Opening Is Empty

些稚絃羽

吊るした糸はもう要らない

今日もまた踊り踊る
不協和音なメロディーに乗せられて
ぎこちなく カタリ カタリ
全身で舞ってみせるの ほら
柔い引力に操られては
まるでワタシが望んだ思いのように
不格好に カタリ カタリ
優雅さも湛えて踊ってやるわ

肌を刺す人口熱を感じながら
期待に潤む視線を浴びながら
その微笑みの影 見上げてやるの
今日も思い通りに踊ってあげる
さぁ いつでもどうぞ

明日もまた踊り踊る
時計の針がいつもの形になると
緩やかに カタリ カタリ
誘うように動き出すの ほら
強く引力を引き返すように
すべてワタシが望んだ思いの通り
しなやかに カタリ カタリ
妖しさも込めて踊ってやるわ

焼けて溶けた肌に触れられながら
眉を下げた瞳に見つめられながら
その頬に落ちた影 見上げてやるの
今日から望む通りに踊ってあげる
さぁ ちゃんと見てて

吊るした糸はもう要らない

だからほら
アナタのために踊ってあげる
 

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