東方魔人黙示録〜番外編〜

怠惰のあるま

天邪鬼兄妹、地上へ


今日も元気な天邪鬼兄妹。
しかし、今日は真剣なご様子。一体どうしたというのか。

「ダメだ。危ない」
「大丈夫だって!」
「無理だっつーの!お前には耐えれない!」
「じゃあどうにかして!」
「わがまま言うな!!」

結局口喧嘩になった二人。それを止めたのはもちろんパルスィである。怒る二人をなだめ喧嘩の理由を聞いた。
話の内容は正邪が魔界へ行ってみたいと言ったからだ。それに対して魔界の強力な瘴気に妹が耐えれるか心配になりアルマは断固拒否。そうして喧嘩。

「確かに危ないわね」
「だろう?妖怪といえどかなりの強者じゃなきゃ無理だ」
「でも行ってみたい!!兄貴の城に行きたいの!!」
「はぁぁ......どうすっかな...」
「命蓮寺にいけば?」

その提案にアルマはポン!と手を叩く。
何故命蓮寺なのかと言うと、前にアルマは成り行きで魔界に封印されていた聖白蓮を助けに行ったことがある。
その時に人間である霊夢達もいたのだが瘴気を防ぐ星蓮船と言うものに乗って魔界に乗り込んだのだ。
そう。パルスィは聖に船を借りれば?と進めたというわけだ。

「でも地上に行くのか」
「言ってきなさいよ。妹のお願いくらい聞きなさい」
「パル姉も来てよ!」
「そのつもりよ。こいつから目を離せば何するかわかんないもの」
「地底にいても殺気を放つじゃねえか」
「それはあなたが浮気するからよ」
「俺はしてねえよ!」

二人の間に火花が散ると、正邪は間に入り二人の手を握った。

「喧嘩しないで早く行こう!!」

グイグイと引っ張る正邪に二人は顔を合わせ苦笑した。
仲良く歩く三人の姿は家族のように見えたそうだ。

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