3人の勇者と俺の物語

穴の空いた靴下

21章 朝チュン

 本当は今日はもう中央塔へ進もうと思っていたんだけど、
 昨日の夜更かしと床で寝たのがたたって、風邪を引きました。
 カイの回復魔法でだいぶ楽になったんだけどね。
 浄化とか消毒を自分にかけるとさらに楽になった。
 まだ完全じゃないね。ウイルスは除去できないんだろうね。
 ちょうど室温と湿度コントロールが出来るようになってよかったよ。
 湿度を高めにして寝るしか無いね。

 「ワタルさん大丈夫ですか?」

 「ああ、おかげさまで魔法でだいぶ楽になったよ」

 「もし食べられるようならコレ食べてくださいね」

 カイがおかゆを作って持ってきてくれた。
 奥では心配そうにリクとクウが見ている。
 3人共自分の性だと反省しているらしい。僕が悪いだけなんだけどね。
 優しい味の卵と野菜のおかゆは身体に染み込むようでとても美味しかった。 

 「おいしいよ、ありがとう」

 「ごめんなさい私達がベッドを使ってしまって……」
 
 こんなことを思うのは悪いことだとわかっているんだけど、
 申し訳無さそうにしているカイは、独特の魅力がある、と感じてしまう。

 「いいよ、気にしないで。明日にはすっかり元気になると思うし」

 そんな背徳感を隠すように言い訳をしてしまう。

 「はい! そしたらゆっくり休んでください」

 満面の笑みを浮かべて僕が食べ終わった食器をかたしてくれる。
 ずっと扉のとこで心配そうに見ている二人にも軽く手を振って床につく。
 早く治さないと……


 「ん……」

 目を覚ますと窓から水平な日差しが差し込んできていた。
 夕方かな? 身体を起こすと額から濡れたタオルが落ちる。
 触ると気持ちがいい冷たさだ。
 誰かが変えてくれていたんだろう。
 体調もすっかりと良くなっていた。

 ん~~~~~~

 身体を伸ばすと一日寝ていたので体の節々がピシピシと音を立てる。
 軽く柔軟運動をして体の調子を確かめる。

 「うん。悪くないね」

 ちょっと汗をかいていたら軽く汗を流すために水場へ向かう。
 水場の扉を開けると、今まさに水浴びを終えて着替えている3人がいた。

 こ、これが、ラッキースケベ……

 思考が高速で回転する。
 REC.
 キャーーーーーーーーーーーー!! 上がる悲鳴、飛び交う投げつけられる桶など……
 そこまで想像していたけど、一向にそういう気配がない。

 「もう、ワタ兄元気になってよかったけど大胆だなぁ~」

 クウがするりと腕に手を回してくる。

 「もう私達上がったけど背中でも流そうかワタル!」

 反対の腕を引っ張るリク。

 「わ、私が流しますよワタルさん!」

 慌ててカイもそれに続く。


 「あわわわ……す、すみませんでした。すぐ出ます!」

 みんなの予想外の行動に逆に恥ずかしくなってしまって踵を返して部屋から撤退を試みる。

 が、掴まれた腕は微動だにしない。

 「いいから、ね?」

 ステータスの差は歴然でそのまま水浴び場に連れていかれる。
 あっという間にリクとクウにシャツとズボンを脱がされる。
 この二人力が凄すぎます。てか、リクさん闘気を帯びて服脱がすのはやめて、
 パンツもとられる。カイもキャキャーいいながら指の間から見ないで止めてください。お願いします。キャーーーーー……

