異世界八険伝
60.ロンダルシア大戦
 (リンネさん、霊峰ヴァルムホルンの形が変わって、何だか上の4分の1が消えているんですが、どこに行ったのか知りませんか?)
(アイちゃん、知ってて聞いてるよね!?いきなり不死鳥フェニックスと戦いになったんだよー。でも、味方になったから大丈夫!)
(火の上位精霊ですか……強かったですか?)
(どうなんだろ?不死身だから強いんじゃない?何度も何度も突貫攻撃し続ければ最強な気がする。人海戦術という名の暴力?)
(はぁ~。それで今はどこで何をしています?)
(えっ!?クルス君の部屋でハンバーグを……)
(リンネさん、今の状況を説明しますねっ!
クルス光国軍1500人は500人ずつ3隊に分かれ、それぞれが魔族の拠点に向けて出発しましたね?拠点制圧後は100人単位でいくつかの町の復興と警備の為に残り、それ以外がフリーバレイへと向かいます。
同様に、フリージア王国軍3000人も500人ずつ6隊に分かれて進軍、アルン王国軍2500人も500人ずつ5隊に分かれて進軍を始めています。15日後には総勢3000人がフリーバレイに集結します。リンネさんはその時までに残り2つの召喚石を探して戦力強化を図ってください。奴隷解放の方も並行してお願いします。わたしはフリーバレイに駐屯基地を構築します)
(あら、結構な数が動いてるね!特に苦戦しそうなところはある?)
(はい、2ヵ所に魔族の主力が集結しています。大陸東部のフィーネ南方と、大陸西部のゴルディス北部ですね。リンネさんがそこを叩いた後、ニューアルンに戻ってください)
(忙しいね!?ハンバーグ食べてる場合じゃないよね!?ごめんなさい……)
(いえいえ、リンネさんはギル戦からすぐにフェニックス戦でしたからね、本当は休息が必要なんですけど……なるべく犠牲を減らす為にもう一頑張りお願いします!)
魔力は半分回復してるか……。
フィーネ南部までスカイなら3時間、そこから大陸西部のゴルディスまで10時間か……犠牲者を減らすにはなるべく早く行かないと!転移を使うかな。
「クルス君、ごめんね。今から魔族の拠点に行くことになったから、もふもふはまた今度ね?」
「リンネ様、まだお疲れなのにですか!?今日はゆっくりお休みした方が……」
「ありがと!でも、各国討伐隊より少しでも早く、魔族が集結しているらしい拠点に行かないと!今から出れば間に合いそうなの」
「そうですか……僕もお手伝い出来ることがあれば何でもしますよ?」
「クルス君は、光国の守備だね!後は、家族が出兵している方へのフォローをお願い!皆さん、1ヶ月近く帰って来れないと思うから」
「分かりました!頑張るのでご褒美下さいね!」
「クルンは!?リンネ様、クルンは一緒です?リンネ様と一緒じゃないとクルン寂しくて泣くです!絶対についていくです!」
「あははっ!魔人相手じゃないからクルンちゃんにも活躍してもらうからね!覚悟はいい?」
「はいです!!クルン頑張るです!!」
「クルンお姉様、リンネ様をお願いしますよ!」
★☆★
ボクとクルンちゃんは、フィーネまで転移してから、スカイの背に乗りフィーネ南部まで来ている。まだ日が沈むまでにはだいぶ時間がある。
眼下には、かつて魔人カイゼルに滅ぼされた町が見えている。魔族がいる……べリアルとレッサーデーモンが見える。
[鑑定眼!]
