3人の勇者と俺の物語
175章 持つものの義務
各世界への扉は基本的に一つ。エネルギーを供給するシステムは一元管理されている。
すでにアイツらの管理はエイベスの生み出したプログラムが完全にコントロールしている。
エイベスのプログラムが送られた次元世界は無数にあり、
中にはエネルギー供給に適さないところや、
その世界の問題解決に尽力することになっていたり、
プログラムは多様性をもって各世界で過ごしている。
今回他の世界のプログラムと情報共有することの楽しさを知ったエイベスは各世界のプログラムに情報の共有化をシステムとして組み込んだ。
その結果エイドスはさらに神がかった森羅万象を知る存在になっていった。
「ううー……頭が重いー……」
「そりゃ思い立ったからと言って数千万年分の各世界の歴史を、
全てネットワーク化して共有するなんて、
考えなくてもとんでもないことになるとわかりそうなものですが……」
さすがのデルスも呆れ顔である。
この高負荷のお陰でエイドスは分体の並列情報処理を作り上げたので怪我の功名である。
さらにこの情報処理能力は【世界樹】をも遥かに超える能力が有り、
全世界オープンワールド化計画のネックであった情報管理問題も解決の糸口が見えた。
「分体は別にいくらでも作れるし、並列化して情報処理するなら別に人の体じゃなくても箱にでもしておけばいいからそこらへんは融通が効くよー」
簡単に言っているがこれはとんでもないことである。
さすが高次の神といってもいい存在だ。
「よし、もうすでにやりたいことが多すぎて辛くなってきた。
僕は今すぐにでも前の世界に戻りたい。いいかな?」
「まぁ話を聞く相手と一緒に帰るわけですし、向こうでもいくらでも話し合いは出来ますからね……」
「よし、そしたらすぐに帰ろう。ケイズ、エイベスさん帰ったら忙しくなりますよ!」
「エイベスでいいよデルス」
完全に開発狂の目になっているデルスは居ても立ってもいられない様子だ。
ワタル達もこちらの生活レベルに差がありすぎて世界を旅するのも難しい以上、
この世界でやるべきことは終えた。
あとはいつの日か来るアイツらとの戦いの準備をしっかりと整えてけばよい。
「よし、それじゃぁ。またこの世界とつながる日までさらば!」
エイベスはプログラムたちにこの世界の運用を任せて転移の扉を越える。
以前と違い情報の共有は完ぺきにできているので不具合が起きても相互補完して補うことができる。
途中まで書いた原稿があることを忘れてクライアントを落としてしまって原稿が電子の藻屑に消え去って呆然としてしまうような状態でも復旧が可能という素晴らしいシステムだ。欲しい。
あっけなく次元を超えて代わり映えのしない小部屋に出る。
よく考えなくても次元転送をこんな小部屋2つくっつけただけの設備で行っているわけではなく、
次元の安定化などプログラム君達が維持してくれているからだ。
「マスターお久しぶりであります」
【中央】のメンバーが小部屋の外にずらりと並んでいる。
代表してワタル達と話していた男が話している。
「君たちのお陰で僕の世界は生きながらえた。本当に感謝しているよ」
エイベスがプログラムたちをねぎらう。
感動的な場面のはずなんだがプログラム達は感動してるのかしていないのかさっぱりわからない。
表情も変わらずに普通に受け答えをしていく。
そもそも情報を並列化しているのでだいたいのことを認識しているから感動も何もない。
「さっそくだけど僕たちはデルスのところへ行って今後のシステム構築に入るよ。
取り急ぎアイツらのダンジョンの雛形が完成したら君たちにデバックを頼むと思うからそのと
「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
その後、ユウキをなだめて帰路につくまでワタルは過去最大の苦戦を強いられることになる。
ユウキは絶対にアイツらとの戦いには参加しない。
ワタルもそれで構わないということで落とし所となった。
正直道具を使い始めて間もない程度の人間で対応できる魔物なんて、今のワタル達からしたら相手にもなるはずもない。
無理をしてフルメンバーで挑む必要もないのである。
完全に開発の方に気持ちが入ってしまっているデルス達。
突然現れた別世界の神、ヴェルダンディとアレスはカレンの丁寧な説明を受けてやっとのことで理解することが出来た。
とりあえずこの世界での【中央】の発表はすぐには行わず、色々なことが落ち着いた後に【世界樹】アップグレードの際に協力者ということで少しづつエイドス達の存在を知っていってもらい、
ライフラインに対しての余剰エネルギーの利用という形で、言ってみれば税金。
その方向性で認知していってもらおうという方向性に落ち着いた。
もちろんライフラインに関しては恩返しという面で今後もエネルギーを供給したくないという人にも最低限の支援は行っていく事にする。
要はエネルギーを提供していただければより高いサービスは受けられます。
生死に関わるようなライフラインの供給はエネルギーを提供しなくても受けられます。
ということだ。
実際にはデルスの情熱から生まれるエネルギーが桁外れでそれによってかなりのエネルギーを賄える。
一部の『持つ』者がたくさんの持たざる人の生活を支える、
ノブレス・オブリージュのような形になっている。
