異世界の村で始める獣人とのハーレム生活
第4話森の中の遺跡と馬 前編
翌朝、まだ自分の家が空き家に近いレベルだったので、ルチリアの家に泊めてもらい一晩を過ごした俺は、一人静かな朝を満喫していた。
「流石森の中、マイナスイオンたっぷりだ」
果たしてこの世界にマイナスイオンという概念があるのかは分からないが、清々しい朝を迎えることができた。
「朝早いんですね、カエデ君」
一人マイナスイオンを満喫していると、後ろから声をかけられた。どうやらルチリアも起きて来たらしい。
「昔から早起きは習慣だったからさ、その癖が今でも抜けてないんだよ」
「実は私もそうなの。何か似ているね」
「そうか?」
早起きが得意な人はいくらでもいるし、そこまでは思わなかった。って、人ではないか。
「そういえば今日から何かするのか?」
「早速だけどカエデ君に見せたい物があるから、そこに行くのと、修行くらいかな」
「修行って、昨日言ってたやつか?」
「そう。折角協力してもらうんだから、覚えてもらわないとね。槍の使い方」
「槍か、何か使いにくいイメージがあるんだけど」
「そうでもないわよ。鍛錬さえ積み上げれば、きっと使いこなせるはず」
「そういうものなのか?」
「そういうものなの。さて、そろそろ皆起きてくるから家に戻ろうか」
「そうだな」
ルチリアついて行き家へと戻る。ごく普通にやっえいるけど、これって結構あれだよな。少しの間だけだとしても、同じ屋根の下で暮らすのだから、何かしらのフラグが……。
(って、何考えているんだ俺は)
◼︎◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
朝食を終えた後、先程言っていた見せたい物がある場所へと向かうとルチリアが言ったので、俺はついて行くことに。昨日と同じように森の中を歩いているわけだけど、一体どこへ向かうのだろうか?
「もうかなり歩いているけど、まだ着かないのか?」
「もう少しだから、ほらあそこ」
 かれこれ移動すること約三十分。深い森の中にそれはあった。
「これは……遺跡?」
「私達も最近発見したから詳しくは分からないんだけど、少し調べた限りでは古い建物という訳ではないらしいの」
「つまり最近できた可能性があるって事か?」
「簡単に言えばそういう事。だから私達はこう考えているの。この遺跡みたいな建物と、魔物が関係あるんじゃないかって」
「なるほどな。つまりここを調べれば」
「何かを掴めるかもしれないってこと」
見た目としてはかなり古ぼけた建物のようだが、一体中にどんな物が待っているのだろうか? 少しだけワクワクしてきた。
「少し入ってみる?」
そんな俺を見たルチリアが、そんな言葉をかけてくれる。
「大丈夫なのか?」
「私が守ってあげるから大丈夫よ。それに、何かあったらすぐ引き返すから」
「何かあったらだと、遅い気もするけど、物は試しに入ってみるか」
「そうと決まれば行くよ」
「あ、おい先に行くなよ」
お先にと言わんばかりに走っていく。俺はそれを慌てて追うのであった。
(もしかして俺より、ルチリアの方がワクワクしているんじゃないのか?)
◼︎◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
中に入るとすぐに階段があり、そこを降りて行くと真っ直ぐに伸びた通路に出た。どうやらこの遺跡は、地下へと降りて行くと仕組みになっているらしい。
「明かりがないと暗いな」
「こんな事もあろうかと、松明用意しておいたんだけど使う?」
いつの間に用意していたのか、ルチリアが松明を一つ俺に渡してくる。用意していたって、元から遺跡に入る気満々だったのかよ。
「思った以上に広いな」
「何か色々臭うけど、誰かいるのかな」
「悪い、俺が屁をこいた」
「ちょっとやめてよ」
流石は猫。匂いには敏感だ。それは犬か。
「冗談はさておき、これ一度進んだら戻れなさそうだな」
「何か目印とかほしいかもね」
「見た目は一直線に見えるけど、奥に何があるか分からないからな」
慎重に一歩ずつ歩いていく。光が松明だけの為か、歩きづらい。
「そういえば昨日も思ったんだけど、あの槍みたいなやつ普段はどこにしまっているんだ?」
「あの槍は折り畳み式になっているから、今は衣服の中に入ってるの」
「折り畳み式の槍って、槍の先端とか危なくないか? 衣服の中に入ってるなら尚更」
「大丈夫。そういうのは気をつけているから」
「ふうん」
ちなみにルチリアの服は、ワンピースみたいなものの服だ。そのどこに、どうやって隠しているのか謎だ。
「ちょっと待ってカエデ君」
だいぶ進んだ所で、突然ルチリアが足を止めた。
「どうかしたか?」
「誰かいる」
「誰かって誰が?」
「分からない。分からないけど、気配は感じるの」
「気配?」
試しに神経を研ぎ澄ましていると、微かだけど人の気配を感じた。一体誰がこんな遺跡の中に……。
「カエデ君、危ない!」
「え?」
ルチリアの声がしたかと思うと、そのまま体が押し倒された。どうやらルチリアが間一髪の所で庇ってくれたらしい。
「今のは弓矢? 何でこんなのが……」
「不法侵入者は抹殺、それが私の役目」
暗闇の方から声が聞こえる。姿は見えないが、どうやら俺達の命を狙っているらしい。
「不法侵入? ここはあなたの所有物なの?」
「そうではない。これはあの方のもの。私の物じゃない」
「あの方?」
何か嫌な予感がする。今俺は、入ってはいけない領域に足を踏み入れたような気がした。
「答える必要はない。あなた達はここで死んでもらうから」
声の主が暗闇から姿を現す。その正体は、弓矢を構えた……。
「ぶっ」
体が馬になっている女の子だった。そのシュールな姿に笑いをこらえられなくなってしまう。
