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些稚絃羽

センチ

目覚めたことを後悔した朝
何事も無かったことに落胆した夜
ああもうおしまいにしたいな、なんて
軽く本気で星に向けて呟いた日

正論で説き伏せられても認められない時だってあって
そうじゃなくてただ微笑んでくれよって思ったりして
抱き締めてくれ、なんて今更願わないから
ただちょっとだけ頭撫でておくれよ

心にぽっかり  1センチ  空いちゃってるのかもね

暗い夜道でぽつんと点滅中の街灯に
似てるねって同情したりして
コンクリートの隙間から咲いた小さな花に
そうなれたらなって泣きたくもなって

なんてセンチメンタル
馬鹿馬鹿しいくらい青くてさ
思わずちょっと笑っちゃうよ

目覚めちゃったからには動き出すしかなくて
何事も無かったからには明日の用意をするしかなくて
そうなったらおしまいにできない自分も
守りながら進むしかないんだよ

心にぽっかり  1センチ  代替の蓋は探し中

ああもうやんなっちゃうけどさ
珍しく虹なんか見ちゃった日には
嬉しくなってまた次もって思っちゃったりするんだ
その為に雨さえも待っちゃったりするんだよ

なんてセンチメンタル
馬鹿馬鹿しいくらい青くてさ
それがちょっと楽しかったりするからさ
やめるなんて馬鹿らしいじゃない

  

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