二次元美少女と恋をしたいっ!←そんなことさせないですよ?

ハタケシロ

第20話 デート♡

「は?デート?なんで?」

なんで桃たちとデートしなくちゃいけねーんだ?

「いいですか?これは私たちの好意なんですよ?決して私たちがしたいからじゃないんですからね」

そんな前振りを言いつつ、理由を述べ始める桃。
ちょっとツンが入ってて可愛と思ったじゃねーか。

「陽向くんは、ほんとに危ない状況なんですよ?もう、犯罪者予備軍の仲間入りしてるんですよ?」

「俺が犯罪者予備軍だと……嘘だッ!!」

「事実です!ですから、これ以上犯罪を犯す前に私たちがデートして、陽向くんにあぁ、3次元の女の子はいいなぁと思わせて、陽向くんを調きょ、矯正するためにデートをします!」

「くそっ!いろいろツッコミどころがありすぎて、逆になんも言えねぇ!!」

つーか、この感じも前にあったな。
あの時は桃と二人だけでデートしたんだったな。
ワンピ〇ス展デート。
あの時は全然3次元の女の子とデートいいなぁなんて思わなかったけど、大丈夫なのか?

「というわけで明日、デートを決行します!いいですね?陽向くん!」

「すまん。明日はよて」

「いいですよ!!」

「賛成」

「おい!なんでお前らが答える!?」

「ん?瀬尾、なんか予定でもあんの?冠婚葬祭以外の予定があるんだったら私が潰すけど?」

「脅迫じゃねーか、それ」

柏木ににこやかな顔で言われると、怖い以外のなにものでもないよね!

「つか、勉強は!」

「だから、勉強よりも陽向くんの方が今は大事なんですよ!それに、私は勉学のほうは多少できますし」

「私も平均点以上はとれるかと……」

「私は新しく買ったスニーカーを早く履いてみたい」

たしかに、柏木以外の二人は勉強が出来そうだ。
つか、柏木。それただの自分の欲求だろ。

「それに、明日から三連休なんですし、二つの意味での勉強は明後日でも大丈夫だと思いますけど」

「はぁ、分かった。行こう」

「けっこう早く折れましたね」

「断る理由も見つけられないし、それに暇だし」

ただ、悔やまれるのが撮りためてたアニメを見れないことくらいか……。うん?明日暇じゃないじゃん!これを桃に言っ

「アニメorラノベ類は後日見てくださいね」

たところでなにも変わるわけないよな。

「では、明日10時にチョ〇パーの大きなポスターが貼ってある、お店の前で集合しましょう!!」

こうして、勉強会について話し合うために集まった今日の部活は、何故かデートをするということになって終わった。なにこれ?



【友人部女子の部屋】

明日ってどんな下着穿いていけばいいのかな? 既読2

霧咲さん。陽向くんにどこまで望んでるんですか?既読2

黒。それかノーパン  既読2

ノーパン……考えもしませんでした! 既読2

柏木さん!答えなくていいですよ! 既読2

それと、霧咲さん!せめて下着は穿いて着てくださいね? 既読2

じゃあ服は着なくていいってこと? 既読2

なるほど…篠原は変態だったんだな( ̄∀ ̄) 既読2

すいません…言葉足らずでした… 既読2

ところで、明日はどうします? 既読2

予定? 既読2

はい。どこに行きたいかなど希望があれば 既読2

私は陽向さんが行きたいところに 既読2

私もそれで 既読2

陽向くんに任せると、たぶんですが、ろくな所に行きませんよ? 既読2

でも篠原もワンピ〇スにしか行かなかったって聞いたよ? 既読2

うっ…… 既読2

やはりここは陽向さんに任せましょう! 既読2

そうですね……誘ったのは私たちですが、そうしましょう 既読2

賛成 既読2

陽向さん。どこに連れて行ってくれるんですかね!? 既読2

アニメショップではないでしょうか? 既読2

いいね、それ 既読2

昼はアニメショップ、夜はホテル…ですかね??

あれれ!?皆さん!?

あれ?



