学校一のオタクは死神でした。
第44話 お土産騒動
*第44話 お土産騒動*
イタリア留学まで残り一週間を切った頃…
俺…神藤新は“委員長さんと一緒に商店街を歩いていた”…
※ 正確に言うと委員長さんに服の襟を掴まれ引き摺られていた…
何でこうなるわけ…?
そもそも、何でイタリア?
いや、俺初耳なんだけど…
まぁ、新が知らないのもそのはず。
イタリア留学についての説明は中間テストが終わり、数週間経った頃…
新はビートルとの戦いの負傷により“意識を失っていた間に行われていた”のだ。
それだったら、復活してからでも伝えてくれればいいじゃないかと“華菜”…もといい、先生に会長さんから話を聞いた後直ぐに殴り込みに行ったのだが…
(あぁ、そういえば神藤は欠席していたな…
すまん忘れていた。
と、言うわけで“今日の期末テストで学年のツートップはイタリア留学に行ってもらう”。
よし。今伝えた。
これでいいな?)
(良い訳ねぇだろぉおおおおおおおお‼︎‼︎‼︎‼︎)
…………と言った感じである。
で、何故今、委員長さんに猫のように服の襟を掴まれ、引き摺られてているのかと言うと…
「ええっと…イタリアのホームステイ先の人達の“お土産”なにが良いんだろ?
神藤君はイタリアに友達がいるんだっけ?
何か知らない…?」
「知らない…そもそも“リズ”は大抵欲しいものは持っている…」
そう、今日俺たちは“ホームステイ先の人達へのお土産を買いに来たのだ”…
普通にホームステイができればの話だけれど…
「それにしても、その“リズ”っていう子は誰なの?
女の子だよね?リズって言うくらいだし?
もしかして…………彼女?」
「な訳ねぇだろ‼︎
ってかリズがそんなこと聞いたらぜってー襲ってくるわ‼︎
もし、リズに会ったとしても絶対に本人の目の前で言うなよ‼︎絶対だぞ‼︎」
「りょ、了解…」
「それと、服の襟を掴むな‼︎
自分で歩くから離せって‼︎」
そう言うと、無理矢理委員長さんの手を襟から引き剥がした。
「そんなことよりも、お土産だってお土産。
なにが良いか考えてよ〜」
「いや、そんなことを言われてもなぁ…ん?」
アレ?…今日って、何かやらなければいけないことがあったような…
「ん?どうかしたの?」
「委員長さんに質問します。」
「はい?」
「今日って何日?」
「え?あ、ええっと…7月10日だけど…?」
「7月…10日……………………ああああ‼︎‼︎‼︎」
「急に叫んでどうしたのよ…?」
「き、今日‼︎SEOの最新刊の発売日じゃねぇかぁあああああああああああああ‼︎‼︎」
説明しよう。
ESOとは、eternal・spirit・on-lineの略である。
最近、オタク界で最も注目を浴びおり、アニメ化もされ、一期と二期ご放送されたが、どちらも延長決定がされたという、今大人気ライトノベルタイトルであるのことである。
好きなライトノベルはと聞かれたら、『ESO』と答える人は2人に1人の確率であると思われる。
因みに、次巻では主人公の敵に囚われてしまった恋人 アリスを救出に向かった主人公がついに敵の正体を明かし、アリス奪還作戦が始まると告知されていた。
さらに言うと、初回限定版では限定装備のアリスのミニフィギュアが付いてくるという超豪華なおまけ付きだ。
超読みたい‼︎
初回限定版は予約してあるけど今すぐ取りに行きたい‼︎
ってか、今日はもともとそう決めていた日だったんだ‼︎
何でそんな大事なこと忘れていたんだ‼︎
今日は初回限定版の他にも新作のグッズとか漁って、家に帰ってゆっくりと最新刊を読みながらフィギュアを鑑賞しようと思っていたのに‼︎
何でこうなっちゃう訳‼︎
どれもこれも留学のせいだ‼︎
そんなことを叫んでいると
「行きなさい‼︎神藤君‼︎」
「え?」
「そんな大事なことがあるなら早く言いなさい‼︎」
「え?でも、お土産は?」
「そんなの買った後でも間に合うわ‼︎
今ア○メ○トまで走れば開店前にはギリギリ間に合うはずよ‼︎」
「それはそうだけど…」
「ESOが読みたくないの‼︎」
「‼︎」
「早く行きなさい‼︎私も同行するから‼︎
さあ、早く‼︎ESOが待っているわ‼︎」
「そ、そうだな‼︎行くっきゃない‼︎」
「その意気よ‼︎神藤君‼︎
さぁ‼︎参ろうではないか‼︎我らの聖地へ‼︎‼︎」
「おおー‼︎‼︎」
* * *
「何なのあの戯言は……」
「クゥー‼︎私の新と“デート”だなんて‼︎
羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい‼︎」
「いつ桜姫さんの物になったのよ‼︎
ってか声が大きい‼︎」
「で〜も〜っっっ‼︎」
同時刻、佐藤桜姫、西園寺百合華は神藤新の後を追跡していた。
因みに2人は口にパーティーグッズの付けひげに伊達メガネをし、シャーロックホームズのような探偵服を着ていた。
「そんなに大きな声出したらバレちゃいますよ‼︎」
佐藤桜姫の声は大きく、よく響いていた。
このままでは、神藤新にこちらの存在がバレてしまう。
すると…
「え?いや、もうとっくにバレてると思うけど?」
なんて言ってきた…
「え?は?」
「いや、だって新には“all life”があるんだよ?
