ばななをもいだら完熟王

紙尾鮪

06「最終聖行」

 「お疲れさん、ほれ蝮ドリンク」
 このお爺さんはなんでこうも楽しそうな、まぁ自分もちょっと楽しくなってきましたけど。

 「いやですよ不味いですし」
イチゴオレとかないんですか。

 「まぁしかしあの男がロリコンじゃったとはのう、そのおかげで同点になれたから良いがのぅ」
 まぁ僕付いてますけどね。

 「これで僕が負ける可能性が無くなりましたね、まぁこの僕が負ける可能性なんてなかったんですけど」
 はぁ……敗北を知りたいです。

 「そうでもないぞい」
 んむ? 

 「最終聖行は活かせ愛じゃぞ」
 イカ背合い?イカの背の合挽き?イカって背中ありますっけ?

 「相手を活かしながら自分をアピールする……そう聖行セイコウの名の通りの物じゃ、中々難しいぞい」
 相手を活かす……中々難しいですね、僕は僕を活かすことしか思い付かないですよ。

 「ちなみにこの勝負は感度が高い程有利じゃぞい」

 「ハァ?!無理ですよ!無理です!あんな耳掻きで感じるような超敏感乳袋魔女に勝てる訳ないじゃないですか!」
 もう化け物ですよ化け物!

 「いや……あれもなにか」

 「オラッ!最終聖行だオラッ!」
 本当にオラついてますね

 「オラッ!お前!ドーピングさせようとしてるな!オラッ!逮捕だオラッ!」
 蝮ドリンクがドーピングなのですか……う、うぅむ

 「ぁああぁあ!出来るボールを持つものよ!思い出すのじゃ!思い出せばお主は勝てる!」
 えぇ……そんな事を言われても……

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 「私の方が分が悪いとは言えまさか同点になるとはね」
 しょせん駄肉ですよ 

 「ですが、この勝負に勝つ手札が私には2つあるのを覚えておいてください」
 む、むねのこと?

 「オラッ!それじゃあ始めッぞ!ルールは違反したその時その時に教えるぞオラッ!勿論減点するがなオラッ!」
 自分に不利な感じですね、しかしシンデレラの法則ですよ!
 不利になればなるほど、活躍する時に可愛く、綺麗に見える……まぁ僕が考えたやつですけど

 「僕は攻めませんよ、貴女が敏感なのは分かってますから」
 とりあえず牽制しつつ様子を

 「オラッ!2点マイナスだオラッ!」
 えぇ!なんでですか!ていうかせめて笛吹いてくださいよ!使わないならなんであるんですかその笛は!

 「オラッ!両者消極的な態度を取っているため両者2点マイナスだオラッ!マイナスにされたくなければ組みやがれオラッ!」
 なんたるめんどくさいルール!知略をさせないつもりですか!

 「あらあら、いきなり失点、しかも攻めてくれない。私受け派なんだけどなぁ」
 なんですかあの猫なで声とふんわりした口調は!キャラ変わってるじゃないですか!

 「そうだ!忘れてた?私って魔女なのよ?」
 そ、そういえばそうだった。

 「くらいなさい!秘技才ナペットサイナペット!」
 なんですかこのピンク色のぶよんぶよんした発光体は、これが魔法ですか?こんなの手で払えますよ。

 「んにぅぅぅぅぅぅぅうう?!」
 駄目だ変な声と言葉が出てしまった、触った瞬間電撃が走ったかの衝撃が来たですよ……どんな魔法なんですか

 「私の胸揉んでいいわよ」
 そんな安い条件、惑わされないですよ  

 「ハイヨロコンデ」
 なっなんで僕の口が!いや別に触ってはみたいですけど!
 いやそんなことよりまさか……あれが魔法ですか、乳袋があるだけがアイデンティティーではないんですね

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