3人の勇者と俺の物語
103章 復讐の時
目の前に立つアルス神は7人。
剣と盾を持つ騎士。
両手持ちの槍を持つ騎士。
大型の斧を構えた戦士。
手甲をつけた拳法家。
両手に短剣をもったアサシン。
杖を持ちローブを着た魔術師。
弓を携える狩人。
皆アルス神がベースになっているので鍛えられた体躯をもつ偉丈夫だ。
神々しいオーラを持ち女性からすれば魅力的であろう整った顔立ち。
真面目系優等生金髪イケメンだ。
しかし、女神の盾のメンバーにとって7人は倒すべき敵。
積年の恨みの積もり積もった相手、
あの綺麗な顔を歪めさせてやる! 絶対に許さないマンになっている。
戦闘開始と同時にカレンによる敵全体への掃射が行われる。
近接職のアルスは自らの武技で降り注ぐ弓の雨を見事に払いのける。
杖と弓アルスは足元を中心に狙われた射撃をバックステップで回避する。
足を狙って機動力をそぐという意図と思ったのだろうが実際にはバックステップや跳躍による回避を誘導したい攻撃だった。
その思惑通りに回避した二人にはすでに5人が襲いかかっていた。
近接職の援護はカレンの苛烈な射撃がそれを許さない。
襲いかかるのはワタル、リク、クウ、ユウキ、バッツ。
ユウキは銃撃を封印している。自らの手で打ち倒す事に意義があるのだ、
引き金を引いて倒してもなんの感慨もない。
ワタルは空間の魔力に干渉して魔法発動が困難な空間にその二人を巻き込む。
もちろん自らも魔法発動ができなくなるが、ワタルは近接戦闘も十二分にこなせる。
カイはその魔法阻害空間から離れた位置からそれぞれのメンバーに精密に魔法攻撃を加えている。
最小限で高効率の魔法を使う。
圧倒的多数に魔力切れまで戦い続けてきたカイの得た一つの答えだ。
大規模魔法は派手だし破壊力もデカイが燃費が悪い。それを魔力切れ後に散々蹂躙され嫌というほど身に刻み込んでいた。
魔法攻撃はあえてストーンジャベリン、石槍をさらに風魔法で高速で打ち出すという派手目な攻撃にする。派手な魔法攻撃が迫るとどうしても意識がそちらに向く、当然隙ができる。
その隙をワタル達が見逃すはずはない、無拍子の攻撃が隙を襲うと回避はかなり困難になる。
面と向かって対峙していても無拍子の攻撃は対処に苦慮する、それを完全な死角に打ち込まれればたとえ神であるアルスからしても回避は難しい。
まず狙うのは杖アルス。魔法による援護は戦局を大きく変えてしまう可能性がある。
自分たちが出来ることを相手にはやらせない。まずは魔法使いを落とす。
相談したわけではないが皆その考えで動いている。
弓アルスはクウが一人で引き受けて杖アルス殺しの邪魔はさせない。
杖術による抵抗を試みるも多対一の戦闘はもともと得意ではない。
実はこの杖一つとっても神具級アイテムで強力な力を持っているが徹底して相手の実力を出させない戦法を女神の盾パーティはとっている。
あっという間に杖アルスはボロ雑巾のようにズタズタにされる。
早くも一人退場である。
【容赦がないなぁ】
一番近くにいる弓アルスがそうぼやく。
体育会系思考なアルス神からすると今回の特訓のおかげで強くなれたメンバーに感謝され、
金八先生みたいな展開を予想していたのに、
妙に殺気立って襲いかかられて困惑していた。
悪い意味で生真面目な神様なのだ。
杖アルスを始末したメンバーが直ぐに弓アルスへ襲いかから。
さすがにこのままもう一人を黙ってやらせるアルスではない。
大剣アルスがカレンからの攻撃を一振りの衝撃波で押し返し、カレン自身に攻撃を加えようとする。
残りのメンバーは後方の戦場へ駆けつけようとする、
衝撃波がカレンに食らいつく、しかし、カレンの姿はもともとそこにいなかったかのように立ち消える。衝撃波が素通りし、空を模した天井に激突する、戦場が揺れるほどの振動が響く。
