3人の勇者と俺の物語
126章 4魔将
『あなた方は言ってみれば私達の生みの親みたいなものだから心苦しいけど、
バルビタール様のためにもここで死んでもらおうかしら』
「生みの親とか、なかなか煽り上手だな。お前たちが4魔将か?」
『魔神軍4魔将 魅惑のペントよ。短い付き合いだと思うけどよろしくねぇ』
ぐっと胸を強調させるように腕を組んで自己紹介をする。
ボンキュッボーンなダイナマイトなボディ。
顔つきも色気ムンムンなセクシーダイナマイトだ(死語)
大胆な服装のせいで今にもこぼれんばかりで思わずワタルの視線が集中しかけるが、
命の危険を感じて回避する。その罠に掛かると死ぬ。味方に殺される。
『魔神軍4魔将 俺は恥ずかしい二つ名はないぞ。ショウだ。お前ら強そうだから戦うのが楽しみだぜ』
見た目通りの脳筋っぽい。鬼のように額に角を持ち鋭い目つき、道着のような服装。
そして丸太のような腕、分厚い体。巨大な手甲。どう見ても近接物理タイプだ。
 『なぁ、こんなとこでちまちま戦うのは性に合わねーからあっちでやろーぜ』
クイッと指差すのは海の向こう、ノーザンラクト大陸を指している。
『お前らなら海越えるの問題無いだろ? 俺らと同じように』
振り返ることなく二人は海を越えていく。
女神の盾の一同も特に話し合うこともなく飛空艇でその後をついていく、
海上は魔法の制御不能に陥るがある程度以上の能力のあるものであれば制御も可能だ。
二人の魔人も女神の盾のメンバーも海上であってもなんの不自由なく魔法を行使できる。
広大な原野に降り立つ。
前回の侵攻に比べて今回の侵攻では土地に対するダメージが少ない。
不思議そうに周囲を見ていると思わぬ人物がその疑問に答えてくれた。
『ああ、こないだと違って今回は人間に対する戦闘が目的だからいたずらに自然を破壊したりはしてないわよぉ、前のはなーんでも取り込んで利用したかったからぁ目的が違うのよぉ』
「案外親切なんだな」
『まぁ、別に私達もあんた達が憎くてやってるわけじゃないしねぇ。私たちは楽しいからやってるの。
それ以上でもそれ以下でもないわ~』
『バルビタール様だってそうだ、言ってみれば暇つぶしなんだ。俺は戦いが一番好きだから強い奴は好きだぜ』
「あなた達の楽しみのために殺されわけにはいかないのよ、それにバルビタールからはセイを返してもらわないと」
『ああ、あの女の子ねぇ。なんかこう言っちゃ何だけど。もうあんまり必要ないのよねぇ……』
「は!? 何を言っているんだ!?」
『バルビタール様はすでに自らの力で受肉をなされる力を持っておられる。
あのような小娘よりも強靭で強力な肉体を手に入れる準備をされている。
もちろんこちらに来たばかりの時は崩壊を止めないと行けないから、
その役に立ってくれたのは感謝しているがな』
「まさか、セイは……?」
『やーね、ある意味恩人何だから無碍に扱ったりしていないわよ。
プロポが甲斐甲斐しく世話してるわよ、神の母だーとかいいながら』
「なんか、思ってた印象とだいぶ違うんだな魔神軍とやらは、
お前たちの目的はなんなんだ?」
『目的……あまりそういう話をなさったことはないな、勝手にしろ。それだけだ、
俺は強い奴と戦いたい、それだけだ』
『たしかに、何かをしろ~ってのはないわねぇ。
あなた達はバルビタール様を害そうとするから倒そうかな-って思っただけだし、
あそこ攻めてたのも必死に頑張るのが面白くて……』
想像していたような絶対悪ではない魔人の答えに正直一同は混乱していた。
「バルビタールはこの世界で何かするつもりとかそういうのはないのか?」
『あの方は自由に生きる。どこであろうがそれはかわらん』
『そう、バルビタール様はバルビタール様が思ったように振るまい、
何人もそれを邪魔することは許されない。ただそれだけ』
「なんで人間を攻める?」
『面白いから』『面白いからかしら?』
「面白いから人を殺すのか? そんなんで殺される方は溜まったもんじゃないな」
『あらぁ、変なこと言うわね。あなた達だって他の命を奪うじゃない。それと何が違うの?
害虫とか言って虫を殺すわよね? 美味しいからって動物を殺すわよね?
殺すことに意味があるのとないのでなにか変わるの?』
「それは……」
『なぁ、小難しいことはいいから早くやらないか?
楽しい戦いをしたいってだけなんだぜ俺は』
ペントからつきつけられた命題は想像以上に難しく答えがない問題だった。
誰一人その命題にすぐに完全な反論をすることが出来なかった。
「正直な話、あんたらの話で理解できてしまう話もあるが、
単純に殺される側が殺されないよう抵抗するってことで、戦うしかねーんだろ-な」
自分の迷いを追い出すようにあえて強い言葉を使うワタル。
『そうそう、それでいいんだよ。ごちゃごちゃ考えたって、
お前らの好きな正義なんてものは反対側に立てばまた別の正義があるってだけだ。
自分の存在をかけての力と力のぶつかりあい。
原始的なその構図が一番美しいんだよ!
