3人の勇者と俺の物語
152章 急転
「なにが、起きた?」
目の前で起きた突然の出来事の連続でバルビタールを始め女神の盾のメンバーも混乱した思考をまとめることはできていなかった。
突然現れた黒きクリスタル、あっさりと殺されたと思われるガルゴ、突然現れた謎の人物。
あまりに短時間でいろいろなことが起きすぎていた。
「どう? 掴めた?」
謎の人物の発言で一時的に思考の穴に落ちかけていた皆は現実へと引き戻される。
その人物はクリスタルの消えた辺りを睨みつけながら誰かと会話をしているようだった。
改めてその人物をみると黒髪短髪、メガネを掛けており、中性的な顔立ちだが胸の膨らみと白衣を着ていてもその体のラインから女性であることがわかる。
知的で少しきつそうな顔立ちで、透明感のある白い肌と赤いメガネに白衣。
一部の趣向を持つ人々に大変支持されそうな外見をしている。
「やっと……しっぽを掴んだ……」
そうつぶやいたその女性はくるりと女神の盾の方へと振り返る。
そしてカツカツと近づいてくる、得体のしれない人物ではあるが敵対するような気配はなかった。
警戒は忘れてはいないが、ワタルは先生になに言われるかドキドキしている男子高校生のような気持ちになっていた。
近くまで来た女性はすっと頭を下げた。
「ごめんなさい、あなた達を利用したような形になってしまって。
でも、おかげで悪意ある第三者の尻尾をつかむことが出来たわ」
説明を聞いてもなんのことやらさっぱりわけわかめ状態である。
そんな皆の表情から何かを察してくれたのかその女性は説明をしてくれる。
「そうよね、なにがなんだかわからないわよね。
まず、私の自己紹介からしますね。私の名前はジュラ。ワタル君とユウキちゃんの世界の神の一人で、
【統率者】の一人です。」
確かに説明ではあるんだけど、余計に??? という状態になってしまうワタル達。
「そうよね……こんな説明をしてももっと混乱をするだけね。
今は解析待ちするしかないし、きちんと説明します。長くなるけどね。
ただ、あまりに荒唐無稽な話に聞こえると思うけど、信じる信じないはあなた達に任せるわ」
「……!? ちょっと待って下さい、俺の世界の神の一人ってサラッと言いましたけど……」
「あ、うん。そうよ。あなた達の暮らしていた地球の日本、そしてその外に広がる宇宙。
一応数ある世界の中でも有数の巨大世界を管理している3人の神のうちの一人が私」
「なんていうか、あまりにスケールが違いすぎてもう何がなんだか……」
「そうね、ワタル君とユウキちゃんはまだゲームみたいな物って理解が出来るかもしれないけど、
この世界の方々には魔法って考えてもらえればいいのかな?
ああ、この話するならヴェルさんとアレスさんもお呼びした方がいいわね。
場所変えるけどいい?」
誰も反対は出来ない。ジュラさんの提案に同意すると彼女はパチンと指を鳴らす。
それだけで全員が違う空間に移動していた。
ワタルとユウキは特に驚いていた。
その部屋はまるで日本の女子高生辺りの女の子が住みそうな可愛い部屋だった。
少し部屋の大きさが広いけど、ベットの周りの小物や貼られているポスターなども、
日本の女子高生そのものだった。
明らかに驚いているワタルとユウキをいたずらっぽく目配せして、
「驚いた? 私は普通に日本で生活しているのよ」
神が日本で暮らしている。とんでもないことをサラッっとカミング・アウトされた。
「え……そしたらここは日本、地球なんですか?」
「正解であって不正解。ここは地球で日本だけど管理者たる私の空間。
地球がある世界とは別次元に存在しています」
「し、失礼します!!」
ドアがノックされ入ってくる二人の人物。
手と足が一緒に出てしまうほどガチガチに緊張している男女。
男の方はひょろっとした金髪の男性。驚くほど白い肌に真っ青な瞳。
美しいんだけどすこし弱々しさを感じる。
女性の方は同じく金髪で軽くパーマがかかっている。
そばかすがチャーミングだけど、どこかおどおどしている。
せっかくの美人がもったいない。そんな印象を受けた。
「こ、このたびはトップランカーのジュラさんにお招き預かり光栄であります!」
男の方が少し裏返って早口でそんなことを口走る。
「わ、私の世界の再建にご協力いただき光栄のいたりであります」
軍隊かここは?
