ウタカタノユメ

ノベルバユーザー172952

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 翌日、またしても5時半に起こされた私が、真っ先に思ったのは『あと2日』だということだった。自分が死ぬかもしれない時間なんて、考えたくもないはずだが、気になってしまうのだから仕方がないだろう。昨晩はそのせいであまり眠れなかった。

 ベッドに横になった私は、自分が見たのは30年後というのを仮定して、遠くで聞こえる遠吠えを聞きながら、ずっとこの何もない村で死ぬとしたら何が起こるのかを考えていた。
 地震や噴火などの自然災害というのをまず考えたが村の家が残っていたことを考えると違ように思える。

 次に、火事やその他不注意に事故ならば、私が祖母の分まで気を付けていれば良いだけの話。
 そして、殺人などの人為的なものによる死は、戸締りをキチンとして、警察もすぐに呼べるような状態にしておけば問題ない。

 最後に、あまり考えたくはないが、人知を超えた何らかの力である場合。

 私が2日後に死ぬと分かっている時点で、すでに人外の力が働いているのだ。それを仮定とする以上は、私を殺すのが人外である場合も考えなければならない。
 最後以外は、2日後の、当日にならなければわからないこと。対策はいくらでもできるが、今すぐしなければならないこともなかった。

 そんなわけで今日、私が運命にあらがうためにできることは一つだった。
 もしも私が未知なる存在に殺されるならば、そこには何か理由があるはずだ。宇宙人に突然さらわれて解剖されるのではない限りは。

 私が殺される理由として、作為的なものを除くとすると、私には『藤咲村の三伝説』くらいしか思いつかなかった。原因が他にあるのならば、お手上げだが、この村で死ぬとするなら、心当たりはこれしかない。
 例によって、昨日の朝と変わらぬメニューの食事を食べ終えた私は、昨日できた友達と約束していると嘘をつき、昼食はいらないと言って家を出る。

 私の唯一無二の手がかりは西園寺冴子の途中までしか書かれていない手帳だけであった。私は朝食時、祖母に西園寺冴子のことを訊いてみたのだが、わからないという答えが返ってきた。あまり聞いてほしくないような雰囲気だったので、私はそれ以上何も言えなかった。

 外へ出たはいいものの、当てがなくどうしたものかと途方に暮れていると、傍の茂みから見覚えのある麦わら帽子が見えた。無視しても良かったが、昨日、彼女にキスされたあと、いろんなことがありすぎたせいか、彼女への怒りなど遥か昔の感情のような気がして、あえて無視する気も起きなかったので、なんとなく無言で麦わら帽子に向かって手招きをしてみる。

 すると、茂みが揺れて、ココロが姿を現し、恐る恐るといった様子で近づいてくる。なんだか、肉食動物を警戒している小動物のような印象を受けた。
 笑いかける気にはなれないので、無表情でいると、私の前まで来たココロは、大きく頭を下げたではないか。

「ごめんなさい!」

 正直言って、意外な行動だった。なんだかんだ言って懲りずにすり寄ってくるものとばかり思っていたので、きっちり90度に折れ曲がっている彼女の背中を見ていると、逆に悪い気すらしてくる。
 ため息を一つ、ついた私は、なんとなく彼女の顔は見れなくて、目を知らしながら、

「別にいいよ……私も、驚いただけだし」
「……本当?」

 もちろんだよ、と言うと、「だから、私、ミライが大好き!」と言って、案の定抱き着いてくる。ただ悪い気はしなくなったのは、私が寛容になったためだろうか、心臓がドキドキいっている点からあまり、私自身は成長していないと思うが。

「じゃあさ、今日こそ遊ぼう!」
「それは無理です」

 えー、なんでというココロには悪いが、私には自分の命にかかわるかもしれない問題があるのだ。遊んでいる暇はない。
 ぷくう、と可愛らしい膨れ面を前にして、私は胸を撃ち抜かれたりする前に、あることを思いつく。それは、あまりにも今更なことだった。

