東方魔人黙示録

怠惰のあるま

《紅魔館の大図書館》



美鈴との死闘の末 (?)なんとか倒すことができた霊夢と魔理沙は紅魔館に入ることができた。
入るとそこは大きなロビーのような場所で周りからは生き物の気配は感じなかった。

「なんか広いところに出たぜ」
「そんなことよりも、アルマを探すんでしょ?急ぎましょう」
(誰もそんなこと言ってないけどなぁ)

彼女のアルマに対する謎の心配を気にしながら魔理沙は先に進む彼女の後ろをついて行く。
長い廊下を進み階段を上っていくと少し大きい扉を見つけた。扉の中からは大きな魔力を感じた。

「ここから大きな何かを感じる。入ってみましょう」

扉を開けるとそこは大きな本棚が大量に置かれた巨大な図書館だった。そのあまりの本の多さに、霊夢は驚いていたが魔理沙は目をキラキラと輝かせていた。
何冊かもらっていいかなぁ、とつぶやく魔理沙に霊夢はため息を吐いた。

「アルマ大丈夫かしら」
「霊夢アルマのこと心配しすぎだぜ?」
「当たり前よ!アルマになにかあったら、あたしが楽できないじゃない!!」
「そうゆうことだと思った」

魔理沙が霊夢にあきれつつ、図書館を散策しようとしたが奥から大きな魔力の原因が現れた。

「騒がしいわね.......」
「誰だ!」

本棚の陰から出てきたのは紫色の長髪に帽子を被りパジャマの様な服を着た少女であった。だが、今まで寝ていたのかとても眠そうな感じである。

「私はパチュリー・ノーレッジ、この図書館の管理人みたいなものよ」
「一つ聞きたいんだけど、ここに人間来なかった?」
「人間......?ああ、フランと遊んでいたあいつね、来たけどフランに殺されかけてたわね」

その言葉を聞いた瞬間、霊夢達の表情が変わった。

「アルマはどこにいったんだぜ!」
「教えると思う?それに面白い魔力を発してたから調べたいの。だから帰すわけにはいかないわ」

パチュリーは魔法を唱えるために詠唱を始めた。しかし、それを待つ霊夢ではなかった。

「悪いけど私も急いでるの、霊符【夢想封印】」

彼女はスペルカードを取り出した。大量の弾幕がパチュリーを囲むように現れ逃げ場を奪った。
しかし、弾幕がぶつけられるまえに彼女は詠唱を終えた。魔法を唱え風を起こし弾幕を一瞬にして消し去り、ふぅっと一息つくとカチャっと音が聞こえた。
顔を上げると魔理沙がミニ八卦路を構えていた。それを見てパチュリーは気の抜けた声を出した。

「え?」
「マスタースパーク!」

油断したところを魔理沙のマスタースパークによって勝負は終わった。
二人にやられパチュリーはアルマの居場所を問いただされていた。

「さあ!アルマはどこに行ったの!」
「........たぶん、二階のレミィの部屋よ」
「レミィ?」
「この紅魔館の主よ、まあそのアルマって人間生きてるといいわね?」
「急ぐわよ!魔理沙!」
「わかってるぜ!」

二人は急いで大図書館から出て行き廊下を走って行った。彼女達が去った後、パチュリーはある疑問を抱いていた。

「あのアルマって男、ほんとに人間なのかしら?」

不思議そうに考えていたパチュリーであったがおもしろいわ、と一言つぶやき眠そうに自分の寝室へと戻っていった。



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