 全身を3人にもみくちゃに洗われて、今は身体を拭いてもらっている。

 お父さん、お母さん、僕汚されちゃった……

 新しいシャツと下着、ズボンも着せてもらう。

 「あのね、3人とも僕大分元気になったから自分で出来るよ?」

 「んふふ~、そうだねーワタ兄、 げ ん き になったね~」

 穴があったら入りたいです。

 すっかり辱めを受けた僕は味もわからない食事をして、
 自室へ逃げこむように帰った。
 あの時あの場所に行かなければ……うっう……


-------------------------

 時間は少し戻って3人娘の部屋。

 ワタルにおかゆを食べてもらって眠ったことを確認した後に、
 今後のことを決める緊急会議がここで行われていた。

 バイセツさんとメディアスさんは追い出されて散歩中だ。

 「えー、それではワタ兄の貞操を守るための緊急会議を始めたいと思います」

 「おー!」「て、貞操って……」

 「カイ、カマトトぶってもダメ、
 今ワタ兄はあの年増のせいで大変危険な状態」

 「そうだよ! アイツあとから来たくせにワタルにキスしやがって」

 「そうね、あの雌狐は危険。
 戻ってきたら何をするかわかったものじゃないわ」

 室内の温度が数度下がった。

 「そう、私たちはもう争っている場合じゃない、アイツが帰ってくる前に、
 ワタ兄との間に確固たる関係つながりを作るべき」

 「賛成! あんな年増にワタルは渡さない」

 「具体的には?」

 「ワタ兄はこの間の14歳で成人という話にかなり動揺していた、
 そしてワタ兄は朴念仁じゃない普通の男の子、もう押せば行ける」

 「どんどん意識させていくわけね、たしかに以前よりドギマギしているもんね」

 「こないだも誤魔化してたけど、そういう状態になってた。
 ワタルさんは押しに弱い。次の塔攻略の後じゃあの年増が帰ってくる」

 「ちょうどよくワタルが風邪引いた。塔攻略は明日以降になる。
 ワタルは塔攻略が終わるまではダメと言っていたケド、もうボクたちにそれを待つ時間はない。勝負は今晩か明日」

 「急いだほうがいい、勝負は今晩」

 「でも具体的にはどうするの? ワタルさんはなんだかんだ言って紳士よ?
 うまいこと逃げられる可能性が高いわよ」

 「コレがある」

 リクが取り出したのは何かの果物の実をを乾燥させたような物だった。

 「それは、もしかして」

 「そうバイアングの実、トーチャンが持ってたのをこっそりと持っている。
 少量なら痛み止め、でも、3個以上使うと……」

 「止まらなくなる」

 「……行けるわね、フフフ……フフフフフフフ……」

 「アッハッハッッハ……」

 「ワタ兄、逃がさない」

--------------------------------------------------------

 僕はベッドに横になり月を見ていた。
 この世界には2個の月があるんだな。
 外に街灯がないこの世界の夜空は綺麗だった。
 砂漠の街だから余計かもしれない。
 数多の星と大小2つの月、幻想的な雰囲気だ。
 部屋の明かりはつけていない。
 あんなことがあったんだ、もう眠ってしまいたかったけど、
 全く眠くない、それどころか目が冴えて仕方ない。
 昼間にあんだけ寝たんだし仕方ないんだろうな。
 それにしても、なんか体が熱い。
 まだ熱があるのかな? またぶり返しても困る。
 僕はタオルケットを被って布団に突っ伏せる。
 だんだん頭もぼーっとしてくる。
 今日の出来事がグルグルと映像と感触付きで再生される。

 「これ、まずいな……」

 身体の芯が熱くなってくる。
 さらに頭がボーッとなってくる。
 意識はぼやけたような感じなのに、
 ある一部分は、雄々しく滾っている。

 「や、やばいよ、なんか、おかしい……」

 キィーーー

 「ひっ……」

 部屋に人の気配が入ってくる。
 頭が熱いのに妙に周りの状況がわかる。

 ぱさっ、布が落ちる音、ぎしっ

 ベッドが軋む。一人じゃない。

 「だ、誰……?」

 情けない声が出てしまう。その瞬間シャーッとカーテンが閉じられ、
 室内が真っ暗になってしまう。
 目が慣れていない。真っ暗だ。
 それと同時に温かい気配が僕を囲む。

