目の前に天使が現れたので日記を付けてみた

りょう

一日目① 現れたのは天使でした

 今年も夏は暑い。真夏の日差しがコンクリートを照らしている中、大学生の僕は部屋にこもってゲームをしていた。

「うーん、退屈だな」

 流石に毎日ゲーム三昧の夏休みを過ごしていたら、当然飽きもやってくる。バイトを探すにしても、現在三連敗中と受かる気がしない。宿題は……最終日にやれば間に合う。

(何か面白いこと起きないかな)

 僕は背伸びしながら床に倒れる。すると視界に見知らぬ女性が入った。

「……」

「あ、こんにちわ」

「……」

「もしもーし、もしかして聞こえていませんか?」

「……誰?」

「あなたの退屈な人生を、楽しいものに変えるためにやって来た天使です」

「とりあえず警察呼ぼうか」

 これが僕浜田裕太の、非日常が幕開けした瞬間だった。

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