桜舞う丘の上で

りょう

第16話 悪化する体調

                     第16話 悪化する体調

1
まあ、そんな訳で朝の時間は過ぎて行き、今は体育祭の開催式。
(少しは楽になってきたけど、やっぱりまだ体調が悪いな…)
長い校長の話を聞きながら、周りを見渡してみる。
(桜の両親は来ているけど、まだ加奈は来てない…か)
まあ、行事自体は彼女には関係ないから(そうは言い切れないけど)、朝からくる必要はないからいいんだけど…。
(それにしても…暑い。)
今日はまだ六月なのにやたらと暑い。これじゃあ、本当に倒れてしまいそうだ。
(相変わらず校長の話は長いよな…)
かれこれ十分以上話している。それに加えてこの暑さ、ここは地獄だろうか?
(これから始まるのに…)
もう僕の気分は、終末気分だった…。
2
地獄の開催式は終わり、いよいよ体育祭が始まる訳なんだけど…。
「ちょっとゆーちゃん、さっきより顔色悪くなっていない?」
「校長の…長かったから…」
「だ、大丈夫なの?」
「吐きそう…うぷっ」
「ゆ、ゆーちゃーん!」
体調はさっきより悪くなってしまいました…。
「全員リレーまでには体調戻してよね」
「分かってる…」
とは言っても、本当に大丈夫なのかな…。さっきから視界が霞んで…。
「あ…」
「ゆ、ゆーちゃ…」
桜の声を聞き終わる前に、僕の視界は真っ暗になってしまった。
ああ、体育祭が…。
3
再び目を覚ました場所は保健室だった。
「あ、目が覚めたのね」
体を起こすと、椅子に座ってる保健室の先生、佐藤先生が視界に入った。
「あ、先生」
「あ、先生。じゃないわよ。あなたって本当無茶ばかりするのね」
「そんなに言われるほど無茶はしてませんよ」
「週に二回は倒れて保健室にやってくる子がよく言えるわね」
「うっ…、それは…」
確かにそうだった。あの夢を何度も見るたびに体調を崩し、少しでも無茶すると倒れて、僕はここに来ていた。だから何も言い返す事ができないので、
「そういえば体育祭は?」
話題を変えてみる。というかこっちが重要なんだけど‥。
「まだ午前の部よ。まあ、あなたには関係ないと思うけど…」
関係ない?まだ午前の部なのに?それともリレーは終わってしまったのだろうか?でも先生はその話を知らないよな‥。
「関係ないって、どうしてですか?」
とりあえず理由を聞いてみる。
「何度も何度も体調を崩されても困るから、仕方がないけど今日は保健室で休んでなさい」
「え?」
リレーで走れるか走れないか以前に、僕は体育祭に出させてもらえそうにないようです。
                    第17話 たった一つの方法 へ続く

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