「ココロって、村のこと知っていますよね?」
「もちろん、いい魚が取れるとことか、美味しいキノコが生えてる場所、面白い虫がいる木とかね、何でも任せてくださいって感じ」

 胸を張ってそう答えるココロは、まるで、小学生のようだった。そんなココロに私は少し身を乗り出して、訊いてみる。

「じゃあさ、三伝説について知ってる?」
「さん、でんせつ……?」

 腕を組んで考え始めてしまうココロ。この様子だと有益な情報を得られそうにない。まあ、こんな簡単にわかるはずがないとはわかっていたが。まあ、村の三伝説について知らないのだから、こちらも知らないだろうと思いつつも、私は一応聞いてみる。

「じゃあさ、西園寺冴子って人は知ってる?」
「ああ、その人なら知ってるよ、昔、ミライと同じ家にいた人だ」

 えっ、とココロの意外な答えが返ってきて私は驚く。彼女がここに居候していたのなんて、10年も前だ。当時私たちは小学校低学年。そんな前の事を覚えているのか。
 私の驚いた表情がうれしかったのか、ココロは嬉しそうに、少し得意げな様子で、

「あの人はね、毎日、いろんなところを駆け回ってたんだよ」
「『いろんなところ』ってどこですか?」

 えーと、とココロは、あごに人差し指を当てて、少しだけ考えてから、

「学校とか、神社とか、村長さんのところとか……でも一番行ってたのは村役所かな」
「そんやくしょ……ですか」

 どうしてそんなところに通っていたのだろうか。学校とか神社は物語の情景を想像するため、村長のところへはインタビューか何かだろう。だが、役所に行く理由が見当たらない。西園寺冴子の欲しいものがあるとは思えなかった。

 一番、ということはつまり頻繁に行っていた。それは何かを調べるためだろう。じゃあ、一体何を?
 そんなことを無言で考えていたとき、チュッ、と頬を柔らかく温かいものが触れて、驚く。

「なっ、何を……」
「だって、近くで見るとミライ可愛くて、キスしたくなっちゃったんだもん」

 そういうココロこそが可愛らしくて、私は何も言い返せず、ただ、深いため息をはくだけにとどまる。顔がほてっていたが、唇ではなかったせいか、それとも昨日今日で慣れてしまったせいか、私は動揺しながらも、昨日のように逃げ出すことはなかった。深呼吸をして、ココロに話す。
 同い年の女子の観点から言い聞かせないとダメだと思ったからだった。

「貴女、何も反省してませんね。こういうことは好きな人だけやるものです。可愛いからとかそんな理由でいろんな人に同じことをやっていたとしたら、ふしだらに映ってしまいますよ?」

 悪気がないということは重々承知だが、私以外の、そう、男の人に同じことをしてしまえば、きっと誤解される。犯罪に巻き込まれるかもしれないのだ。
 私の懸命な説教を受けたココロは、固まっていた。反省している様子はなく、まるでなんでそんなことを訊くの、と言った感じだ。

「だから私はミライにしかしたことなかったんだけど? あれ、もしかして私、間違っているのかな?」

 首をかしげながら、言うココロ。

 だから、そうじゃなくて好きな人に――

「――って、うん?」
「え?」

 お互い素っ頓狂な声を上げる。

 私は、すぐに脳をフル回転させながら、彼女の言葉の意味を考える。キスは、私にしかしたことがない。そして、彼女は、私の言った常識をちゃんと理解している。

 そこから、簡単に求まってしまう一つの答えを理解した直後、私顔を真っ赤になり、ココロの顔がまともに見えなくなってしまった。
 うるさく耳元で鳴るのは心臓の音、体の中に流れる血が熱い。体温が上がったような気がする。ヤバい、もうココロを意識し始めてしまっている……。

