絡まれてた女の子の話、情報収集で見つかった結論・・・

 ここまで人と話したのは何年ぶりだろうか。この世界にきてやっと解放された気分になった。

 「あ、そうだ。俺の能力は心っていう属性なんだとさ。占い師から聞いたんだ。だから心も読めるし、今のあんたの心の状態も分かる。まぁ、心が読めるって言ってもさっき言った通り、1,2分だが」

 「で、あんたは早朝から何をしてたんだ?」
 俺は、自分の話をした後だったので、善蔵の出来事も知りたくなった。

 「俺は、来てすぐ占い師が勝手に占って、っていうところなんだ。ここが何処なのか途方に暮れていると、近くで盗品事件が合ったんだ。その犯人が金髪の盗賊って感じの服を来た幼女系女子なんだが、そいつがとってもすばしっこくてなぁ・・・それを追いかけてたら商店街で怪獣みたいな魔物が出てきて大暴れするで・・・そいつを対処してたらいつの間にかその女の子は居なくなってて・・・いや、見失ったってのが正しいな。うん。それで今まで高いところから少女を探していたわけだ。」

アッサリ、魔物の話を終わらしちゃってるんですけど・・・ツッコませてよ・・・
 そして、俺らは完全に肝心なことを忘れていたのだ。
 辺りは真っ暗で夕日もとっくに沈んでいた。時間にすれば20時30分くらいだ。
ここからが本題だ。今日、俺らはこの世界に来たばっかりだ。
なので、泊まるところもなければ飯えお食べるところもない。

ねぇ、この状況、一体どう回避すんの??

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