目の前に天使が現れたので日記を付けてみた
二日目③ 天使と空中散歩 前編
「そういえばまだあなた様の名前を伺っていませんでしたね」
遅い朝食を食べたユリエルは、そう口を開いた。ほっぺたにご飯粒が付いている事はあえて黙っておいた方が面白いかもしれない。
「名前って僕の? そういえば名乗ってなかったけど、名乗る必要ある?」
「こちらが名乗ってるのに、名乗らないのは失礼ではないかと」
「勝手に名刺を渡してきたくせによく言うよ」
でもあなた様と呼ばれ続けるのも何か嫌なので、僕は自分の名前を名乗る事にした。
「裕太様ですね。記憶しました」
「別に記憶はしなくていいけど、ユリエルは昨日僕を幸福にするって言っておきながら、何もやってくれてないけど、何か特別な事をしてくれるの?」
「裕太様の望みなら出来る範囲でしますけど」
「じゃあやっぱりあのメイド服を」
「それは却下です」
何故かメイド服を執拗に却下するユリエル。料理も駄目だというのに、果たしてそれ以外に何をやってくれるのだろうかと疑問に思う。
「何か例えとかはないの? 僕も何でもって言われても、いざ考えたら浮かばないしさ」
「例えですか。それでしたら、まずは」
ユリエルはしばらく考えた後に何かを思いついたのか、僕にこう提案してきた。
「空を飛んでみましょうか」
遅い朝食を食べたユリエルは、そう口を開いた。ほっぺたにご飯粒が付いている事はあえて黙っておいた方が面白いかもしれない。
「名前って僕の? そういえば名乗ってなかったけど、名乗る必要ある?」
「こちらが名乗ってるのに、名乗らないのは失礼ではないかと」
「勝手に名刺を渡してきたくせによく言うよ」
でもあなた様と呼ばれ続けるのも何か嫌なので、僕は自分の名前を名乗る事にした。
「裕太様ですね。記憶しました」
「別に記憶はしなくていいけど、ユリエルは昨日僕を幸福にするって言っておきながら、何もやってくれてないけど、何か特別な事をしてくれるの?」
「裕太様の望みなら出来る範囲でしますけど」
「じゃあやっぱりあのメイド服を」
「それは却下です」
何故かメイド服を執拗に却下するユリエル。料理も駄目だというのに、果たしてそれ以外に何をやってくれるのだろうかと疑問に思う。
「何か例えとかはないの? 僕も何でもって言われても、いざ考えたら浮かばないしさ」
「例えですか。それでしたら、まずは」
ユリエルはしばらく考えた後に何かを思いついたのか、僕にこう提案してきた。
「空を飛んでみましょうか」
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