「ミライ、どうしたの?」
「なっ、なんでもないわよ」

 のぞき込んでくる今までより5倍増しぐらいに可愛く映ってしまう無垢な目から必死に目を逸らす。
 この子は自分が遠回しながらも告白したことに気づいていないのだろうか。というか、それ以上近づかれると、きっと心臓が壊れちゃうから来ないでほしい。

 落ち着け、落ち着け私。

 きっとからかわれているだけだ、だってこの子とはまだ会ってから今日で三日。しかも、今までろくに話してもいない。昔は仲がよかった記憶がうっすらとあるものの、行き過ぎた関係にはなっていない……はず。
 しかし、言い聞かせるほどに、私の心臓は暴走していく。全身が熱くなっていく。

「さっ、さささ、さっさと行くわよ」

 こうなったら、方法はたった一つしかなかった。そう、強引に話を逸らして逃げることである。正面から告白してきたならともかく、相手は天然で攻撃してきている。逃げても誰も文句は言うまい。
 私は、真っ赤な顔を見られないようにココロよりも前で歩いていったのであった。


 さて、私の気持ちがようやく、落ち着いてきたころ(といっても、まだココロと一緒なので、ドキドキは収まってはいないのだが)、村役所にまでつく。道が分からないので隣でココロに案内してもらったのだが、その間、ずっと私は彼女の顔が見られなかった。

 祖母の家もそうだが、藤崎村の家はそのほとんどが木造建築だ。村役所も、それにもれず、立派な木造建築の建物であった。東京の区役所を知っている私からすれば、他の家よりも少し大きいくらいの役所は物足りなさがぬぐえなかった。まあ、税金を無駄遣いして不自然なほどに巨大なものを建てられてもあまりいい気はしなかっただろうが。
 独特の木の匂いに包まれながら、中に入ると、薄化粧の若い女性が受付の前で筆を動かしていた。その奥では青年が一人と、中年が一人、紙の束を持ちながらせわしなく歩き回っている。昼間から田舎の村役所に来る人などあまりいるはずもなく、職員以外は私とココロだけであった。

「はい、今日はどういったご用件しょうか?」

 受付の女性に言われて、「えーと」と、私はどういったものかと考える。勢いで来てしまったが、普通、赤の他人の話など教えてくれるものだろうか。私だったら怪しんで教えないが……。

「あの、西園寺冴子さんのことで聞きたいことがあるのですが……」
「は? 西園寺様、でしょうか?」

 そんな誰だそれは、みたいな顔で言われるとここにいるのがつらくなるからやめてほしいのだが。

「あの、貴女とはどういった間柄でしょうか」

 やはりきたか、と思いつつも、嘘がばれないように表情を崩さずに、私は嘘をつく。

「離婚した父の従妹なのですが、昔一度会ったきりで、もう一度だけでも会いたくて、父はもう死んでしまったので、ここにきたら何かわかるかと思ったのですが……」
「えっと、間柄を証明するようなものは何かありませんか?」

 私は首を横に振って「すみません……」という。あるはずがない、親戚というのは真っ赤な嘘なのだから。でも、友達といっていたらその時点で門前払いだっただろうと思う。
 どうにかできませんか、と私が言うと、女性は困ったように、「中島さん」と、後ろで働いている上司らしき人に声をかける。呼ばれたのは膨れた腹に禿げた頭が特徴の中年で、「どうしたんだい?」と言ってやってくる。

 まさか他に人が、しかも気弱で話し易そうな女性とは打って変わっての巨漢が、来るとは思っていなかった私は、何も言えなくなってしまう。
 私が話さなければ、停滞してしまう。そうなれば、この空気は続いてしまう。しかし、私の喉からは声が出なかった。

「あのさ、西園寺冴子について教えてよ」

 そのとき、今まで隣で口を閉じて状況をただ眺めるだけだったココロが中島という男に問いかけてくれる。いつもの人懐っこい笑みはなく、しかし、大人相手に物おじしない堂々とした態度であった。
 判断を仰ぐ視線を上司に向けている女性に向かって「君は向こうに行っていなさい」と言ってから、私たちの方を向いて「場所を変えようか」と受付の隣にある腰の高さほどの扉を開いた。

