桜舞う丘の上で

りょう

第24話 狂った人生を変える為に

          第24話  狂った人生を変える為に

1
朝がやってきた。昨日の事もありぐっすり眠れた僕は、中々目覚めがよかった。
「はぁ…」
正直今日は部屋から出たくない。一人の時間がもう少しほしい。
「ゆーちゃん、起きてる?」
その気持ちとは裏腹に、桜が朝から僕の部屋を訪ねてきた。
「起きてるけど何か用?」
「うん。ちょっと話がしたいんだ…」
話がしたい…か。確かに昨日の僕は異常だった。だから桜も、それを心配してくれたのだろう。
「いいよ入って」
「うん」
すると、まだ寝起きなのかすごく眠そうな顔をしている桜が入ってきた。
「すごく眠そうだけど、大丈夫?」
「ちょっと昨日眠れなくて…。でも大丈夫だから」
「ならよかったけど」
と言っても今は朝八時。まだ眠くても仕方がない時間だ。しかも、眠れなかったって事は、やっぱり僕が迷惑をかけたから…。
「ゆーちゃんのせいじゃないから、心配しなくていいよ」
「そう言われても…」
でもまあ、彼女がそこまで言うなら、これ以上何も言わない方がいいのかもしれない。
「そんな事より、私が話をしたい事が何かは分かるよね?」
「昨日の…事だよね?」
「うん。あの電話から何があったか全部教えて欲しいの」
「分かった」
今更黙っている必要もないので、僕は昨日の事を全て桜に話した。
2
「そんな…。そんなのって…」
全部話し終えた後、桜は相当ショックだったのか、涙を流していた。
「ちょ、ちょっと。泣かないでよ」
「だって…、嫌だよ。ゆーちゃんが居なくなるのは」
「勿論僕だって嫌だよ。帰る気だってないから…」
だからと言って、今何とかしないと僕は絶対に帰らなければならない。
「それにお金を使ってって何よ。お金持ちか何かなの?」
「あ、いやそれは…」
やっぱりそこは喰いつくよね。僕自身誰も話していないことだったりするし…。
「え? まさかとは思うけど…」
「まあ…ねえ」
「えーー!」
正直今はこの事はどうでもいい。話す理由はないし。それより今やる事がある。
「いやいや、スルーする訳にはいかないんだけど」
「ごめん。全て片付いたらそれは話すから」
何とか彼女を説得する。さっきの話より衝撃受けているような気がするのは、僕だけかな?
「わ、分かったわよ…」
「ありがとう」
そして、ごめん。
僕はずっと隠していた。自分がどんな身分なのか…。でもその身分が、僕の人生の全てを狂わした。だから好きじゃないんだ。家にいるのが、金以外何も分からない人達が集まっているあの家が。だから、僕は普通の生活がしたくて桜島にやって来た。
狂った人生を変える為に…。
                   第25話 何よりも大切な事 へ続く

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