その振動に紛れて援軍へ向かおうとしていたメンバーの背後から、
今まで魅せつけるかのように苛烈な矢による攻撃とは打って変わって、
気配を消した影矢が突き刺さる。
援護に向かっていた4人のアレスは確実に手傷を追ってしまっている。
ここまで読みきってカレンは行動していた。
夢幻泡影のスキルを最大限に活かして神さえも翻弄していた。
【やりおる、こちらも本気で行こう】
攻撃を受けたアルスたちは、まるで矢が刺さった影響などなかったかのように強烈な踏み込みの跡を残してその姿が消える。
弓アルスに襲いかかっていたメンバーはその異常をすぐに察知して構える。
強力な衝撃が各メンバーを襲う、気が付かずに弓アルスを攻撃していれば間違いなく仕留められていた一撃だ。今の攻撃でアルス達の能力が自分たちの実力を超えている事を感じ取る。
運良く一体を倒せたことは大きな楔を打ち込めたことも同時に理解する。
「ちっ」
カレンが忌々しげに舌打ちをする。
本来なら自分が押さえ込んでもう一体ぐらいは始末する予定だった。
自分に与えられた仕事をこなせない苛立ちから思わず不快感を露わにしてしまった、
直ぐに冷静になる。こうなった以上は今自分がするべきことは目の前の大剣を倒すことだ。
他のメンバーにも相手が定まる。
ワタルは剣と盾アルス、リクは槍アルス、カレンが斧アルス、
バッツは手甲アルス、クウが弓アルス、ユウキは短剣アルスだ。
カイはこの状況下で最も脅威となる弓アルスへの共闘を決める。
最悪魔法によりほかのメンバーへの弓による阻害をさせない、それが最低限の仕事だ。
一瞬で全員が自分たちの役目を理解して実行する。
初手は女神の盾一行が先手を打てた。
しかし戦いはまだ始まったばかりであった。
剣と盾を持つ騎士。
両手持ちの槍を持つ騎士。
大型の斧を構えた戦士。
手甲をつけた拳法家。
両手に短剣をもったアサシン。
杖を持ちローブを着た魔術師。
弓を携える狩人。
皆アルス神がベースになっているので鍛えられた体躯をもつ偉丈夫だ。
神々しいオーラを持ち女性からすれば魅力的であろう整った顔立ち。
真面目系優等生金髪イケメンだ。
しかし、女神の盾のメンバーにとって7人は倒すべき敵。
積年の恨みの積もり積もった相手、
あの綺麗な顔を歪めさせてやる! 絶対に許さないマンになっている。
戦闘開始と同時にカレンによる敵全体への掃射が行われる。
近接職のアルスは自らの武技で降り注ぐ弓の雨を見事に払いのける。
杖と弓アルスは足元を中心に狙われた射撃をバックステップで回避する。
足を狙って機動力をそぐという意図と思ったのだろうが実際にはバックステップや跳躍による回避を誘導したい攻撃だった。
その思惑通りに回避した二人にはすでに5人が襲いかかっていた。
近接職の援護はカレンの苛烈な射撃がそれを許さない。
襲いかかるのはワタル、リク、クウ、ユウキ、バッツ。
ユウキは銃撃を封印している。自らの手で打ち倒す事に意義があるのだ、
引き金を引いて倒してもなんの感慨もない。
ワタルは空間の魔力に干渉して魔法発動が困難な空間にその二人を巻き込む。
もちろん自らも魔法発動ができなくなるが、ワタルは近接戦闘も十二分にこなせる。
カイはその魔法阻害空間から離れた位置からそれぞれのメンバーに精密に魔法攻撃を加えている。
最小限で高効率の魔法を使う。
圧倒的多数に魔力切れまで戦い続けてきたカイの得た一つの答えだ。
大規模魔法は派手だし破壊力もデカイが燃費が悪い。それを魔力切れ後に散々蹂躙され嫌というほど身に刻み込んでいた。