【篠原桃】

明日のデートプラン考えといて下さい! 既読

それと、霧咲さんが暴走しないように一挙手一投足、言動、行動には注意して下さいね! 既読

それではおやすみなさい 既読


……

いやなんで

と返信したが、既読がつかなかった。

あのヤロー!!

つか、なんで誘われた?強制的に行くデートのプランを俺が考えなきゃ行かねーんだよ。そこは桃を含めた3人で考えろよ。

まぁ、アニメショップにとりま、行けばいいだろう。あとは霧咲に刺激を与えないように注意してれば完璧だな。

さてと、かったるた3次元の女の子とのデートの前に、二次元美少女かのじょたちとデートでもしますかね!

ハハハ!!今夜は二次元美少女かのじょたちが寝かせてくれそうにないなっ!!



愛情♪友情♪まとめて発動♪……♪♪♪

耳に心地よい音色が届く。ロリ声の声優さんが歌っているキャラソンだ。

2次元の小学生…んん。6~12歳くらいの年齢の2次元の女児キャラクターってめちゃくちゃ可愛いよな!!ぬいぐるみを愛おしそうに抱く姿とか、おへそをチラリとだして、むにゃむにゃと言いながら寝てる姿とか!!

おっとこんなことを考えてたら桃に通報されそうだな。ここにいなくてよかったー。

なんてことを思いつつ、俺はスマホのアラームを止め、時間を確認する。



午前10時


おや?おかしいな?スマホが壊れたか?
待ち合わせ場所に居なければならない時間をこのポンコツスマホは表示しているぞ?

『あっ、やっと出ましたね?』

なぜか、スマホから声が聞こえてきた。

『応答が無いんですけど、陽向くん?起きてますか?』

桃の声みたいな声が聞こえるな。

『もしもし?陽向くん?』

なんか、心配そうな声ををだしてるし、返事くらいするか。

「中学生は最高」

『……。まさか、一言めがその言葉とは思いませんでしたよ』

何を言ってるんだ?ちゃんとお早うございますって言ったのに。

『もしかして、陽向くん寝ぼけてますね?』

「んにぁ?」

『ちょっと可愛いじゃないですか……!。今、電話しているんですよ?分かりますか?』

「へ?電話?」

スマホの画面を確認してみる。
たしかに、通話中となっていた。ちなみに、スピーカーもonになっていた。

んーと。あれか?
アラームだと思ったけど、これ、着信だったのか。
だから、声が聞こえるわけだ。桃のこえが。


ふぅ……


「すまん。今起きた」

言い訳はしない。男だからなっ!
素直に謝罪。これが怒らせないようにするコツだ。

『やっぱりそうなんですね。もう、心配したんですからね?』

「なんで?」

『事故にあったのではとか、小学生をストーキングしてるところを制服を着たお兄さんに見られて捕まったんじゃないかとか、いろいろ心配てたんですよ?』

「俺はストーキングするなら中学生しかしないぞ?」

『はぁ、陽向くんらしいですね。警察に電話するのは今は我慢しますので早く来てくださいね。二人共いえ、私も待っているので』

「悪い。すぐに行くから」

通話終了ボタンをタッチして、通話を終了させる。

……やっちまった。普通に寝坊した。
いや、仕方ないよね?
二次元美少女かのじょたちが寝かせてくれなかったんだからさ。


人間というのは不思議なもので、遅刻が完全に決まったとわかった瞬間からなぜか冷静に、落ち着いて物事をこなすことができる。今の俺がその状態だ。いたって冷静に落ち着いて準備をしている。

つかもう、遅刻してるしこのままバックれてもいんじゃね?

いや、待て俺。それは人としてダメだろう。どんな形であれ、約束はしたんだ。遅刻してるとはいえ約束は守らないと。

……それに、バックれたらどんな報復が待ってるか分からねーからな。

ボタンを留める指が震えて、ボタンをうまく留めれないのは仕方ないだろう。それに、徐々に準備するスピードが上がってるのも気のせいだろう。

……決して怖いわけじゃないからな!



