桜舞う丘の上で

りょう

第32話 凛々の気持ち

                 第32話  凛々の気持ち

1
二人のおかげで再起出来た僕は、辛いイジメも耐え抜く事が出来た。
そして…。
「じゃあ行こう、二人とも」
「うん。行こう」
「あ、置いてかないでよぉ」
僕達は中学生になった。
「結心は部活何に入るか決めた?」
「まだ考えてる」
「そうなんだ。ちなみに愛華は?」
「わ、私は…」
何か恥ずかしがっているけど、どうしてだろう?
「ちなみに凛々は?」
「私は愛華と同じ部活でいいかな?」
「え? 私と同じ?」
「やりたいの無いの?」
「無いからそうしたの。それに」
「それに?」
「ううん。何でもない」
「?」
二人とも様子がおかしいな。
ま、いいか。
2
結局僕達三人は同じ部活に入った。何部に入ったかは言わないけど。
「あれ? 今日愛華はどうしたの?」
「体調崩して休み。だから二人で帰ろう」
「あ、うん」
愛華が休み、僕と凛々で帰る事になったこの日、凛々がいつもと様子が違うのに僕は気づいた。
「どうしたの?」
「え、いや。なんでもない。ただ…」
「ただ?」
「こうして結心と二人で帰るの、初めてだなって」
「まあ確かにそうかも」
今までは三人で一緒に帰ってばかりなので、実際凛々と二人きりで帰るのは初めてかもしれない。
「やっと二人きりになれた…」
「やっとって、そんな大袈裟な」
「私には大きなチャンスなの!」
「え? チャンス?」
「あ…」
すると凛々は急に顔を赤くして、慌て出した。
「べ、べ、別にチャンスと言っても、そ、そ、そういうのじゃなくて…」
「?」
「わ、わ、私はただ、ゆ、ゆ、結心と一度でも二人きりになって、じ、じ、自分の気持ちを…、ずっと好きだったという気持ちを…」
「え…」
ここまで聞いて、僕は彼女か何を言いたいのか気づいた。それは今まで一度も考えた事がなかった事。
凛々が僕の事を…。
「い、い、今のは聞かなかった事にして。わ、わ、私ちょっと用事思い出したから帰るね」
そこまで言って、凛々は走り去ってしまった。
「凛々…」
3
一人残された僕はとぼとぼ歩きながら、先程の出来事を振り返った。
(さっきのが、凛々の本当の気持ち…なのかな?)
まさかあんなタイミングで告白されるとは思ってもいなかった。でもそれが、彼女の本当の気持ちなのかもしれない。
(でも僕は、彼女に何て答えればいいんだろう…)
今までそんな事を一度も考えてもいなかったので、僕はそれに対しての答えに困っていた。
僕はどうすればいいのかな…
この後、これをキッカケに更に大事件が発生するとは知らずに…。
                          第33話  同じ年なのに へ続く

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