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些稚絃羽

曇り空にラベンダー

今にも一雨来そうな空に
花びら舞う 昼下がり
白いグレーに包まれて
だらり 寝転んだのは草の上

今日はもう君に会えない気がしてる
だって降水確率90%キュウジッパー
なのにここで過ごすのは
奇跡的な確率を待っていたりするからで

青空に君のラベンダー色はよく映える
お気に入りなの?
会う度 いつも同じ色
そよ風でさえ揺らめく裾に
風邪を引かないかと心配してる

今日は昨日より寒いから
やっぱりここには来ないこと
心の中で嘯いて
見えない太陽探してる

かさり 乾いた草の音に
視線走らせたのは望んでいたから
はらり 落ちた花びらが
君の髪に絡みつく

曇り空にラベンダー
どんより 陰った空さえも
美しく見せる君がいて

今日の幸運確率10%ジッパーの僕に
幸せ降らせた君は 天使?
笑いに変えることすらできない
この奇跡は ファンタジー

瞬きするに間合いを詰めて
間近でくすり 笑う君

視界いっぱいの君の向こう
ふわり ラベンダー色が風にはためく
舞い上がる髪 振り乱して
転がる僕に飛び付くから

ほらもう
君しか見えない

だけどホントは
君しか見てない
 

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