異世界行ったら魔王になってたんだけど(以下略)

N

53 . どうしてこうなった


ゆらゆら風に揺らめく桜の木々。
花と草の広がる大きな草原の真ん中に私は立っていた。
風で舞うピンクの花びらと色とりどりの草花。その風は私のドレスも一緒に揺らした。幻想的且つ理想郷のような場所。
空は昼か夜かわからない曖昧な色をしていて、星が光ったと思えば太陽がさしている。まるで迷っているかのようだった。
あの会議のあと私は眠たいから自室で寝たはずだ。
しかし私はここにいる。  
夢か?頬をつねっても鮮明な痛覚が反応し思わず痛っと声を上げた。

「…どこだよここ」


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