種族:レッサーデーモン(下級魔族)
レベル:27
攻撃:17.75
魔力:21.65
体力:16.70
防御:16.85
敏捷:17.95
器用:10.10
才能:1.20
種族:べリアル(中級魔族)
レベル:36
攻撃:22.30(+4.45)
魔力:34.80
体力:19.05
防御:18.25
敏捷:18.20
器用:10.10
才能:1.45
「レッサーデーモンがレベル27、べリアルがレベル36だね。クルンちゃんはレベル14だっけ?レッサーデーモンを任せていい?」
「ク……クルン危ないです……怖いです!」
「大丈夫!落ち着いて火魔法を全力で当てれば倒せるから!初めてアユナちゃんがレッサーデーモンと戦ったのはレベル7のときだからね、魔力も圧倒してるし、絶対大丈夫!」
それより、魔力が半分しか残っていないボクがべリアルに勝てるかが不安だよ!以前にエリ村で戦ったときはレベル22だったっけ。今は28だからいけるはず!べリアルの属性が火だから、水の上級魔法を……禁術を解禁するしかないじゃん!あまり被害が出ませんように……。
「スカイ!降りるよ!」
「ボクがべリアル、クルンちゃんがレッサーデーモンと戦うから、スノーとスカイはそれ以外をお願いね!」
「べリアル!人間に敵対するなら倒すよ!」
『下等種が生意気な!喰い千切ってやる!』
魔族と共存なんて出来るんだろうか……知性が高い魔人でも、ごく一部以外は話し合いすらできないのに。
べリアルが突っ込んでくる!あの三又の矛が厄介だ。突き出される矛を余裕を持ってかわす。薙ぎ払いもしゃがんでかわせる。動きが見える!読める!グスカやギルと比べたら弱すぎる!
ボクは総魔力量の3割を練り上げる、はっきり言って、これで余裕のはずだ。25mプールくらいの水で十分。よし、ボクは背後に跳躍して距離を稼ぐ。
「ウォータープリズン!」
『ぎィ!?』
八方から包み込むようにしてべリアルに迫る水、逃げ道はない!やがてべリアルの巨体を大量の水が球状に囲む!
水が1点に集中するかのように圧縮していく。呼吸すら出来ず、体中を荒れ狂う水圧の竜に蝕まれ、べリアルが魔素の霧となって霧散する!
大丈夫、これなら水蒸気爆発はなさそうだ……水球を魔力操作して遠くに投げ飛ばす。水圧から解放された水は川となって流れ去った。良かった!
クルンちゃんは!?
まだ戦ってる!!
レッサーデーモンの攻撃を左右に跳ねて巧みにかわしながら火魔法をちまちま当てている。レッサーデーモンの体も至るところが焼け落ちている。大丈夫、勝てる!
ドラゴン達は!?
オーガやトロールの群れを蹂躙している。あの子達もレベル28だ、かなり強くなった!
半刻と掛からずに魔族軍は壊滅した。一部はべリアルが倒されたときに逃げ去ったが、それは皆に任せよう。しっかりと魔結晶を回収して……おっ!べリアルがマジックポーションをドロップしてるし!
「集合~!!」
皆が集まってくる。と言っても狐っ娘とドラゴンだけど。やり遂げたって表情が可愛い。
「皆さん、お疲れ様だよ!ゆっくり休んでと言いたいところだけど、今日中にもう1つの魔族の拠点を潰します!転移でニューアルンに飛んでから、申し訳ないけどスカイ……3時間くらい運んでください」
『シュルル!』
なんか、スノーがスカイに体当たりしてる。どういう意味だろうか。クルンちゃんが笑ってるし。深く聞かないようにしておくか。
「リンネ様!クルン、悪魔に勝ったです!」
「凄いね!でも、1発で倒す気持ちで戦おうね、ステータス的に見て、魔族相手に持久戦は厳しいと思うよ?」
「次からは頑張るです!自信がついたです!」
「うんうん、魔法はイメージだからね!マグネシウムを燃焼させて水を混ぜる爆発とか、隕石や地獄の業火とか、化学反応の原理や物理学・地学の知識も織り混ぜながら魔力を練り上げると良いよ!」
「です???」
「では、スノーとスカイは指環に!
よし、クルンちゃん行くよ!転移っ!!」
★☆★
ニューアルンだ。魔力が残り1割か。結構厳しい感じだね!魔族相手に棒2号で戦う可能性もありそうだ……。
ニューアルンは、アイちゃんの匂いがする……でも、今はいいや。頑張ってノルマを終えたら誉めてもらおっと。
「スカイ、ごめんね。西端の町ゴルディスまで宜しく!」
スカイの背で寝ること3時間、魔力は4割まで回復している。既に日は沈んでいた。到着予定はアイちゃんナビだと夜8時くらい。べリアル級なら余裕を持って倒せそうだ。
眼下の暗闇には破壊され尽くした村と、その中で蠢く魔物が見える。主力は……いた!大きい!!
[鑑定眼!]