「おっ、やっと来たか。瀬尾」

「すまん。待たせた」

「心配しましたよ!陽向さん!」

「悪いな。心配かけて」

「もう、ほんとに心配してたんですからね?」

「悪い、悪い。つか、心配してたんなら電話で俺を犯罪者にしようとすんな」

「それはいつも陽向くんがそういう言動と行動をしてるのがいけないんですよ!」

待ち合わせ時間の10時はとっくに過ぎていて、俺が待ちあわせ場所である、チョッ〇ーの大きなポスターの貼ってある店の前に着いたのは1時間を過ぎた頃だった。

怒られるのを覚悟で待ちあわせ場所に来たのだが、皆、怒りもせず、怒るどころか心配をしてくれた。

ほんとに申し訳ないと思った。次、こんな機会があったら遅刻しないように努力はしよう。



「で、どうする?」

一応、この後の予定を聞いてみる。

「そうですね……。陽向くんに任せますよ。昨日言った通り」

「私も陽向さんに付いて来ます!……一生」

「瀬尾に任した」

桃が昨日頼んできたとおり、やっぱり俺がこの強制デートのプランを考えて、なおかつ実行しなければならないらしい。

「そうだな…じゃあとりあえず飯でも食うか?」

時間は11時を過ぎたぐらいだ。店を探したり、注文を待ってたりしてる時間を考えればちょうどいいだろう。

「そうですね。いいと思いますよ。ていうか、陽向くんに任せているので、陽向くんの好きなようにしてください」

「そうですよ!一々私たちに了承を得なくてもいいと思いますよ」

「そうだぞ瀬尾」

そうなのか?
嫌だったりしたらやだなーと思って聞いたんだけど。まっいっか。とりあえず3人の了承も得たことだし飯でも食いに行こう。

「じゃあ?何がいい?こればかりは好みがあるから聞いておきたいんだけど。桃は何が食べたい?」

「そうですね…カルボナーラでしょうか」

カルボナーラか。ようはあれだろ?スパゲッティだろ?さすがお嬢さま。上品だぜ!

「霧咲は?」

「はい!私は陽向さーー」

「柏木!お前は何が食べたい!?」

流石だぜ、霧咲。いきなりぶち込んでくるとは。
すぐさま柏木にふって回避する俺も流石だけどな。てへっ。

「陽向さん!酷いですよ!?最後まで聞かないなんて!」

「最後まで聞きたくねぇんだよぉおお!!」

「なんでですか!私は陽向さんが頼んだ物と同じものを頼みます!と、今考えて言おうとしたんですよ!?」

「今考えたって言ったよな!?」

「そ、そんなわけじゃないでしゅか!さっき考えてたことです!!ほんとに陽向さんが頼んだ物と同じものでいいですよ!」

「別に同じものでなくてもいいとは思うけどな」

ていうかな目がものすんごく泳いでたぞ霧咲よ。

「んん。改めて、柏木は何が食べたい?」

「私は…そうだな。パフェ…かな」

「パフェか。意外だな。甘いもの好きなのか?」

「わりと。てかなに?意外って」

「いや、甘いものとか好きじゃないんだろうなーって勝手に思ってたからさ」

「ふっ、私は甘党だぞ?」

甘いものが嫌いな女の子はそうそういないってことか。まぁ、俺も甘いものは好きだけど。

「んじゃどうすっかなー?ファミレスでいいか?」

カルボナーラに、パフェにあと、俺が食いたいものがありそうな所と言ったらファミレスが妥当だろ。リーズナブルだし。


三者三様に返答をもらったあと、ファミレスを探しに歩き出した。この時、気づいたことがある。周りの視線がめちゃくちゃ集まってることに。

まぁ、金髪に、茶髪に、黒髪に、それぞれ3次元の美少女がいたら注目されるのは普通だよな。

俺がキモくてなんであんな男に美少女たちが集まってるの?とか思われていないと信じよう。

「ふふっ。注目されてますね。陽向くん」

「いやな注目のされ方だ」

「3人もの女子をはべらせてんだからな」

「3次元のな」

「相変わらずですね」

たわいもない会話をしながらファミレスを目指す。

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コメント

  • あいす/Aisu

    ついたのが1時で今は11時過ぎたあたり❓

    3
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