さぁ、かかってこい! せいぜい楽しませてくれよ!!』
バルビタール様のためにもここで死んでもらおうかしら』
「生みの親とか、なかなか煽り上手だな。お前たちが4魔将か?」
『魔神軍4魔将 魅惑のペントよ。短い付き合いだと思うけどよろしくねぇ』
ぐっと胸を強調させるように腕を組んで自己紹介をする。
ボンキュッボーンなダイナマイトなボディ。
顔つきも色気ムンムンなセクシーダイナマイトだ(死語)
大胆な服装のせいで今にもこぼれんばかりで思わずワタルの視線が集中しかけるが、
命の危険を感じて回避する。その罠に掛かると死ぬ。味方に殺される。
『魔神軍4魔将 俺は恥ずかしい二つ名はないぞ。ショウだ。お前ら強そうだから戦うのが楽しみだぜ』
見た目通りの脳筋っぽい。鬼のように額に角を持ち鋭い目つき、道着のような服装。
そして丸太のような腕、分厚い体。巨大な手甲。どう見ても近接物理タイプだ。
 『なぁ、こんなとこでちまちま戦うのは性に合わねーからあっちでやろーぜ』
クイッと指差すのは海の向こう、ノーザンラクト大陸を指している。
『お前らなら海越えるの問題無いだろ? 俺らと同じように』
振り返ることなく二人は海を越えていく。
女神の盾の一同も特に話し合うこともなく飛空艇でその後をついていく、
海上は魔法の制御不能に陥るがある程度以上の能力のあるものであれば制御も可能だ。
二人の魔人も女神の盾のメンバーも海上であってもなんの不自由なく魔法を行使できる。
広大な原野に降り立つ。
前回の侵攻に比べて今回の侵攻では土地に対するダメージが少ない。
不思議そうに周囲を見ていると思わぬ人物がその疑問に答えてくれた。
『ああ、こないだと違って今回は人間に対する戦闘が目的だからいたずらに自然を破壊したりはしてないわよぉ、前のはなーんでも取り込んで利用したかったからぁ目的が違うのよぉ』
「案外親切なんだな」
『まぁ、別に私達もあんた達が憎くてやってるわけじゃないしねぇ。私たちは楽しいからやってるの。
それ以上でもそれ以下でもないわ~』
『バルビタール様だってそうだ、言ってみれば暇つぶしなんだ。俺は戦いが一番好きだから強い奴は好きだぜ』
「あなた達の楽しみのために殺されわけにはいかないのよ、それにバルビタールからはセイを返してもらわないと」
『ああ、あの女の子ねぇ。なんかこう言っちゃ何だけど。もうあんまり必要ないのよねぇ……』
「は!? 何を言っているんだ!?」
『バルビタール様はすでに自らの力で受肉をなされる力を持っておられる。
あのような小娘よりも強靭で強力な肉体を手に入れる準備をされている。
もちろんこちらに来たばかりの時は崩壊を止めないと行けないから、
その役に立ってくれたのは感謝しているがな』
「まさか、セイは……?」
『やーね、ある意味恩人何だから無碍に扱ったりしていないわよ。
プロポが甲斐甲斐しく世話してるわよ、神の母だーとかいいながら』
「なんか、思ってた印象とだいぶ違うんだな魔神軍とやらは、
お前たちの目的はなんなんだ?」
『目的……あまりそういう話をなさったことはないな、勝手にしろ。それだけだ、
俺は強い奴と戦いたい、それだけだ』
『たしかに、何かをしろ~ってのはないわねぇ。
あなた達はバルビタール様を害そうとするから倒そうかな-って思っただけだし、
あそこ攻めてたのも必死に頑張るのが面白くて……』
想像していたような絶対悪ではない魔人の答えに正直一同は混乱していた。
「バルビタールはこの世界で何かするつもりとかそういうのはないのか?」
『あの方は自由に生きる。どこであろうがそれはかわらん』
『そう、バルビタール様はバルビタール様が思ったように振るまい、
何人もそれを邪魔することは許されない。ただそれだけ』
「なんで人間を攻める?」
『面白いから』『面白いからかしら?』
「面白いから人を殺すのか? そんなんで殺される方は溜まったもんじゃないな」
『あらぁ、変なこと言うわね。あなた達だって他の命を奪うじゃない。それと何が違うの?
害虫とか言って虫を殺すわよね? 美味しいからって動物を殺すわよね?
殺すことに意味があるのとないのでなにか変わるの?』
「それは……」
『なぁ、小難しいことはいいから早くやらないか?
楽しい戦いをしたいってだけなんだぜ俺は』
ペントからつきつけられた命題は想像以上に難しく答えがない問題だった。
誰一人その命題にすぐに完全な反論をすることが出来なかった。
「正直な話、あんたらの話で理解できてしまう話もあるが、
単純に殺される側が殺されないよう抵抗するってことで、戦うしかねーんだろ-な」
自分の迷いを追い出すようにあえて強い言葉を使うワタル。
『そうそう、それでいいんだよ。ごちゃごちゃ考えたって、
お前らの好きな正義なんてものは反対側に立てばまた別の正義があるってだけだ。
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