種族:ベヒモス(中級魔族)
レベル:34
攻撃:28.10
魔力:30.45
体力:22.60
防御:23.50
敏捷:6.25
器用:4.80
才能:1.50
種族:アザゼル(中級魔族)
レベル:39
攻撃:20.90
魔力:41.05
体力:18.65
防御:17.25
敏捷:25.10
器用:20.45
才能:1.60
「強いのが2体いる!象みたいなのがベヒモスでレベル34、山羊の角と蛇の頭が付いてるのがアザゼルでレベル39!ボクがアザゼルを倒すから、クルンちゃんはスカイ、スノーと一緒にベヒモスを!敏捷が6しかないけど、攻撃28、体力と防御も22以上ある。無理しないでね!」
ボク達は地上に降りて魔族に近づく。油断しているのか、闇の眷属のはずなのに完全に寝入っている。遠慮なく奇襲をかける。
「皆で同時に全力魔法とブレスを撃ち込むよ!後は、打撃戦でもいけるはず!行くよ!5……4……3……2……1……」
「ウォーターランス!!」
「メテオ!!」
『『ブォォォ!!』』
あっさりだった。
水の巨大な槍に頭を貫かれたアザゼル、頭上と側面からの強烈な魔法を全身に浴びたベヒモス……何もさせずに倒しきった!魔結晶もしっかりと回収だ。ドロップアイテムは……ないか。
「クルンちゃんは!?」
魔力を使い果たしたクルンちゃんが気絶して寝ている。寝顔が天使過ぎる!アユナちゃんとは違う系統の可愛らしさだ。
ボクはドラゴン達をなでなでして指環に帰還させたあと、クルンちゃんをお姫様だっこしてニューアルンへと転移した。
「アイちゃん、ただいま!」
「リンネさん!お疲れ様でした!!2ヵ所の討伐はもう終わりました!?」
「うん、くったくただよぉ~!」
「さすがです!今日はゆっくり休んで、明日から奴隷解放と召喚石の探索の方をお願いしますね!!」
「ひゃあ~!アイちゃんが鬼化してる!!」
その時、ドタバタと廊下を走って衛兵達が来た。何やら緊急事態の予感!?
『アイ国王!大変です!魔人が……リーンと名乗る魔人が攻めてきました!!!』
(アイちゃん、知ってて聞いてるよね!?いきなり不死鳥フェニックスと戦いになったんだよー。でも、味方になったから大丈夫!)
(火の上位精霊ですか……強かったですか?)
(どうなんだろ?不死身だから強いんじゃない?何度も何度も突貫攻撃し続ければ最強な気がする。人海戦術という名の暴力?)
(はぁ~。それで今はどこで何をしています?)
(えっ!?クルス君の部屋でハンバーグを……)
(リンネさん、今の状況を説明しますねっ!
クルス光国軍1500人は500人ずつ3隊に分かれ、それぞれが魔族の拠点に向けて出発しましたね?拠点制圧後は100人単位でいくつかの町の復興と警備の為に残り、それ以外がフリーバレイへと向かいます。
同様に、フリージア王国軍3000人も500人ずつ6隊に分かれて進軍、アルン王国軍2500人も500人ずつ5隊に分かれて進軍を始めています。15日後には総勢3000人がフリーバレイに集結します。リンネさんはその時までに残り2つの召喚石を探して戦力強化を図ってください。奴隷解放の方も並行してお願いします。わたしはフリーバレイに駐屯基地を構築します)
(あら、結構な数が動いてるね!特に苦戦しそうなところはある?)
(はい、2ヵ所に魔族の主力が集結しています。大陸東部のフィーネ南方と、大陸西部のゴルディス北部ですね。リンネさんがそこを叩いた後、ニューアルンに戻ってください)
(忙しいね!?ハンバーグ食べてる場合じゃないよね!?ごめんなさい……)
(いえいえ、リンネさんはギル戦からすぐにフェニックス戦でしたからね、本当は休息が必要なんですけど……なるべく犠牲を減らす為にもう一頑張りお願いします!)
