のらりくらりと異世界遊覧

霧ヶ峰

第9話:2人の適正

クロウ「じゃあまずは…そうだね、2人の魔法適正を調べよっか〜」
クロウは、剣と杖を空間魔法 [収納空間ストレージ]にしまうとそう言った

ククル「魔法適正?」
クロウ「そう、聞いたとうりの意味だけど、簡単に言ったらカルとククルの得意な魔法属性を調べるってことかな」
カル「ふーん、ククルには必要あると思うけど…なんで俺も?俺は、剣しかほとんど使えないぜ?」
そう言ってカルは苦笑いしながら剣を振る動作をした

クロウ「それはどうかな?僕が見た限りではカルは魔力量には問題はないんだよ。ククルのあれをなんとか耐えたからね…」
クロウはそう言って、ククルの大暴走 (詳しくは第7話を参照)を思い出し、苦笑いをした
カル「あぁー、前からあんなんやしね…」
カルはカルで遠い目をしている………昔に何かあったのだろう、何かは聞かないが………

ククル「えへへ〜、そんなに褒めないでよ〜」
クロウ・カル「「褒めないでねぇよ!!!」」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


クロウ「はぁー、いいから始めっぞ」
ククル「はぁーい」
カル「りょーかい…っても、俺は魔法の属性なんてまったく知らねぇぞ」

クロウ「うーん、じゃあ魔法属性から説明しよっか。…現在判明している魔法属性は、種類…炎・水・地・風の基礎属性…通称【エレメント】だっけ?使える属性の数によって魔法師としての価値がつけられるからちゃんと教えてくよ。そして、光・闇・精霊・召喚の特殊属性。通称【レア】の合計8種類…まぁ、精霊魔法は属性っていう感じゃないし…それ以外の属性もあるかもしれないけどね…」
ククル「うんうん、例えクロちゃんのこれとかねー。あ!私は、基礎ならCまで全部使えるよ!炎だけもうちょっとでBが使えそうなの」

クロウ『やっぱり、ククルは魔法適正が高いのかな?フフフ、将来が楽しみですね〜(暗黒微笑)』

カル「おおぅ、クロウが黒ろうございます…。ちょっ、そんな目で見ないで!悪かったって!そんな、突き刺すような目で見ないで!………ご、ごほん!俺は、多分炎が1番かな。…え?なんでって?そりゃあ、かっこいいからに決まってんだろ?」
クロウ「決まってねぇよ…まぁいいから、こっちこい。………そうそう、僕の前でしゃがんで…オッケー。今から調べるし、動かないでね〜」
クロウはそう言うと、カルの額に手を合わせ自分の魔力を流した

クロウ「フゥ〜、終わったから動いていいよ〜」
数分間そのままでいた後、カルの額から手を離してそう言った

カル「おう!で、俺の適正?はどうだった?」 
クロウ「カルの適正は、1番高いのが炎『イヤッフゥゥゥ!!!』…良かったな。次に、風だな。普通よりは適正があるみたいだ。炎との相性もいいし、斬撃に組み合わせることもできる。………だが、重要なのは次だ。
カル、お前………本物の精霊は見えるか?」

カル「うーん、ちょっと違うかなー。何かがいるのことは分かったりするんだけど、見えないんだよね。それにしても、なんで分かったんだ?精霊魔法は属性じゃないんだろ?」
クロウ「精霊魔法っていうのは、魔力が精霊に近い人間しか使えない魔法。って言われてるけど、簡単に言ったら属性よ適正が凄く高いってことなんだ。だから、精霊が見える人は、自分と同じくらいの適正を持つ人だと、なんとなくだけどわかるんだよ」
カル「へぇ〜〜〜………ん?ってことは?」
クロウ「うん、俺は見えるよ?」
さらっと、重要なことを言うクロウ

ククル「え!?見えないの私だけ!?」
クロウ「わからないぞ、魔力は遺伝しやすいからな。ククルにも遺伝してるかもしてるかもしれないぞ?」
段々と体から黒いオーラを放ちつつ、しょんぼりし始めているククルにそう言うと
ククル「本当!?調べて!調べて!」
パッ!と顔を上げ飛ぶように近寄ってきた

クロウ「わかったから、そこに座って…」
ククル「はぁーい」
ペタンと可愛らしく座ったククルの額に、カルと同じように魔力を流し込む

なんの属性でもない純粋な魔力を流し込むことによって相手の魔力の[表情]を見ることができる
それは、見る人によって変わり
クロウは、見る人を包み込むようなオーラとして見ることができ
魔力の属性によってオーラの色が変わり、炎は赤・水は青・地は茶・風は緑・光は黄・闇は黒・召喚は透明…とそれぞれの属性が持つ能力をイメージとした色が現れている
そして、その色の濃さやオーラの大きさでその者の適正がわかるのだが

クロウ「………ん?………え?まじかよ………
こりゃあ、おもしれぇ事になりそうだ………」



ククルの額から手を離したクロウは、またもや黒い笑みを浮かべていた

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く