(け、ケンタウロスか、何かか)
「流石森の中、マイナスイオンたっぷりだ」
果たしてこの世界にマイナスイオンという概念があるのかは分からないが、清々しい朝を迎えることができた。
「朝早いんですね、カエデ君」
一人マイナスイオンを満喫していると、後ろから声をかけられた。どうやらルチリアも起きて来たらしい。
「昔から早起きは習慣だったからさ、その癖が今でも抜けてないんだよ」
「実は私もそうなの。何か似ているね」
「そうか?」
早起きが得意な人はいくらでもいるし、そこまでは思わなかった。って、人ではないか。
「そういえば今日から何かするのか?」
「早速だけどカエデ君に見せたい物があるから、そこに行くのと、修行くらいかな」
「修行って、昨日言ってたやつか?」
「そう。折角協力してもらうんだから、覚えてもらわないとね。槍の使い方」
「槍か、何か使いにくいイメージがあるんだけど」
「そうでもないわよ。鍛錬さえ積み上げれば、きっと使いこなせるはず」
「そういうものなのか?」
「そういうものなの。さて、そろそろ皆起きてくるから家に戻ろうか」
「そうだな」
ルチリアついて行き家へと戻る。ごく普通にやっえいるけど、これって結構あれだよな。少しの間だけだとしても、同じ屋根の下で暮らすのだから、何かしらのフラグが……。
(って、何考えているんだ俺は)
◼︎◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
朝食を終えた後、先程言っていた見せたい物がある場所へと向かうとルチリアが言ったので、俺はついて行くことに。昨日と同じように森の中を歩いているわけだけど、一体どこへ向かうのだろうか?
「もうかなり歩いているけど、まだ着かないのか?」
「もう少しだから、ほらあそこ」
 かれこれ移動すること約三十分。深い森の中にそれはあった。
「これは……遺跡?」
「私達も最近発見したから詳しくは分からないんだけど、少し調べた限りでは古い建物という訳ではないらしいの」
「つまり最近できた可能性があるって事か?」
「簡単に言えばそういう事。だから私達はこう考えているの。この遺跡みたいな建物と、魔物が関係あるんじゃないかって」
「なるほどな。つまりここを調べれば」
「何かを掴めるかもしれないってこと」
見た目としてはかなり古ぼけた建物のようだが、一体中にどんな物が待っているのだろうか? 少しだけワクワクしてきた。
「少し入ってみる?」
そんな俺を見たルチリアが、そんな言葉をかけてくれる。
「大丈夫なのか?」
「私が守ってあげるから大丈夫よ。それに、何かあったらすぐ引き返すから」
「何かあったらだと、遅い気もするけど、物は試しに入ってみるか」
「そうと決まれば行くよ」
「あ、おい先に行くなよ」
お先にと言わんばかりに走っていく。俺はそれを慌てて追うのであった。
(もしかして俺より、ルチリアの方がワクワクしているんじゃないのか?)
◼︎◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
中に入るとすぐに階段があり、そこを降りて行くと真っ直ぐに伸びた通路に出た。どうやらこの遺跡は、地下へと降りて行くと仕組みになっているらしい。
「明かりがないと暗いな」
「こんな事もあろうかと、松明用意しておいたんだけど使う?」
いつの間に用意していたのか、ルチリアが松明を一つ俺に渡してくる。用意していたって、元から遺跡に入る気満々だったのかよ。
「思った以上に広いな」
「何か色々臭うけど、誰かいるのかな」
「悪い、俺が屁をこいた」
「ちょっとやめてよ」
流石は猫。匂いには敏感だ。それは犬か。
「冗談はさておき、これ一度進んだら戻れなさそうだな」
「何か目印とかほしいかもね」
「見た目は一直線に見えるけど、奥に何があるか分からないからな」
慎重に一歩ずつ歩いていく。光が松明だけの為か、歩きづらい。
「そういえば昨日も思ったんだけど、あの槍みたいなやつ普段はどこにしまっているんだ?」
「あの槍は折り畳み式になっているから、今は衣服の中に入ってるの」
「折り畳み式の槍って、槍の先端とか危なくないか? 衣服の中に入ってるなら尚更」
「大丈夫。そういうのは気をつけているから」
「ふうん」
ちなみにルチリアの服は、ワンピースみたいなものの服だ。そのどこに、どうやって隠しているのか謎だ。
「ちょっと待ってカエデ君」
だいぶ進んだ所で、突然ルチリアが足を止めた。
「どうかしたか?」
「誰かいる」
「誰かって誰が?」
「分からない。分からないけど、気配は感じるの」
「気配?」
試しに神経を研ぎ澄ましていると、微かだけど人の気配を感じた。一体誰がこんな遺跡の中に……。
「カエデ君、危ない!」
「え?」
ルチリアの声がしたかと思うと、そのまま体が押し倒された。どうやらルチリアが間一髪の所で庇ってくれたらしい。
「今のは弓矢? 何でこんなのが……」
「不法侵入者は抹殺、それが私の役目」
暗闇の方から声が聞こえる。姿は見えないが、どうやら俺達の命を狙っているらしい。
「不法侵入? ここはあなたの所有物なの?」
「そうではない。これはあの方のもの。私の物じゃない」
「あの方?」
何か嫌な予感がする。今俺は、入ってはいけない領域に足を踏み入れたような気がした。
「答える必要はない。あなた達はここで死んでもらうから」
声の主が暗闇から姿を現す。その正体は、弓矢を構えた……。
「ぶっ」
体が馬になっている女の子だった。そのシュールな姿に笑いをこらえられなくなってしまう。
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