 「ねぇ、ワタ兄? ワタ兄はクウのこと嫌い?」

 耳元で囁かれる甘い言葉、普段なら驚いて跳ねのけている。
 でも、出来ない。その言葉が僕の体の芯と脳の奥に火をつける。

 「嫌いじゃない、すごく魅力的です」

 口が勝手に動く。自分の意志だけど自分の意志じゃない言葉を話している。

 「リクのことは?」

 反対の耳からも囁きが身体の中に入り込んで来る。

 「好きだよ、カイのことも3人共すごく魅力的で我慢するのが大変」

 「大丈夫ですよワタルさん、私達3人共すでに成人しています。
 我慢しなくていいんですよ?」

 正面から悪魔のささやきが、僕の自制の鎖に絡みつく。

 「ボクたちみんなワタルのことが好きだから我慢しなくていいんだよ」

 「ワタ兄の好きなようにしていいよ」

 熱を帯びた身体がさらに押し付けられる。
 触れる肌の熱が身体を侵食していく、触れた部分から融け合う……

 「ワタルさん……」

 近づいてくる気配を僕は避けることが出来なかった、
 唇に触れる感触。
 身体を稲妻のような衝撃が貫く。
 内で燃え上がった炎を止めることはもう出来なかった。

 「愛してるよ3人とも」

 最後の理性の鎖は砕け散った。

 このあとムチャクチャ(自主規制)




 目を開ける。

 カーテンの隙間から日差しがうっすらと差し込んでいる。

 冷静に周囲を見渡す。
 乱れたベットで寝息を立てる3人娘、僕を含め全員生まれたままの姿だ

 「夢じゃ、なかったんだね……」

 とんでもないことをしてしまった。

 責任を取らないと。

 僕は覚悟を決めて3人を起こさないように身体を起こし、
 着替えて部屋の外に出る。


    ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■

  イチノセ ワタル
 Lv19 【敏腕家政婦】
 HP 266
 MP 117
 Str 46
 Agi 43
 Vit 45
 Dex 55
 Int 45
 Luk 32 

 【スキル】 女神の盾 勇者の卵【孵化】New! 器用Lv4 工夫 観察Lv7
 忍耐Lv7 神の料理人 神のマッサージ師(隠しスキル:神の床上手New!) 
 言語理解 大器晩成() やりくり上手Lv3 魔力操作Lv6 
 微小魔力操作Lv6 盾技Lv6 生活魔法Lv5 拷問

 【称号】 聖剣の聖女との絆New! 

 リク
 Lv12 【オーラバトラー】
 HP 1950
 MP 560
 Str 172
 Agi 129
 Vit 150
 Int 105
 Luk 104

 【スキル】 聖斧の力 鉄壁Lv4 魔力操作Lv5 斧技Lv7
 見切りLv6 忍耐Lv5 身体強化魔法Lv6 武装闘気Lv3
 溜め攻撃Lv6 自己活性Lv7 生命力燃焼Lv3 幸運Lv5
 鑑定 マジックボックス【極大】

 【称号】決意し者 闘気を纏いし者 神々の加護 勇者との絆New!

  カイ
 Lv11 【魔導を歩む槍士】
 HP 1180
 MP 2080
 Str 106
 Agi 145
 Vit 110
 Dex 141
 Int 212
 Luk 112

 【スキル】 聖槍の力 聡明Lv6 忍耐Lv5 天賦の魔力 
 魔力操作Lv8 魔力増幅Lv8 魔装武具Lv5 魔力暴走Lv5
 回復魔法Lv7  四元素魔法Lv6 魔法合成Lv4
 複合詠唱LV6 槍術Lv7 幸運Lv5 鑑定 マジックボックス【大】

 【称号】決意し者 暴走する魔力 神々の加護 勇者との絆New!

 クウ
 Lv11 【天才二刀剣士】
 HP 1990
 MP 1540
 Str 149
 Agi 179
 Vit 128
 Dex 159
 Int 168
 Luk 210

 【スキル】 聖剣の力 天才 未来予測Lv4 忍耐Lv5 
 魔力操作Lv7 環境魔力利用Lv6 剣技Lv8 二刀流Lv7
 見切りLv7 光魔法Lv6 闇魔法Lv6 空間魔法Lv5 
 時空魔法Lv5 センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】 幸運Lv5

 【称号】決意し者 神々の加護 勇者との絆New!

    ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■


「3人の勇者と俺の物語」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く