すでにアイツらの管理はエイベスの生み出したプログラムが完全にコントロールしている。
エイベスのプログラムが送られた次元世界は無数にあり、
中にはエネルギー供給に適さないところや、
その世界の問題解決に尽力することになっていたり、
プログラムは多様性をもって各世界で過ごしている。
今回他の世界のプログラムと情報共有することの楽しさを知ったエイベスは各世界のプログラムに情報の共有化をシステムとして組み込んだ。
その結果エイドスはさらに神がかった森羅万象を知る存在になっていった。
「ううー……頭が重いー……」
「そりゃ思い立ったからと言って数千万年分の各世界の歴史を、
全てネットワーク化して共有するなんて、
考えなくてもとんでもないことになるとわかりそうなものですが……」
さすがのデルスも呆れ顔である。
この高負荷のお陰でエイドスは分体の並列情報処理を作り上げたので怪我の功名である。
さらにこの情報処理能力は【世界樹】をも遥かに超える能力が有り、
全世界オープンワールド化計画のネックであった情報管理問題も解決の糸口が見えた。
「分体は別にいくらでも作れるし、並列化して情報処理するなら別に人の体じゃなくても箱にでもしておけばいいからそこらへんは融通が効くよー」
簡単に言っているがこれはとんでもないことである。
さすが高次の神といってもいい存在だ。
「よし、もうすでにやりたいことが多すぎて辛くなってきた。
僕は今すぐにでも前の世界に戻りたい。いいかな?」
「まぁ話を聞く相手と一緒に帰るわけですし、向こうでもいくらでも話し合いは出来ますからね……」
「よし、そしたらすぐに帰ろう。ケイズ、エイベスさん帰ったら忙しくなりますよ!」
「エイベスでいいよデルス」
完全に開発狂の目になっているデルスは居ても立ってもいられない様子だ。
ワタル達もこちらの生活レベルに差がありすぎて世界を旅するのも難しい以上、
この世界でやるべきことは終えた。
あとはいつの日か来るアイツらとの戦いの準備をしっかりと整えてけばよい。
「よし、それじゃぁ。またこの世界とつながる日までさらば!」
エイベスはプログラムたちにこの世界の運用を任せて転移の扉を越える。
以前と違い情報の共有は完ぺきにできているので不具合が起きても相互補完して補うことができる。
途中まで書いた原稿があることを忘れてクライアントを落としてしまって原稿が電子の藻屑に消え去って呆然としてしまうような状態でも復旧が可能という素晴らしいシステムだ。欲しい。
あっけなく次元を超えて代わり映えのしない小部屋に出る。
よく考えなくても次元転送をこんな小部屋2つくっつけただけの設備で行っているわけではなく、
次元の安定化などプログラム君達が維持してくれているからだ。
「マスターお久しぶりであります」
【中央】のメンバーが小部屋の外にずらりと並んでいる。
代表してワタル達と話していた男が話している。
「君たちのお陰で僕の世界は生きながらえた。本当に感謝しているよ」
エイベスがプログラムたちをねぎらう。
感動的な場面のはずなんだがプログラム達は感動してるのかしていないのかさっぱりわからない。
表情も変わらずに普通に受け答えをしていく。
そもそも情報を並列化しているのでだいたいのことを認識しているから感動も何もない。
「さっそくだけど僕たちはデルスのところへ行って今後のシステム構築に入るよ。
取り急ぎアイツらのダンジョンの雛形が完成したら君たちにデバックを頼むと思うからそのと
「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
その後、ユウキをなだめて帰路につくまでワタルは過去最大の苦戦を強いられることになる。
ユウキは絶対にアイツらとの戦いには参加しない。
ワタルもそれで構わないということで落とし所となった。
正直道具を使い始めて間もない程度の人間で対応できる魔物なんて、今のワタル達からしたら相手にもなるはずもない。
無理をしてフルメンバーで挑む必要もないのである。
完全に開発の方に気持ちが入ってしまっているデルス達。
突然現れた別世界の神、ヴェルダンディとアレスはカレンの丁寧な説明を受けてやっとのことで理解することが出来た。
とりあえずこの世界での【中央】の発表はすぐには行わず、色々なことが落ち着いた後に【世界樹】アップグレードの際に協力者ということで少しづつエイドス達の存在を知っていってもらい、
ライフラインに対しての余剰エネルギーの利用という形で、言ってみれば税金。
その方向性で認知していってもらおうという方向性に落ち着いた。
もちろんライフラインに関しては恩返しという面で今後もエネルギーを供給したくないという人にも最低限の支援は行っていく事にする。
要はエネルギーを提供していただければより高いサービスは受けられます。
生死に関わるようなライフラインの供給はエネルギーを提供しなくても受けられます。
ということだ。
実際にはデルスの情熱から生まれるエネルギーが桁外れでそれによってかなりのエネルギーを賄える。
一部の『持つ』者がたくさんの持たざる人の生活を支える、
ノブレス・オブリージュのような形になっている。
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