「そんなに緊張なさらないで下さい、同じ世界を統べるものなんですから。
どうぞヴェルダンディさんもアレスさんもおかけになって下さい」
「…………ええええええ!!???」
二人は顔を真赤にしながら席につきそのまま机にゴンと頭を打ち付けたまま固まってしまう。
「め、女神様……と、アレス神……?」
ワタル達も驚愕の事実が今ここに明らかにされた。
「ジュラ様に会えるからノコノコ出てきてしまった自分を殴りたい……」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
二人は突っ伏したままブツブツとつぶやき続けている。
「ワタル君、あまりネトゲのキャラと操作してる人を結びつけるのは……」
ユウキが止めを刺すような死体蹴りのフォローをする、
このダメージから回復してマトモな会話ができるようになるまでにワタルの入れる絶品の紅茶が3杯必要であった。
目の前で起きた突然の出来事の連続でバルビタールを始め女神の盾のメンバーも混乱した思考をまとめることはできていなかった。
突然現れた黒きクリスタル、あっさりと殺されたと思われるガルゴ、突然現れた謎の人物。
あまりに短時間でいろいろなことが起きすぎていた。
「どう? 掴めた?」
謎の人物の発言で一時的に思考の穴に落ちかけていた皆は現実へと引き戻される。
その人物はクリスタルの消えた辺りを睨みつけながら誰かと会話をしているようだった。
改めてその人物をみると黒髪短髪、メガネを掛けており、中性的な顔立ちだが胸の膨らみと白衣を着ていてもその体のラインから女性であることがわかる。
知的で少しきつそうな顔立ちで、透明感のある白い肌と赤いメガネに白衣。
一部の趣向を持つ人々に大変支持されそうな外見をしている。
「やっと……しっぽを掴んだ……」
そうつぶやいたその女性はくるりと女神の盾の方へと振り返る。
そしてカツカツと近づいてくる、得体のしれない人物ではあるが敵対するような気配はなかった。
警戒は忘れてはいないが、ワタルは先生になに言われるかドキドキしている男子高校生のような気持ちになっていた。
近くまで来た女性はすっと頭を下げた。
「ごめんなさい、あなた達を利用したような形になってしまって。
でも、おかげで悪意ある第三者の尻尾をつかむことが出来たわ」
説明を聞いてもなんのことやらさっぱりわけわかめ状態である。
そんな皆の表情から何かを察してくれたのかその女性は説明をしてくれる。
「そうよね、なにがなんだかわからないわよね。
まず、私の自己紹介からしますね。私の名前はジュラ。ワタル君とユウキちゃんの世界の神の一人で、
【統率者】の一人です。」
確かに説明ではあるんだけど、余計に??? という状態になってしまうワタル達。
「そうよね……こんな説明をしてももっと混乱をするだけね。
今は解析待ちするしかないし、きちんと説明します。長くなるけどね。
ただ、あまりに荒唐無稽な話に聞こえると思うけど、信じる信じないはあなた達に任せるわ」
「……!? ちょっと待って下さい、俺の世界の神の一人ってサラッと言いましたけど……」
「あ、うん。そうよ。あなた達の暮らしていた地球の日本、そしてその外に広がる宇宙。
一応数ある世界の中でも有数の巨大世界を管理している3人の神のうちの一人が私」
「なんていうか、あまりにスケールが違いすぎてもう何がなんだか……」
「そうね、ワタル君とユウキちゃんはまだゲームみたいな物って理解が出来るかもしれないけど、
この世界の方々には魔法って考えてもらえればいいのかな?
ああ、この話するならヴェルさんとアレスさんもお呼びした方がいいわね。
場所変えるけどいい?」
誰も反対は出来ない。ジュラさんの提案に同意すると彼女はパチンと指を鳴らす。
それだけで全員が違う空間に移動していた。
ワタルとユウキは特に驚いていた。
その部屋はまるで日本の女子高生辺りの女の子が住みそうな可愛い部屋だった。
少し部屋の大きさが広いけど、ベットの周りの小物や貼られているポスターなども、
日本の女子高生そのものだった。
明らかに驚いているワタルとユウキをいたずらっぽく目配せして、
「驚いた? 私は普通に日本で生活しているのよ」
神が日本で暮らしている。とんでもないことをサラッっとカミング・アウトされた。
「え……そしたらここは日本、地球なんですか?」
「正解であって不正解。ここは地球で日本だけど管理者たる私の空間。
地球がある世界とは別次元に存在しています」
「し、失礼します!!」
ドアがノックされ入ってくる二人の人物。
手と足が一緒に出てしまうほどガチガチに緊張している男女。
男の方はひょろっとした金髪の男性。驚くほど白い肌に真っ青な瞳。
美しいんだけどすこし弱々しさを感じる。
女性の方は同じく金髪で軽くパーマがかかっている。
そばかすがチャーミングだけど、どこかおどおどしている。
せっかくの美人がもったいない。そんな印象を受けた。
「こ、このたびはトップランカーのジュラさんにお招き預かり光栄であります!」
男の方が少し裏返って早口でそんなことを口走る。
「わ、私の世界の再建にご協力いただき光栄のいたりであります」
軍隊かここは?
「そんなに緊張なさらないで下さい、同じ世界を統べるものなんですから。
どうぞヴェルダンディさんもアレスさんもおかけになって下さい」
「…………ええええええ!!???」
二人は顔を真赤にしながら席につきそのまま机にゴンと頭を打ち付けたまま固まってしまう。
「め、女神様……と、アレス神……?」
ワタル達も驚愕の事実が今ここに明らかにされた。
「ジュラ様に会えるからノコノコ出てきてしまった自分を殴りたい……」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
二人は突っ伏したままブツブツとつぶやき続けている。
「ワタル君、あまりネトゲのキャラと操作してる人を結びつけるのは……」
ユウキが止めを刺すような死体蹴りのフォローをする、
このダメージから回復してマトモな会話ができるようになるまでにワタルの入れる絶品の紅茶が3杯必要であった。
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