誰が後をつけたって、“後をつけた瞬間にバレてるよ”?」
そういえばそうだった…
私が恋愛感情を抱いている相手は“人間じゃなかった”んだった…
私が人生初めて恋した相手は“死神”だった
「だから、どんなに声を張り上げてもバレているんだから問題なし‼︎」
「だからと言って声が大きすぎるよ‼︎
これじゃあ、中谷さんにもバレちゃうよ‼︎」
「あ、それはそうかもね。」
「とりあえず、もっと静かに後をつけないとこんな変装した意味ないじゃない。」
「いや、変装を提案したのは西園寺さんだけどさ…
この格好…“逆に目立ってるよ”?」
「え⁉︎何で‼︎追跡するって言ったらこの格好でしょ‼︎」
「いや、普通こんな格好して街中歩いている人いないから。こんな格好して後つけていたら…
「ちょっと君たち?何をしているのかね?」
見ると後ろに1人の男性が立っていた。
因みにその男性は、水色のカッターシャツに黒いベスト、頭には黒く、金色の桜の紋章が刻まれた帽子をかぶっていた…
要するに…“警察官”だ…
「「ええっと…」」
この日、西園寺百合華、佐藤桜姫は交番で事情徴収を行われ散々注意された後解放されたが、この日一日中神藤新と中谷蒼の姿を見ることはなかったという…
* * *
その頃一方、神藤新、中谷蒼はというと……
「おっしゃあああああああああああああああああああああ‼︎‼︎
ESOの最新刊‼︎初回限定版でゲットだぜい‼︎‼︎」
「うぉおおおおおおおおおおお‼︎
表紙カッコいい‼︎読みたい‼︎」
ア二○イ○の前で叫んでいた…
「あ、でも、本当にお土産どうする?」
「ああ、それな。
一つ言っておくと、今回の留学“絶対にホームステイできないと思うぞ”?」
「え?それってどういう事?」
「まぁ、行ったらわかる。」
「???」
その日結局お土産は買わず、近くのカフェで新刊のESOをお互いに読み合い、語り合ったのであった…
イタリア留学まで残り一週間を切った頃…
俺…神藤新は“委員長さんと一緒に商店街を歩いていた”…
※ 正確に言うと委員長さんに服の襟を掴まれ引き摺られていた…
何でこうなるわけ…?
そもそも、何でイタリア?
いや、俺初耳なんだけど…
まぁ、新が知らないのもそのはず。
イタリア留学についての説明は中間テストが終わり、数週間経った頃…
新はビートルとの戦いの負傷により“意識を失っていた間に行われていた”のだ。
それだったら、復活してからでも伝えてくれればいいじゃないかと“華菜”…もといい、先生に会長さんから話を聞いた後直ぐに殴り込みに行ったのだが…
(あぁ、そういえば神藤は欠席していたな…
すまん忘れていた。
と、言うわけで“今日の期末テストで学年のツートップはイタリア留学に行ってもらう”。
よし。今伝えた。
これでいいな?)
(良い訳ねぇだろぉおおおおおおおお‼︎‼︎‼︎‼︎)
…………と言った感じである。
で、何故今、委員長さんに猫のように服の襟を掴まれ、引き摺られてているのかと言うと…
「ええっと…イタリアのホームステイ先の人達の“お土産”なにが良いんだろ?
神藤君はイタリアに友達がいるんだっけ?
何か知らない…?」
「知らない…そもそも“リズ”は大抵欲しいものは持っている…」
そう、今日俺たちは“ホームステイ先の人達へのお土産を買いに来たのだ”…
普通にホームステイができればの話だけれど…
「それにしても、その“リズ”っていう子は誰なの?
女の子だよね?リズって言うくらいだし?
