魔法少女はロジカルでマジカルに
サイコロの行方
とは言うもの―――
「・・・・・・あの人。戦いに来ただけなんだ」とは言うもののである。
当然ながらそれで終わったわけではない。
最強の二つ名は伊達ではなく、破壊の限りを尽くして帰っていた。
まるで存在が怪獣映画みたいな人だ。
もっとも、今の現状で、そういう感想を呑気に思い浮かべている場合ではない。
虚空の空を走る列車の後方は無。虚空が広がって見えている。
今の今まで、列車、列車と言葉を使ってこの乗り物を表現してきた僕ではあるが、この列車は通常の列車ではない。
今更ではあり、また、当たり前の話であるのが
僕らのいる客室は一両だけの豪華編成。後方の車両は物資運搬専門の貨物室が連なっていたはずだ。
だが、それら後方の車両は播代浪の登場と同時に破壊され、虚空の空間に放り出されていた。
〈日本〉と〈ニホン〉の輸入輸出の物流を賄っている列車でもあったのだ。
その被害損額は、片道分とは言え、億単位の金額が動くわけなのだが・・・・・・
果たして、一個人である播代浪に払えるものなのだろうか?
最も治外法権的なサムシングが彼にあっても、僕は驚きはしないだろう。
ともかく、僕ら以外の乗客は乗っていなく、乗務員や運転者は前方に待機しているわけで、人的被害がほぼ0と言うのは奇跡に近い。
もしも、仮に戦いのフィールドは、この列車でなかったとしたら?
薄ら寒いものが背後を走り抜けていく。
しかし、まぁ・・・・・・
『はぼ0』は、あくまで『ほぼ』でしかなく―――
問題は人的被害は受けた約1名である。
天堂任のダメージは体の深くまで刻み込まれているみたいだ。
あの戦いの後、1時間―――いや、2時間近くになるか。そのくらいの時間が経過しても天堂任が目が覚める様子はない。
目を覚ましたとしても、彼が戦力として復帰するまでの時間は見当がつかない。
つまり―――
無効化されている。
もしかしたら、それこそが、播代浪の目的
しいては、背後にいるであろう尾形真理の目的だったのでは?
そう考えるの深読みし過ぎと言われるだろうか?
権力としては、元〈ニホン〉内閣総理大臣。旧最高責任者であり、現最高責任者である尾形真理の父親でもある。
戦力としては最強である。
ついさっき『最強』の二つ名を持つ播代浪に負けたわけだが―――
魔法を重視する世界において、フィジカルモンスターに腕力勝負で負けたからと言って、最強の座から落とされるわけでもあるまい。
『最も強い』と書いて『最強』なわけだが、その『最強』は何種類あるのだろうか?
何を持って『最強』とするのか?その定義の中において『最強』は1つのみだろう。
しかし、現実では、その定義が複数あるのだから仕方あるまい。
例えば、格闘技が『最強』の人間がいれば、他のジャンルの『最強』
将棋が『最強』の人間もいる・・・・・・
おっと、話が脱線したみたいだ。
あれ?なんの話だったかな?
兎に角、天堂任という切り札は無効化されたわけだ。
しかしながら、よくよく考えてみれば、魔法というジャンルにおいて、天堂任は元『最強』という肩書きになってしまうのだろう。
なぜならば、現『最強』の肩書きを持っているのは、他ならぬ尾形真理なのだから・・・・・・。
いやいやいや。
だからではないか?
この世界において『最強』の存在となった尾形真理が警戒する相手
それはリベンジャーと化した元『最強』である父親。
尾形真理は―――真理は、自身の父親を恐れている?
うむ・・・・・・
「神はサイコロを振らない」というアインシュタインの言葉であり
この空間とも無関係な言葉ではない。
だから、連想したのだろう。
兎にも角にも―――
『賽は投げられた』
前方、列車が走るレールの先。
光が、終着地点が、見えてきた。
「・・・・・・あの人。戦いに来ただけなんだ」とは言うもののである。
当然ながらそれで終わったわけではない。
最強の二つ名は伊達ではなく、破壊の限りを尽くして帰っていた。
まるで存在が怪獣映画みたいな人だ。
もっとも、今の現状で、そういう感想を呑気に思い浮かべている場合ではない。
虚空の空を走る列車の後方は無。虚空が広がって見えている。
今の今まで、列車、列車と言葉を使ってこの乗り物を表現してきた僕ではあるが、この列車は通常の列車ではない。
今更ではあり、また、当たり前の話であるのが
僕らのいる客室は一両だけの豪華編成。後方の車両は物資運搬専門の貨物室が連なっていたはずだ。
だが、それら後方の車両は播代浪の登場と同時に破壊され、虚空の空間に放り出されていた。
〈日本〉と〈ニホン〉の輸入輸出の物流を賄っている列車でもあったのだ。
その被害損額は、片道分とは言え、億単位の金額が動くわけなのだが・・・・・・
果たして、一個人である播代浪に払えるものなのだろうか?
最も治外法権的なサムシングが彼にあっても、僕は驚きはしないだろう。
ともかく、僕ら以外の乗客は乗っていなく、乗務員や運転者は前方に待機しているわけで、人的被害がほぼ0と言うのは奇跡に近い。
もしも、仮に戦いのフィールドは、この列車でなかったとしたら?
薄ら寒いものが背後を走り抜けていく。
しかし、まぁ・・・・・・
『はぼ0』は、あくまで『ほぼ』でしかなく―――
問題は人的被害は受けた約1名である。
天堂任のダメージは体の深くまで刻み込まれているみたいだ。
あの戦いの後、1時間―――いや、2時間近くになるか。そのくらいの時間が経過しても天堂任が目が覚める様子はない。
目を覚ましたとしても、彼が戦力として復帰するまでの時間は見当がつかない。
つまり―――
無効化されている。
もしかしたら、それこそが、播代浪の目的
しいては、背後にいるであろう尾形真理の目的だったのでは?
そう考えるの深読みし過ぎと言われるだろうか?
権力としては、元〈ニホン〉内閣総理大臣。旧最高責任者であり、現最高責任者である尾形真理の父親でもある。
戦力としては最強である。
ついさっき『最強』の二つ名を持つ播代浪に負けたわけだが―――
魔法を重視する世界において、フィジカルモンスターに腕力勝負で負けたからと言って、最強の座から落とされるわけでもあるまい。
『最も強い』と書いて『最強』なわけだが、その『最強』は何種類あるのだろうか?
何を持って『最強』とするのか?その定義の中において『最強』は1つのみだろう。
しかし、現実では、その定義が複数あるのだから仕方あるまい。
例えば、格闘技が『最強』の人間がいれば、他のジャンルの『最強』
将棋が『最強』の人間もいる・・・・・・
おっと、話が脱線したみたいだ。
あれ?なんの話だったかな?
兎に角、天堂任という切り札は無効化されたわけだ。
しかしながら、よくよく考えてみれば、魔法というジャンルにおいて、天堂任は元『最強』という肩書きになってしまうのだろう。
なぜならば、現『最強』の肩書きを持っているのは、他ならぬ尾形真理なのだから・・・・・・。
いやいやいや。
だからではないか?
この世界において『最強』の存在となった尾形真理が警戒する相手
それはリベンジャーと化した元『最強』である父親。
尾形真理は―――真理は、自身の父親を恐れている?
うむ・・・・・・
「神はサイコロを振らない」というアインシュタインの言葉であり
この空間とも無関係な言葉ではない。
だから、連想したのだろう。
兎にも角にも―――
『賽は投げられた』
前方、列車が走るレールの先。
光が、終着地点が、見えてきた。
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