桜舞う丘の上で

りょう

第55話 男の夏祭り三本勝負

           第55話 男の夏祭り三本勝負

1
桜と共にやって来た集合場所。既に和樹達は来ていた。
「遅えぞ二人とも。って桜は浴衣かよ」
「あ、ずるいですよ浴衣なんて」
「何で結心はデレデレしているのかしら?」
「お兄ちゃん、ニヤニヤしていて怖いよ」
僕ってそんなにニヤニヤしてるのかな?
「これで全員揃ったわけだし、行こうか桜」
「うん。行こうゆーちゃん」
「待て待てお前ら。いくらなんでも勝手すぎるだろ」
二人で祭り会場に入ろうとすると、和樹に呼び止められた。やっぱり駄目だよね。
「結心、それはずるいよねぇ」
「桜ちゃんも抜け駆けなんてずるいですよ」
「お兄ちゃん、逃がしませんよ?」
あー怖い怖い。逃げたいなぁ。
そんな罵声の中で、和樹は僕の目の前にでてきて、こんな事を言ってきた。
「結心、俺はお前と対決がしたい」
「え? 対決?」
「今までお前と何かを競った事ないからな。ここは男の夏祭り三本勝負だ!」
「夏祭り三本勝負?」
2
突然和樹に提案された三本勝負。内容は、
金魚すくい
射的
型抜き
どれも小さい頃から馴染みの物ばかりだった。しかし僕自身は、あまり出かける事が少なかったので、こう言った物は苦手なのだが、仕方がないので和樹の相手をする事になった。

金魚すくい
「よっしゃあ、やってやるぜ」
初戦なので気合いが入る両者。ルールは一回で多くの金魚をすくった方が勝ち。破れてしまった時点で終了なので、ここは慎重にいかなければ。
「あっ!」
隣で和樹が声を漏らす。まさかとは思うけど…。
「もう破れちまった」
やっぱり。
それを見て桜や凛々達は大爆笑。よし、これで僕が勝ったのも同然。
「あっ…」
一回戦 両者ゼロ匹の為引き分け

射的
ルールは三発で多く落とした方が勝ちという単純なルール。
「僕これ苦手なんだよな…」
何かを狙い撃ちするのは苦手だから、今回は和樹が勝つ可能性が高い。
「よっし、やってやるぜ」
気合いも入ってるし。
五分後
「ねえ二人とも、いつになったら撃つの?」
「あっ!」
お互い集中しすぎて、一発も撃たずに時間だけが過ぎてしまったので、結局これも引き分け。

型抜き
パターンが変わらなかったので、カット。
結果だけ言うと、結局は引き分け。

「二人とも情けなさすぎでしょ?」
「すんません」
「ごめんなさい」
結果を見た桜が僕らに説教。しかも会場のど真ん中で正座をする羽目に。これは何かの罰ゲームなのだろうか?
「いい年した高校生が何をやっているのよ!」
「哀れすぎるわね」
「お金が勿体無いですよ」
「お兄ちゃん、罰として焼きそばを買ってきて」
約一名はパシリをしているような気もするけど、とにかく僕達は夏祭りで説教を食らってしまった。
「俺達夏祭りに何しにきたんだっけ?」
「分からない」

男の夏祭り三本勝負 
勝者 女子四人
敗者 男子二人
以上
         第56話 二人だけの時間in夏祭り へ続く

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