もしかして…………彼女?」
「な訳ねぇだろ‼︎
ってかリズがそんなこと聞いたらぜってー襲ってくるわ‼︎
もし、リズに会ったとしても絶対に本人の目の前で言うなよ‼︎絶対だぞ‼︎」
「りょ、了解…」
「それと、服の襟を掴むな‼︎
自分で歩くから離せって‼︎」
そう言うと、無理矢理委員長さんの手を襟から引き剥がした。
「そんなことよりも、お土産だってお土産。
なにが良いか考えてよ〜」
「いや、そんなことを言われてもなぁ…ん?」
アレ?…今日って、何かやらなければいけないことがあったような…
「ん?どうかしたの?」
「委員長さんに質問します。」
「はい?」
「今日って何日?」
「え?あ、ええっと…7月10日だけど…?」
「7月…10日……………………ああああ‼︎‼︎‼︎」
「急に叫んでどうしたのよ…?」
「き、今日‼︎SEOの最新刊の発売日じゃねぇかぁあああああああああああああ‼︎‼︎」
説明しよう。
ESOとは、eternal・spirit・on-lineの略である。
最近、オタク界で最も注目を浴びおり、アニメ化もされ、一期と二期ご放送されたが、どちらも延長決定がされたという、今大人気ライトノベルタイトルであるのことである。
好きなライトノベルはと聞かれたら、『ESO』と答える人は2人に1人の確率であると思われる。
因みに、次巻では主人公の敵に囚われてしまった恋人 アリスを救出に向かった主人公がついに敵の正体を明かし、アリス奪還作戦が始まると告知されていた。
さらに言うと、初回限定版では限定装備のアリスのミニフィギュアが付いてくるという超豪華なおまけ付きだ。
超読みたい‼︎
初回限定版は予約してあるけど今すぐ取りに行きたい‼︎
ってか、今日はもともとそう決めていた日だったんだ‼︎
何でそんな大事なこと忘れていたんだ‼︎
今日は初回限定版の他にも新作のグッズとか漁って、家に帰ってゆっくりと最新刊を読みながらフィギュアを鑑賞しようと思っていたのに‼︎
何でこうなっちゃう訳‼︎
どれもこれも留学のせいだ‼︎
そんなことを叫んでいると
「行きなさい‼︎神藤君‼︎」
「え?」
「そんな大事なことがあるなら早く言いなさい‼︎」
「え?でも、お土産は?」
「そんなの買った後でも間に合うわ‼︎
今ア○メ○トまで走れば開店前にはギリギリ間に合うはずよ‼︎」
「それはそうだけど…」
「ESOが読みたくないの‼︎」
「‼︎」
「早く行きなさい‼︎私も同行するから‼︎
さあ、早く‼︎ESOが待っているわ‼︎」
「そ、そうだな‼︎行くっきゃない‼︎」
「その意気よ‼︎神藤君‼︎
さぁ‼︎参ろうではないか‼︎我らの聖地へ‼︎‼︎」
「おおー‼︎‼︎」
* * *
「何なのあの戯言は……」
「クゥー‼︎私の新と“デート”だなんて‼︎
羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい‼︎」
「いつ桜姫さんの物になったのよ‼︎
ってか声が大きい‼︎」
「で〜も〜っっっ‼︎」
同時刻、佐藤桜姫、西園寺百合華は神藤新の後を追跡していた。
因みに2人は口にパーティーグッズの付けひげに伊達メガネをし、シャーロックホームズのような探偵服を着ていた。
「そんなに大きな声出したらバレちゃいますよ‼︎」
佐藤桜姫の声は大きく、よく響いていた。
このままでは、神藤新にこちらの存在がバレてしまう。
すると…
「え?いや、もうとっくにバレてると思うけど?」
なんて言ってきた…
「え?は?」
「いや、だって新には“all life”があるんだよ?
誰が後をつけたって、“後をつけた瞬間にバレてるよ”?」
そういえばそうだった…
私が恋愛感情を抱いている相手は“人間じゃなかった”んだった…
私が人生初めて恋した相手は“死神”だった
「だから、どんなに声を張り上げてもバレているんだから問題なし‼︎」
「だからと言って声が大きすぎるよ‼︎
これじゃあ、中谷さんにもバレちゃうよ‼︎」
「あ、それはそうかもね。」
「とりあえず、もっと静かに後をつけないとこんな変装した意味ないじゃない。」
「いや、変装を提案したのは西園寺さんだけどさ…
この格好…“逆に目立ってるよ”?」
「え⁉︎何で‼︎追跡するって言ったらこの格好でしょ‼︎」
「いや、普通こんな格好して街中歩いている人いないから。こんな格好して後つけていたら…
「ちょっと君たち?何をしているのかね?」
見ると後ろに1人の男性が立っていた。
因みにその男性は、水色のカッターシャツに黒いベスト、頭には黒く、金色の桜の紋章が刻まれた帽子をかぶっていた…
要するに…“警察官”だ…
「「ええっと…」」
この日、西園寺百合華、佐藤桜姫は交番で事情徴収を行われ散々注意された後解放されたが、この日一日中神藤新と中谷蒼の姿を見ることはなかったという…
* * *
その頃一方、神藤新、中谷蒼はというと……
「おっしゃあああああああああああああああああああああ‼︎‼︎
ESOの最新刊‼︎初回限定版でゲットだぜい‼︎‼︎」
「うぉおおおおおおおおおおお‼︎
表紙カッコいい‼︎読みたい‼︎」
ア二○イ○の前で叫んでいた…
「あ、でも、本当にお土産どうする?」
「ああ、それな。
一つ言っておくと、今回の留学“絶対にホームステイできないと思うぞ”?」
「え?それってどういう事?」
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