 中島のあとをココロがついていったのでその後を私は歩き、休憩室と書かれた部屋の中へと案内される。男の人と二人きりなんて私には無理だっただろう、行けるのはココロが傍にいてくれたからこそのことだった。私たちは部屋の真ん中に向かい合うように置かれたソファの一つに座る。

「ほうじ茶でいいかな?」
「あっ、おかまいなく……」
「いやいや、僕が飲みたいだけだし、お茶の好みってあるでしょう?」

 中島は、そう言いながら、急須の中にポットのお湯を入れていく。そして、近くにあった棚の中をゴソゴソと探って、箱詰めのクッキーを取り出した。

「僕は大人なのに緑茶の苦みがどうも苦手でね、かといって紅茶みたいにオシャレなのも、あったく合わない。だから、いつも甘いお菓子とほうじ茶なんだ」

 同じく棚から出した皿に色とりどりのクッキーを並べて、私たちの前に出し、茶碗にほうじ茶を入れて持ってきて、私たちの前に置いた中島は、反対側のソファに座って茶をすすった。

「西園寺冴子って、昔トメ婆さんのとこにいた西園寺冴子でいいんだよね?」

 はい、と私が頷くと、「久しぶりに聞いたね、その名前……」と中島は懐かしむように虚空を見つめながら話し始める。

「昔、もう9年も前になるのかな。この村に居候していた彼女は毎日のようにここに来ていたね。あまりに美人だったものだから、当時まだ自分が若いと思っていた僕は彼女を口説こうとしたんだけど――聞きたいのはそういう話じゃないよね?」
「うん、西園寺冴子がここに来ていたのが、おじさんに恋してのことじゃないならね」

 無邪気な顔で出されたクッキーをほおばりながら肯定するココロに、目の前の男が気分を害さないか心配だったのだが、中島は笑い飛ばした。

「だったらよかったんだけどね、作家の卵だった彼女は美人なのに僕含め村の男にはまるで興味なし、森とか資料とかの方が好きらしくてね。今思えば、彼女はこの世界を主観で見ていなかったのかもしれないね。自分の描いたフィクションとリアルの狭間に生きているような人だった。またそこが魅力的な個所ではあったんだけど」
「ここには、どうして来ていたのですか?」

 声を振り絞って私が質問すると、中島はクッキーを三、四枚一気に口の中に入れ、お茶をズズッとすすってから、

「藤咲村の住民についての資料だよ、本当は見せたりしちゃいけないんだけどね。一緒にご飯を食べに行く約束で僕が貸していたのさ」
「あの、私にも見せてもらえることはできませんか?」
「それはできないね、残念ながら9年間で僕も微々たる出世して家族もいるんだ。下手なことしてクビにはなりたくない」

 そうですか、と言った私は、手つかずのお茶を眺めながら、内心少しがっかりしていた。資料を見せてもらえなかったからではない。ここで、西園寺冴子が三伝説を調べていたのではないと考えたからであった。これでは三つ目の伝説がわからない。ならばせめて、手がかりだけでも欲しい。

「じゃあ、冴子さんの住所とか連絡先だけでも教えてはもらえないでしょうか?」

 西園寺冴子に会うことができれば、話を聞くことができる。何か解決するという保証こそないが、停滞していたものが進むに違いないと思った。
 だが、中島の返答は、思いもよらないものであった。声のトーンを下げ、目を伏せながら、「君たちは、聞いていないのかい?」と問いかけてきたので、私が頭を横ン振ると、「死んだよ」とだけ告げた。

「…………っ!」
「あと少しでちょうど二年になるかな、久しぶりにこの村へ来る途中だったよ。乗っていたバスが転落してね。よりにもよって、乗客で彼女だけ。強く頭を打って、そのまま……」

