3人の勇者と俺の物語

穴の空いた靴下

41章 最下層

 ---ー

 ここはどこだ?

 -------!

 どうなった……?

 -------ル!!

 なんの音だ?

 ワ------タル!

 呼んでる?

 「ワタ-! ワタル!! ワタル起きて!!」

 ゆっくりと目を開く、目の前にはみんなの顔、ここは天国かな?

 「ワタル!! 目を覚ました!! ワタルが目を覚ました!」 「ワタ兄!!」 「ワタルさん!!」
 「ワタル様!!」

 ぐえぇ、みんなが一気にのしかかってきた。
 痛いってことは生きてるってことか。

 「ほらほら、ワタルきゅんが死んじゃうわよー」

 バッツさんも無事だ、良かった。
 見回すとみんなが心配そうに僕の顔を見ている。

 「ワタルさんわかりますか?」

 「ああ、カイ。大丈夫、やっと頭が動いてきた。それで、ここは? どうなったの?」

 あのオーガのことを思い出して身震いする。
 なんで助かったんだ?
 あいつが攻撃を飛ばして来て、そこで記憶が無い。

 「ワタル様が助けてくださったのですよ」

 「そうよー、バッティの呪いまで解いてもらっちゃったわ(*´ω`*)」

 「何が起きたの?」

 「正直私にもわからないです、オーガからの攻撃が迫り、
 もうダメだと思ったらバッツの魔剣が光りだしたのです」

 「ワタルきゅんに手を握られてきゅんきゅん(*´∀`*)してたら、そりゃーもう剣を持つ手が熱くなって、ホラ見てよーすっごいやけどになっちゃたのよー、もう回復魔法で治してもらったけどね\(^o^)/」

 「そして気が付くとここにいたのです。ここは最下層、ダンジョンマスターの部屋」

 『吾輩の部屋だ』

 突然の重々しい声。声の主を探す。周りを見ると金属のような壁、かなりの高さの天井、床も金属みたいだ。そして、照明があるね。人工的な作りに感じられる。
 ドーン、ドーンと地面に振動が起きる。山が動いている。

 『お主たちが女神の言っとった小僧達か』

 大きな亀だった。甲羅は10mくらいあるんじゃないか?

 『吾輩の名は亀王キングタートルのゲンブ、女神は砂爺とか呼びおる。好きな方で呼ぶがいい』

 それから僕は他の人と合わせて砂爺に話を聞くことにした。

 『お主のはなった光は聖なる光じゃった、アレだけ強力な力は流石に気がついての、
 覗くとなんじゃあのオーガは? 禍々しさ満点じゃ、
 今もここに向ってこようとうろついておる。
 女神からも注意されておったが邪神とか言う奴が、
 ここの龍脈の力を手に入れに来たんじゃろうとピンときたんじゃ、
 んで、お主らが生きておったから話を聞くためにここに連れてきたら女神の使徒と言うじゃないか。
 こんな偶然もあるんじゃなー、とお主が起きるのを待っておったのじゃ』

 「あいつはすぐ来そうなんですか?」

 『しばらく時間稼ぎはしとるが、たぶん1ヶ月くらいが限界じゃろうな』

 一ヶ月と聞いてホッとしてしまう。

 『つまりじゃ、お主らには一ヶ月でアイツを倒せるように修行してもらう」

 それは次の発言で消え去った。

 「修行ですか……?」

 『そうじゃ、あんな奴我輩でも倒せん。倒せるとすればお主らのその力しか無い』

 「聖剣と勇者の力……」

 『そうじゃ、この場は龍脈の力が満ちておる。
 さっそく奥の部屋にお主たちを効率よく鍛える設備を用意してある。
 眠くもならず、腹も減らず、ずーっとニコニコと戦い続けられる素敵なとこじゃ!
 さぁ、行くがよい!』