魔法攻撃はあえてストーンジャベリン、石槍をさらに風魔法で高速で打ち出すという派手目な攻撃にする。派手な魔法攻撃が迫るとどうしても意識がそちらに向く、当然隙ができる。
その隙をワタル達が見逃すはずはない、無拍子の攻撃が隙を襲うと回避はかなり困難になる。
面と向かって対峙していても無拍子の攻撃は対処に苦慮する、それを完全な死角に打ち込まれればたとえ神であるアルスからしても回避は難しい。
まず狙うのは杖アルス。魔法による援護は戦局を大きく変えてしまう可能性がある。
自分たちが出来ることを相手にはやらせない。まずは魔法使いを落とす。
相談したわけではないが皆その考えで動いている。
弓アルスはクウが一人で引き受けて杖アルス殺しの邪魔はさせない。
杖術による抵抗を試みるも多対一の戦闘はもともと得意ではない。
実はこの杖一つとっても神具級アイテムで強力な力を持っているが徹底して相手の実力を出させない戦法を女神の盾パーティはとっている。
あっという間に杖アルスはボロ雑巾のようにズタズタにされる。
早くも一人退場である。
【容赦がないなぁ】
一番近くにいる弓アルスがそうぼやく。
体育会系思考なアルス神からすると今回の特訓のおかげで強くなれたメンバーに感謝され、
金八先生みたいな展開を予想していたのに、
妙に殺気立って襲いかかられて困惑していた。
悪い意味で生真面目な神様なのだ。
杖アルスを始末したメンバーが直ぐに弓アルスへ襲いかから。
さすがにこのままもう一人を黙ってやらせるアルスではない。
大剣アルスがカレンからの攻撃を一振りの衝撃波で押し返し、カレン自身に攻撃を加えようとする。
残りのメンバーは後方の戦場へ駆けつけようとする、
衝撃波がカレンに食らいつく、しかし、カレンの姿はもともとそこにいなかったかのように立ち消える。衝撃波が素通りし、空を模した天井に激突する、戦場が揺れるほどの振動が響く。
その振動に紛れて援軍へ向かおうとしていたメンバーの背後から、
今まで魅せつけるかのように苛烈な矢による攻撃とは打って変わって、
気配を消した影矢が突き刺さる。
援護に向かっていた4人のアレスは確実に手傷を追ってしまっている。
ここまで読みきってカレンは行動していた。
夢幻泡影のスキルを最大限に活かして神さえも翻弄していた。
【やりおる、こちらも本気で行こう】
攻撃を受けたアルスたちは、まるで矢が刺さった影響などなかったかのように強烈な踏み込みの跡を残してその姿が消える。
弓アルスに襲いかかっていたメンバーはその異常をすぐに察知して構える。
強力な衝撃が各メンバーを襲う、気が付かずに弓アルスを攻撃していれば間違いなく仕留められていた一撃だ。今の攻撃でアルス達の能力が自分たちの実力を超えている事を感じ取る。
運良く一体を倒せたことは大きな楔を打ち込めたことも同時に理解する。
「ちっ」
カレンが忌々しげに舌打ちをする。
本来なら自分が押さえ込んでもう一体ぐらいは始末する予定だった。
自分に与えられた仕事をこなせない苛立ちから思わず不快感を露わにしてしまった、
直ぐに冷静になる。こうなった以上は今自分がするべきことは目の前の大剣を倒すことだ。
他のメンバーにも相手が定まる。
ワタルは剣と盾アルス、リクは槍アルス、カレンが斧アルス、
バッツは手甲アルス、クウが弓アルス、ユウキは短剣アルスだ。
カイはこの状況下で最も脅威となる弓アルスへの共闘を決める。
最悪魔法によりほかのメンバーへの弓による阻害をさせない、それが最低限の仕事だ。
一瞬で全員が自分たちの役目を理解して実行する。
初手は女神の盾一行が先手を打てた。
しかし戦いはまだ始まったばかりであった。
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