魔力は半分回復してるか……。
フィーネ南部までスカイなら3時間、そこから大陸西部のゴルディスまで10時間か……犠牲者を減らすにはなるべく早く行かないと!転移を使うかな。
「クルス君、ごめんね。今から魔族の拠点に行くことになったから、もふもふはまた今度ね?」
「リンネ様、まだお疲れなのにですか!?今日はゆっくりお休みした方が……」
「ありがと!でも、各国討伐隊より少しでも早く、魔族が集結しているらしい拠点に行かないと!今から出れば間に合いそうなの」
「そうですか……僕もお手伝い出来ることがあれば何でもしますよ?」
「クルス君は、光国の守備だね!後は、家族が出兵している方へのフォローをお願い!皆さん、1ヶ月近く帰って来れないと思うから」
「分かりました!頑張るのでご褒美下さいね!」
「クルンは!?リンネ様、クルンは一緒です?リンネ様と一緒じゃないとクルン寂しくて泣くです!絶対についていくです!」
「あははっ!魔人相手じゃないからクルンちゃんにも活躍してもらうからね!覚悟はいい?」
「はいです!!クルン頑張るです!!」
「クルンお姉様、リンネ様をお願いしますよ!」
★☆★
ボクとクルンちゃんは、フィーネまで転移してから、スカイの背に乗りフィーネ南部まで来ている。まだ日が沈むまでにはだいぶ時間がある。
眼下には、かつて魔人カイゼルに滅ぼされた町が見えている。魔族がいる……べリアルとレッサーデーモンが見える。
[鑑定眼!]
種族:レッサーデーモン(下級魔族)
レベル:27
攻撃:17.75
魔力:21.65
体力:16.70
防御:16.85
敏捷:17.95
器用:10.10
才能:1.20
種族:べリアル(中級魔族)
レベル:36
攻撃:22.30(+4.45)
魔力:34.80
体力:19.05
防御:18.25
敏捷:18.20
器用:10.10
才能:1.45
「レッサーデーモンがレベル27、べリアルがレベル36だね。クルンちゃんはレベル14だっけ?レッサーデーモンを任せていい?」
「ク……クルン危ないです……怖いです!」
「大丈夫!落ち着いて火魔法を全力で当てれば倒せるから!初めてアユナちゃんがレッサーデーモンと戦ったのはレベル7のときだからね、魔力も圧倒してるし、絶対大丈夫!」
それより、魔力が半分しか残っていないボクがべリアルに勝てるかが不安だよ!以前にエリ村で戦ったときはレベル22だったっけ。今は28だからいけるはず!べリアルの属性が火だから、水の上級魔法を……禁術を解禁するしかないじゃん!あまり被害が出ませんように……。
「スカイ!降りるよ!」
「ボクがべリアル、クルンちゃんがレッサーデーモンと戦うから、スノーとスカイはそれ以外をお願いね!」
「べリアル!人間に敵対するなら倒すよ!」
『下等種が生意気な!喰い千切ってやる!』
魔族と共存なんて出来るんだろうか……知性が高い魔人でも、ごく一部以外は話し合いすらできないのに。
べリアルが突っ込んでくる!あの三又の矛が厄介だ。突き出される矛を余裕を持ってかわす。薙ぎ払いもしゃがんでかわせる。動きが見える!読める!グスカやギルと比べたら弱すぎる!
ボクは総魔力量の3割を練り上げる、はっきり言って、これで余裕のはずだ。25mプールくらいの水で十分。よし、ボクは背後に跳躍して距離を稼ぐ。
「ウォータープリズン!」
『ぎィ!?』
八方から包み込むようにしてべリアルに迫る水、逃げ道はない!やがてべリアルの巨体を大量の水が球状に囲む!
水が1点に集中するかのように圧縮していく。呼吸すら出来ず、体中を荒れ狂う水圧の竜に蝕まれ、べリアルが魔素の霧となって霧散する!
大丈夫、これなら水蒸気爆発はなさそうだ……水球を魔力操作して遠くに投げ飛ばす。水圧から解放された水は川となって流れ去った。良かった!
クルンちゃんは!?
まだ戦ってる!!
レッサーデーモンの攻撃を左右に跳ねて巧みにかわしながら火魔法をちまちま当てている。レッサーデーモンの体も至るところが焼け落ちている。大丈夫、勝てる!
ドラゴン達は!?
オーガやトロールの群れを蹂躙している。あの子達もレベル28だ、かなり強くなった!
