魔法少女はロジカルでマジカルに
ロマンスは放課後に
1時限目が終わり、最初の休み時間。
転校生である尾形真理は、クラスメイトから質問攻めにあっていた。
だが、彼女はクラスメイト達を適当にあしらい、席を立った。
僕はそんな様子を、ただ眺めていただけだが、彼女のお拾いは僕に向かってくるものだった。
それに気がついた時には、彼女は僕の目の前。
「えっと、僕に何か?」
「私、転校生なの」
はぁ、と生返事を返すと、彼女は苛立ちを隠さない表情になる。
「校内の案内を頼まれてくれないかしら?」
「それは、昼休みや放課後やるものなんじゃないの?休み時間10分しか時間ないわけだし、そういうのって女子同士のほうが、何かと都合が良いものだと思うのだけど?」
「・・・・・・」
彼女は仁王立ちで睨みつけてくる。
「そう、だったら放課後に案内を頼みますわ」
「う、うん」
彼女の迫力に思わず頷いてしまった。
それに満足したのか、彼女は颯爽と自分の席へ帰って行った。
クラスメイトからは無責任な言葉が飛ぶ。
『彼女、朝の告白を本気にしてるの?』
『それだと、あの態度はOKって意味かしら?情熱的なのね』
『あの態度は上下関係を示そうとしたんじゃないの』
『類くん、彼女の奴隷ってこと?それはそれで・・・・・・』
本当に無責任だ。
こうして僕は、放課後まで胃が締め付けられような感覚で過ごすはめになってしまった。
そうして、時は過ぎて放課後。
僕は授業中にある作戦を考えていた。それは忘れたフリをして帰ろうというシンプルなもの。
下校に向かう生徒に紛れてしまえば大丈夫だ。
転校生の彼女は僕の顔を完璧に覚えてはいないだろう。
もし、捕まっても他人のふりで逃げきれるは・・・・・・。
「さて、行きましょうか。天王寺類君」
「はい」
スタートダッシュに失敗した。そして、フルネームまで把握されていた。
わざわざ、フルネームで呼んだのは『逃げても良いけど、自宅を探して押しかける』という意味なのだろう。 流石に、それ、以上逃げおおせる自身はない。
こうして、アッサリと捕獲された僕は、学校を案内することになった。
う~ん。しかし、この感覚はなんだろう?
ぶっちゃけ、美人の転校生に学校案内を申し込まれて、こうも自分が嫌がってるのはおかしい。
何というか、虫の知らせ? 嫌な予感がしてるってやつだ。
俺の第六感がビンビンに反応してわけで・・・・・・。
まぁ良いや。感はただの感だ。実際、何かのトラブルも起こらず、順調に学校案内は進んでいる。
そんな油断があったのだ。
気がつくと、僕は胸ぐらを掴まれ、そのまま壁に押し付けられた。
場所は選択科目などに使われる棟。放課後に立ち入る生徒はほとんどいない。
彼女は何をするつもりなのか?それは次の瞬間に理解した。
勢いよく、僕の唇に自分の唇を合わせてきた。
つまりは口づけだった。
転校生である尾形真理は、クラスメイトから質問攻めにあっていた。
だが、彼女はクラスメイト達を適当にあしらい、席を立った。
僕はそんな様子を、ただ眺めていただけだが、彼女のお拾いは僕に向かってくるものだった。
それに気がついた時には、彼女は僕の目の前。
「えっと、僕に何か?」
「私、転校生なの」
はぁ、と生返事を返すと、彼女は苛立ちを隠さない表情になる。
「校内の案内を頼まれてくれないかしら?」
「それは、昼休みや放課後やるものなんじゃないの?休み時間10分しか時間ないわけだし、そういうのって女子同士のほうが、何かと都合が良いものだと思うのだけど?」
「・・・・・・」
彼女は仁王立ちで睨みつけてくる。
「そう、だったら放課後に案内を頼みますわ」
「う、うん」
彼女の迫力に思わず頷いてしまった。
それに満足したのか、彼女は颯爽と自分の席へ帰って行った。
クラスメイトからは無責任な言葉が飛ぶ。
『彼女、朝の告白を本気にしてるの?』
『それだと、あの態度はOKって意味かしら?情熱的なのね』
『あの態度は上下関係を示そうとしたんじゃないの』
『類くん、彼女の奴隷ってこと?それはそれで・・・・・・』
本当に無責任だ。
こうして僕は、放課後まで胃が締め付けられような感覚で過ごすはめになってしまった。
そうして、時は過ぎて放課後。
僕は授業中にある作戦を考えていた。それは忘れたフリをして帰ろうというシンプルなもの。
下校に向かう生徒に紛れてしまえば大丈夫だ。
転校生の彼女は僕の顔を完璧に覚えてはいないだろう。
もし、捕まっても他人のふりで逃げきれるは・・・・・・。
「さて、行きましょうか。天王寺類君」
「はい」
スタートダッシュに失敗した。そして、フルネームまで把握されていた。
わざわざ、フルネームで呼んだのは『逃げても良いけど、自宅を探して押しかける』という意味なのだろう。 流石に、それ、以上逃げおおせる自身はない。
こうして、アッサリと捕獲された僕は、学校を案内することになった。
う~ん。しかし、この感覚はなんだろう?
ぶっちゃけ、美人の転校生に学校案内を申し込まれて、こうも自分が嫌がってるのはおかしい。
何というか、虫の知らせ? 嫌な予感がしてるってやつだ。
俺の第六感がビンビンに反応してわけで・・・・・・。
まぁ良いや。感はただの感だ。実際、何かのトラブルも起こらず、順調に学校案内は進んでいる。
そんな油断があったのだ。
気がつくと、僕は胸ぐらを掴まれ、そのまま壁に押し付けられた。
場所は選択科目などに使われる棟。放課後に立ち入る生徒はほとんどいない。
彼女は何をするつもりなのか?それは次の瞬間に理解した。
勢いよく、僕の唇に自分の唇を合わせてきた。
つまりは口づけだった。
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