 「「「「「「……」」」」」」

 『なんじゃその目は? ホレホレはようはよう』

 「いやー、今の説明聞いたらちょっと行きたくないなぁ……」

 「バッティその勇者の力とか聖剣の力とかよくわからないし~武器もないし~(´・ω・`)」

 『武器がないのか? お主は両手剣じゃったなそらやるぞ』

 幅広の大きめの剣をポンとバッツさんに渡す。
 刀身が緑色で綺麗だ。

 「え? って、ええ? えええええ!? アダマンタイトじゃないのかコレ!?」

 『我輩の脱皮した甲羅から暇じゃったんで作ったんじゃ、我輩は案外器用なんじゃ』

 「その武器ってまだ有りますか?」

 カレンさんが聞くと砂爺は満面の笑みで

 『なんじゃお主らもほしいのか、仕方ないのぉ~」

 そう言って奥からガラガラと展示箱みたいなものを引っ張ってきた。

 『これが吾輩の暇つぶしの成果じゃ、好きなの持って行っていいぞ?』

 「うわー、綺麗! じーちゃんすげーな」

 『じーちゃん……おお、なんかむずむずするが悪くないのぉ』

 「ステキな槍……」

 『ああそうじゃ、そこの娘っ子、そうじゃその青い髪の、カイと言うのかちょっとこっちへ』

 「は、はい」

 恐る恐る砂爺の前に立つカイ。

 『……なるほどのぉ、お主はこのまま行くと中途半端じゃな』

 「え……?」

 『お主は槍術もまぁ、一流にはなるじゃろうが、本当の適性は魔術じゃ。
 このままだと両方中途半端になるぞ?』

 「……じつは、私もそう思っていました。おじい様、私はどうすれば?」

 『おおう、おじい様。これもまたなんともたまらんのぉ。
 そうじゃの、お主が望むなら吾輩が力を貸してやってもいい、だが槍術は諦めてもらう』

 「……ワタルさんどうすれば?」

 「カイが好きな方でいいよ、僕は今までたくさんカイに助けてもらった。
 カイが選ぶ選択に文句を言ったりはしないよ。自分で選ぶのがいいと思う」

 皆無言で頷く。

 「はい……」

 カイは嬉しそうにはにかむと、目を閉じてしばらく考えている。
 今までの戦いと旅をそして、あのオーガとの戦いを思い出しているのだろう。

 「お願いします。私は魔法でみんなをワタルさんをもっと助けたい!」

 『わかった。眼をつぶるのじゃ。
 【龍脈に宿りしこの世界の理よ、
 彼の者の秘められし力を解き放ち、
 真なる姿を我が前に示したまえ】 』

 地面から螺旋状の光がカイを包む。
 僕の体の内側も熱くなる。

 「おおおお」

 「どうしたのワタ兄?」

 「なんか僕にも変化が……」

 カイを包む光が一層強くなり、そしてカイの中に納まっていった。

 「……これが、魔導の力……」

 僕自身もカイとの繋がりが力強く感じることが出来る。

 『ほう、思った以上に強い力を持っておったのじゃな、
 わしの力を一部喰って坊主の中の力も強くなったようじゃな、
 コレなら期待できそうじゃわい
 新しいお主に会う武器はコレじゃな』

 一本の美しい装飾をされた杖を渡される。トップには七色に輝く宝珠が飾られている。
 カイはその武器を手に取ると聖剣の力を通す。なんの問題もなく杖にも聖剣の力が満たされる。

 「じいじ、他の人にはないの? そういうの」

 『じ、じいじ……甘美な響きじゃぁぁ……そうじゃのぉ、
 残念ながらお主はそのまま剣の道を進むのがいいと思うぞ。
 ワタルとか言ったか? ちょっとこっちへ来い』

 「は、はい」

 僕の身体とヒビが入りボロボロに成ってしまった女神の盾をジロジロと見る砂爺。

 『ふむ……、禍々しい力を防ぐには力が足らんのだろうなぁ。
 このままじゃと吾輩も奴に殺されるじゃろうし……
 これも運命じゃな。
 お主達、必ずあの部屋の修行を受けるんじゃぞ。』

 そう言うと砂爺は身体を闘気で覆い始めた。凄い量だ。
 生命力を削ったリクよりも力強い闘気を感じる。
 大気もビリビリと震えている。これであのオーガに勝てないと即断出来るのか……

 『我輩の力をその女神の腕輪を利用して盾へと注ぎこむ。
 龍脈の力も混ぜてやれば今までの比ではない盾となるじゃろ。
 我輩が司るのは守る力。最強の盾をお主に与えよう。
 あんな奴らにこの世界を滅茶苦茶にさせんでくれよ』

 砂爺から巨大な力の流れが腕輪に注ぎ込まれ、
 僕の身体を巡って盾へ満たされていく。
 盾が激しく光りを放つ、力の奔流が終わると、
 以前よりも神々しく輝くエメラルドの輝きを放つ盾となっていた。
 僕自身にも変化があり、体中に力がみなぎる。
 カイとの繋がりをより強く感じることも出来る。
 まるで僕の身体のスイッチがひとつ入ったような気分だ。

 『お、なんじゃ。この盾は住みやすいのぉ。我輩の意識も安定して定着したぞ。
 なんじゃ、かっこ良く去る老兵を演出したのに……』

 盾から砂爺の気配を感じる。
 声も皆に聞こえているようだ。
 バッツさんは聞こえていないみたいだから、
 僕の体を通して勇者の力で皆に伝わっているのだろう。

 「知的インテリジェンス装備アイテム……」

 カレンさんが驚いている。

 「それって凄いんですか?」

 「ええ、凄いなんてもんじゃ無いですね、ワールドアイテムクラスの物です。
 流石は我が主、ワタル様」

 なんか、うっとりしてる。
 なんにせよ、強力な力を手に入れることが出来た。
 こうなれば砂爺の試練も越えるしか無いね!

