Opening Is Empty

些稚絃羽

くるり くるり

狂いたくて 狂えなくて
また狂わされた時間の軸を
くるり くるり 追いかけて
最後に辿り着く楽園は
きっと荒野よりひどい有り様

目指す場所なんてなかったのに
否応なく迷路に放り出されて
どこへでもお好きにどうぞ、なんて
立たせたい場所はどこですか

狂いたくて 狂えなくて
もう狂い始めたどこぞの誰かを
くるり くるり 追いかけて
最後に捕まえた対象者は
きっとこの手に留めておけない

目指す何かなんてなかったのに
誰かに似た人形を抱かせられて
何でも好きなものにおなり、なんて
まずは呪縛を解いてください

狂いたくて 狂いたくて
まだ狂えない憐れな自分を
くるり くるり 踊らせて
最後に倒れこむひ弱な僕は
きっといつまでも狂えない

世界の渦に流されて
訳知り顔で踊らされて
走り回ってもどこへも行けず
人の波に巻き込まれて
厚顔無恥に座らされて
待てど待てども構ってくれず
これじゃいつまでも狂えない

もしくはずっと 狂ってた?

  

コメント

コメントを書く

「詩」の人気作品

書籍化作品