半刻と掛からずに魔族軍は壊滅した。一部はべリアルが倒されたときに逃げ去ったが、それは皆に任せよう。しっかりと魔結晶を回収して……おっ!べリアルがマジックポーションをドロップしてるし!
「集合~!!」
皆が集まってくる。と言っても狐っ娘とドラゴンだけど。やり遂げたって表情が可愛い。
「皆さん、お疲れ様だよ!ゆっくり休んでと言いたいところだけど、今日中にもう1つの魔族の拠点を潰します!転移でニューアルンに飛んでから、申し訳ないけどスカイ……3時間くらい運んでください」
『シュルル!』
なんか、スノーがスカイに体当たりしてる。どういう意味だろうか。クルンちゃんが笑ってるし。深く聞かないようにしておくか。
「リンネ様!クルン、悪魔に勝ったです!」
「凄いね!でも、1発で倒す気持ちで戦おうね、ステータス的に見て、魔族相手に持久戦は厳しいと思うよ?」
「次からは頑張るです!自信がついたです!」
「うんうん、魔法はイメージだからね!マグネシウムを燃焼させて水を混ぜる爆発とか、隕石や地獄の業火とか、化学反応の原理や物理学・地学の知識も織り混ぜながら魔力を練り上げると良いよ!」
「です???」
「では、スノーとスカイは指環に!
よし、クルンちゃん行くよ!転移っ!!」
★☆★
ニューアルンだ。魔力が残り1割か。結構厳しい感じだね!魔族相手に棒2号で戦う可能性もありそうだ……。
ニューアルンは、アイちゃんの匂いがする……でも、今はいいや。頑張ってノルマを終えたら誉めてもらおっと。
「スカイ、ごめんね。西端の町ゴルディスまで宜しく!」
スカイの背で寝ること3時間、魔力は4割まで回復している。既に日は沈んでいた。到着予定はアイちゃんナビだと夜8時くらい。べリアル級なら余裕を持って倒せそうだ。
眼下の暗闇には破壊され尽くした村と、その中で蠢く魔物が見える。主力は……いた!大きい!!
[鑑定眼!]
種族:ベヒモス(中級魔族)
レベル:34
攻撃:28.10
魔力:30.45
体力:22.60
防御:23.50
敏捷:6.25
器用:4.80
才能:1.50
種族:アザゼル(中級魔族)
レベル:39
攻撃:20.90
魔力:41.05
体力:18.65
防御:17.25
敏捷:25.10
器用:20.45
才能:1.60
「強いのが2体いる!象みたいなのがベヒモスでレベル34、山羊の角と蛇の頭が付いてるのがアザゼルでレベル39!ボクがアザゼルを倒すから、クルンちゃんはスカイ、スノーと一緒にベヒモスを!敏捷が6しかないけど、攻撃28、体力と防御も22以上ある。無理しないでね!」
ボク達は地上に降りて魔族に近づく。油断しているのか、闇の眷属のはずなのに完全に寝入っている。遠慮なく奇襲をかける。
「皆で同時に全力魔法とブレスを撃ち込むよ!後は、打撃戦でもいけるはず!行くよ!5……4……3……2……1……」
「ウォーターランス!!」
「メテオ!!」
『『ブォォォ!!』』
あっさりだった。
水の巨大な槍に頭を貫かれたアザゼル、頭上と側面からの強烈な魔法を全身に浴びたベヒモス……何もさせずに倒しきった!魔結晶もしっかりと回収だ。ドロップアイテムは……ないか。
「クルンちゃんは!?」
魔力を使い果たしたクルンちゃんが気絶して寝ている。寝顔が天使過ぎる!アユナちゃんとは違う系統の可愛らしさだ。
ボクはドラゴン達をなでなでして指環に帰還させたあと、クルンちゃんをお姫様だっこしてニューアルンへと転移した。
「アイちゃん、ただいま!」
「リンネさん!お疲れ様でした!!2ヵ所の討伐はもう終わりました!?」
「うん、くったくただよぉ~!」
「さすがです!今日はゆっくり休んで、明日から奴隷解放と召喚石の探索の方をお願いしますね!!」
「ひゃあ~!アイちゃんが鬼化してる!!」
その時、ドタバタと廊下を走って衛兵達が来た。何やら緊急事態の予感!?
『アイ国王!大変です!魔人が……リーンと名乗る魔人が攻めてきました!!!』
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