 みんなの顔を見渡して、奥の扉へ向かう。
 魔神の企みをぶち破ってやるんだ!

 師匠sには留守番をお願いする。
 ある程度の物資は置いていく。メディアスさんは食べないと行きていけないからね。

 「行くぞ!!」

 「「「「「おおー!!」」」」」

   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■

  イチノセ ワタル
 Lv29 【優しき勇者】
 HP 960 (+1000)
 MP 660 (+1500)
 Str 104 (+80)
 Agi 107 (+110)
 Vit 106 (+90)
 Dex 129 (+120)
 Int 108 (+160)
 Luk 75 (+80)

 【スキル】 女神と神獣の盾New! 勇者の力【小】 器用Lv8 工夫Lv7
 観察Lv8 忍耐Lv7 神の料理人 神のマッサージ師 農畜産業の神
 言語理解 大器晩成() やりくり上手Lv9 魔導の真髄Lv10New!
 護る力(盾技スキル変化)New! 農業魔法Lv10 生活魔法Lv7
 拷問Lv5 聖剣操作Lv7New! 罠 幸運Lv5

 【称号】 聖剣の聖女との絆 苦痛の申し子 ドラゴンスレイヤー
 神々の加護 カイとの絆New!

リク
 Lv16 【武の頂を歩む者】
 HP 3280
 MP 730
 Str 292
 Agi 203
 Vit 231
 Int 159
 Luk 148

 【スキル】 聖斧の力 鉄壁Lv7 魔力操作Lv7 斧技Lv8
 見切りLv8 忍耐Lv5 身体強化魔法Lv8 武装闘気Lv7
 溜め攻撃Lv7 自己活性Lv8 生命力燃焼Lv6 幸運Lv5
 鑑定 マジックボックス【極大】

 【称号】決意し者 闘気を纏いし者 神々の加護 勇者との絆
 ドラゴンスレイヤー


  カイ
 Lv16 【魔導の極みを目指す者】
 HP 1980
 MP 3290
 Str 174
 Agi 229
 Vit 180
 Dex 246
 Int 325
 Luk 161

 【スキル】 聖杖の力New! 冷静沈着Lv6 忍耐Lv5
 天賦の魔力 魔導の真髄Lv10(魔法系スキル統合)New! 罠 建築
  幸運Lv5 鑑定 マジックボックス【大】 杖術Lv8New!

 【称号】決意し者 暴走する魔力 神々の加護 真・勇者との絆New! 
 ドラゴンスレイヤー 魔導の極みNew!

 クウ
 Lv16 【剣の極みに触れる者】
 HP 3050
 MP 2450
 Str 239
 Agi 297
 Vit 203
 Dex 265
 Int 281
 Luk 341

 【スキル】 聖剣の力 天才 未来予測Lv8 忍耐Lv5 
 魔力操作Lv8 環境魔力利用Lv8 剣技Lv9 二刀流Lv9
 見切りLv9 光魔法Lv9 闇魔法Lv9 空間魔法Lv8 
 時空魔法Lv8 センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】 幸運Lv7

 【称号】決意し者 神々の加護 勇者との絆 ドラゴンスレイヤー

 カレン=グリーンフィル
 Lv184 【狂信のエルフ】
 HP 3450
 MP 3894
 Str 212
 Agi 259
 Vit 198
 Dex 310
 Int 226
 Luk 150 

 【スキル】魔力操作Lv8 回復魔法Lv7 精霊魔法Lv8 召喚魔法Lv5
 弓術 Lv9 千里眼Lv5 身体活性Lv8 生活魔法Lv7 細工Lv9 
 調合Lv7 鑑定 短慮Lv5 強行踏破Lv4 信仰Lv10
 アイテムボックス【大】

 【称号】 天弓 森の友 狂信者 勇者との絆


 バッツ=ドラギオン
 Lv168 【魔剣の主】→【荒ぶる大剣】New!
 HP 4134
 MP 0→1250
 Str 397
 Agi 184
 Vit 287
 Dex 175
 Int 124
 Luk 98

 【スキル】 魔剣の主→消失 魔剣活性Lv10→身体活性Lv10New! 頑丈Lv9 両手剣Lv9 
 渾身攻撃Lv9 武装闘気Lv7 成長促進(魔剣によるものなので消失) 見切りLv9
 裁縫Lv9 並列思考Lv5

 【称号】 魔法食い→消失 両刀使い


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