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些稚絃羽

あの列車に乗って

あの列車に乗って
キミの元へ  キミの元へ
近付く勇気だけが  まだ少し足りない

幼かった僕ら  離ればなれも怖くなくて
ただ好きって気持ちだけで  前に進めた
同じフレームに収まった  並んだ笑顔を見れば
いつだって隣に居るように感じた

あの列車に乗って
キミの元へ  キミの元へ
必ず行くと決めた  あの日の僕は居ない

守れるかどうかの不確定な約束をして
それでも守りたいって  がむしゃらだった
「守れる男」になるからって  言葉に出して告げる度
機械越しに  待ってるって言ってくれた

あの列車に乗って
キミの元へ  キミの元へ
もう少しで行くと決めて  時間だけが過ぎた

変わらない気持ち  どれだけ経っても廃れなくて
でもただ好きってだけじゃ  守れなくて
ゴールが分からないから  どうなればいいか見失って
近付く事が  いつの間にか怖くなった

あの列車に乗って
キミの元へ  キミの元へ
近付く勇気だけが  まだ少し足りない


待ちきれなくて来ちゃったよ
そんな愛しい声が鮮明に聞こえて
恥ずかしそうに俯くキミが揺れて
やっぱり好きだって強く思った

  

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