 すみません、と言った私は手で顔を覆う。

 西園寺冴子が、死んでいる。それも、二年も前に。

 その事実は、私にめまいを運んだ。持っている彼女の遺品である手帳が急に怖い物のように思えてきて、私が死ぬとしたら彼女の呪いなのかもしれないとすら考えた。
 私が魂を抜かれたかのように呆然としていると、目の前で中島が立つ気配がする。

「少し席を外すね、年を取るとトイレが近くなって困る」

 そんなことを言って、中島は部屋を出て行こうとする。西園寺冴子がこの世にいないと知った以上、ここにいる理由もなくなった私も、立ち上がったのだが、部屋の前で中島が背を向けたままで言う。

「そういえば、ちょうど彼女の調べていたのと同じものがそこのロッカーにあるけど……まあ、別に誰も取りはしないだろう」

 独り言、独り言、と言いながら部屋を出て行く中島。意味が分かっていないココロは美味しいなどといいながらまだクッキーをほおばっていたが、私は近くのロッカーへと歩いていく。
 9年前の日付になっている資料を手に取ってみると、この村の一人一人の情報が書かれている表が一枚一枚ファイリングされていた。一人一人の住所や生年月日など、様々な個人情報が書かれていたが、一体、何のために彼女がここへ通い調べていたのかは全く分からなかった。

 9年という月日があると、死んでいる人も多く。その中には若い人も少なくない。自分もこの中の一つに入ってしまうのだろうかと思いながら、ページをめくっていく。祖母の名前もあったが、まさかこれ目当てに往復することはないだろう。
 全部ざっと目を通してみたが、特におかしなところもなく、結局、めぼしいものは何一つとして出てこなかった。

 ため息をついた私は、ファイルをロッカーの中へとしまう、が、そのとき、ヒラリと小さな紙切れが落ちた。どうせゴミだろうと思いながらも拾ってみる。
 メモの切れ端だろうか、紙に書かれていた文字を見たとき、私は流石に驚いた。

『恵、荒神、期間』

 走り書きだが、これは間違いなく、西園寺冴子の字であった。急いで私は他のファイルにも挟まっていないか確認してみるが、どうやら、これしかない。
 彼女のメッセージだろうか、それとも、ただ何かの拍子に偶然はさまっただけだろうか。

「彼女の、意思は引き継げそうかね?」

 返ってきた中島がそういう。私は、正面にいる小太りの男に対して、うまく声が出せなかったが、代わりに「わかんない」とココロが答えてくれた。その言葉にはははっ、と笑う中島。
 メモの内容も意味の分からないことであり、これ以上ここにいる意味もないだろう。
 そう思った私は、持っていた手帳の間にメモを挟むと、中島に不愛想にお辞儀をして、この場を立ち去ろうとしたのだが、後ろから手を掴まれる。

「ちゃんとお礼しなくちゃだめだよ、ミライ!」

 ココロにそう言われて、私はもう一度中島に向き直る。無意識にギュッとココロの手を握っていた。

「今日は、ありがとうございました」
「可愛いお嬢さんたちの訪問は嬉しい限りだよ、またおいで」

 にこやかな中島に見送られながら、村役所を出た私たちは田んぼの広がる道を歩いていく。結局足がかりになりそうなものもなかったので、これから先、何をすればいいのかわからなくなってしまった。
 もうさっさと家に帰って寝てしまおうかとも考えたが、さすがにそういうわけにはいかない。

「ねえ、ミライ」
「……何?」
「これから、私の家に行こうよ」

 そんなココロの提案に対し、いつもならば、絶対に良いとか言わないが、今日は何度か助けてもらったし、これからやることもなくなってしまったので、「わかりました」と了承する。
 やった、と小さくガッツポーズを作ったココロは私の手を取って駆けだす。私は戸惑いながらも、しっかりと握られた手を見て、なぜだか少し嬉しく思ったのであった。


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